長野県の電気は何処からやって来るのか?あまり考えた事も無かったが、実に遥か彼方から送られて来ている事に愕然とした。長野県の電力は、太平洋側の火力発電所と新潟の火力発電所から、遥々山々を越えて送られて来ているのだ。県内には大きな河川もダムもあるが、そこで作られる電気は長野県民の物ではないのだ。東京電力や関西電力が都市部へ送電しているのだ。犀川・千曲川水系は東電が、木曽川水系は関電が権利を持っており、肝心要の中部電力は、天竜川水系とわずかな水路式発電所を持っているに過ぎない。県内の大規模ダムで発電された電力は、1ワットたりとも長野に回ってこない。福島の原発事故直後、電力不足が叫ばれたが、都市部の電力浪費のために電気を送り続ける事に、少なからず抵抗を感じたものだ。「水利権」を盾に取り「電気はこっちのモノ」と言われれば、反論する余地は勿論無い。周波数も違うから横取りも出来ないが、少しは節約する姿勢を明確に見せてほしいものだ。特に東京電力には強く物申したいと思う。最近、原発の廃炉に関わる費用を電気料金に上乗せして、国民から広く掻き集める案が浮上しているらしい。東電に全てを負わせるには、費用が莫大に膨らんだ事が原因らしいが、果たして正しい選択なのだろうか?原発事故の責任は何処にあるのか?言わずもがな東京電力が取るべき責任だ。その責任を国民全てに負わせるのは、どこか違わないだろうか?新規に参入した電力会社からも、費用を徴収するのも間違っていると思う。事故を招いた東電が経営努力と経費削減と資産の売却でまずは償わなくてはならない。それでも費用が足りないのであれば、国民にツケを回さずに費用を捻出する方法を議論し、どうやっても賄えないのであれば、国費を注ぎ込む法案を作るべきだ。それにしても、東京は何故電力を食い散らかすのか?自分達の土地で発電した電気だけで生活する術を知らないのだろうか?地方から掻き集めた電力がどれだけ貴重なものなのかを考えるべきだし、自分たちが使っている電気が地方に何も恩恵をもたらしていない事実を認識すべきだ。
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