limited express NANKI-1号の独り言

折々の話題や国内外の出来事・自身の過去について、語り綴ります。
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カローラの夕方

2017年01月18日 10時42分32秒 | 日記
トヨタの「カローラ」と言えば、かつてはドル箱・定番・鉄板商品だったのだが、今は「軽自動車」と「ミニバン」にお株を奪われ、苦境にあえいでいる。昨年の「新車販売ランキング(軽自動車を除く)」を見ても、年間7位・前年比77.8%と低迷している状況だ。軽自動車を含めたランキングになれば、年間20位も怪しい。ハイブリッドもMTの設定もあるのに「何故売れないのか?」不可思議である。理由は「若者のクルマ離れ」「軽自動車の躍進」「ライフスタイルの変化」などの外因もあるのだが、どうやらそれだけではなく内因に大きな問題もあると見た。1つ目は「造り」にありそうだ。現行モデルの内装は、とにかく「安っぽい」し、サスペンションの働きも決していいとは言えない。高齢者に配慮したとされる各部の造り込みも、評判は良くない。試乗すれば分かることだが、路面の段差を乗り越えるたびに、バタバタするし振動・突き上げもキツイ。後席に乗っていても運転していても「異様に疲れる」のではいけない。2つめは「プラットフォーム」にある。「プラットフォーム」とは、色々な解釈があるが、基本的には「クルマの上屋を取り除いた下の部分」を指す。現行のカローラの「プラットフォーム」は小型ハッチバック「ヴィッツ」と共通のものを使っている。ただ、「ヴィッツ」にはトランクスペースがないし、ホイルベースも短いので、後席足元をストレッチさせた上にトランク部分を継ぎ足している。これがまたいけなかった。従来はカローラの専用「プラットフォーム」を起こしていたのだが、北米仕様と別の国内専用の「プラットフォーム」を起こす余裕が無くなったのである。1つの「プラットフォーム」で複数の車種を開発する。これは今は当然のこと。三菱では「デリカD5」「アウトランダー」「ランサーエボリューションX」の3車種を、日産では「K12マーチ」「キューブ」「ティーダ」「ティーダ・ラティオ」「ウイングロード」「ノート」「ブルーバード・シルフィー」「NV200バネット」8車種を同一の「プラットフォーム」から生み出している。無論、トヨタもそうだが、カローラをモデルチェンジさせる際に、もっとも悩んだのが「プラットフォーム」を起こすか否かであった。多額の投資が必要でもあり、他の車種との兼ね合いもあったはず、結果としてもっとも費用が少なくてすむ「ヴィッツ」のストレッチで乗り切ることになったのだが、ベースとなった「ヴィッツ」を無理やりいじったのだから、おのずと無理は生じる。車重が増した分も設計上の足かせとなったのは、想像にかたくない。3つ目は「5ナンバー枠の縛り」だ。車幅が1.7mを越えれば、ナンバーは「3」になる。これまでのユーザーや高齢者を意識するならば、いたずらに車幅を広げられない。北米モデルとの統合も考えられたとは思うが、日本での仕様を考慮すると、あまりにリスクが大きい。「5ナンバー枠」を堅持するには、既存車種のストレッチしかなかったのだろう。このように、3つの内因も加わって「カローラの販売は伸び悩んでいる」私はこう解釈している。異論もあるかも知れないので、何かお気づきの点があれば、是非ともお教えをお願いしたい。いずれにしても、歴史あるカローラの看板をこのまま降ろすことはあるまい。トヨタも次で挽回を狙っているのは間違いない。次期カローラがどう生まれ変わるか?楽しみに待つとしよう。

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