クマ武(大サイズ)と吉鉄(小サイズ)のスノーダンプを使い比べてみたので、購入の参考に。
吉鉄(小サイズ)はクマ武(大サイズ)に入子になるサイズだが、クマ武が明らかに軽い。ハンドルも立ち上がっているのが解る。
雪の上の滑りと、食いつきがよいのはクマ武。
予想通りにクマ武の唯一の不満は、ハンドル下部に横梁がないこと。吉鉄の愛好者はこれがあるからクマ武ではなく吉鉄を選ぶ。
除雪では雪をブロック状に切出すために、あらかかじめスノーダンプを横向きに持ち上げて雪に差して切れ目を入れておくのだけど、この時に横梁がないので持ち上げにくいのデス。
そこで取り回しのいいクマ武の長所を活かして、ブロック状に切れ目を入れる工程は無しにして、雪の塊りに横からサクッと差し込み、そのまま自重で軒方向に90度滑らせて排雪してみたら、隣りで吉鉄を使ってブロック状に切出して除雪していた若者より、作業速度は1・5倍くらい早かった。
一見して横着な方式だし除雪面は凸凹になってしまうが、屋根勾配に対して体が横向きなので滑落の危険が減少するし、かつ歩き回らなくてもよいので疲労度も減少するようだ。
凸凹になった雪面の見てくれが悪くても、安全に除雪するという目的は果たせているし、気になれば後から出っ張った部分をそぎ落とせばいいだけ。
屋根の上に行くと流石にこの方式だと排雪は軒先で止まるので、同じように身体を横向きにして90度回転させて軒下に落とす。
この作業も含めてもスタンダードな方式より早かったヨ。
この方式は、切妻屋根の軒方向に「上から下へ」排雪するしかない高田の民家では、作業効率だけでなく安全面でもおススメであります。
妻(雨樋のない方)に排雪できるなら、てっぺんの棟に平行して上から下に横方向に移動する除雪方法が安全。
クマ武の鋭い刃先の食いつきの良さに惚れこんだ。周りで吉鉄を使っている人達に使ってもらったら、軽い!滑る!と驚いていた。
ちなみに我がチームは土田親方の方針で、滑落防止に雪止めアングルが見えない程度くらいに雪を残していたが、恐らくその後の雨と天気の回復で数日で残雪はなくなったと思う。
お向かいで除雪していたチームは、律儀に屋根材が見えるまで綺麗に除雪していたので、滑って危なそうだったゾ。
除雪はケースバイケースで最良の方法は違うし、除雪器具も人それぞれ流儀や好みがあるのでベストというものはないと思うが、安全第一であることは間違いないことですな。