ヒスイはマットな質感だと市場価値が低くい。
そこでマットな質感でも濃い色相のヒスイの場合は、その特徴を逆手にとって線刻ペンダントを作っているが、仕事として非常に面白い。
しかし土器の文様を線刻モチーフにしてみると、素材の違いが如実に現れ、また全体で完璧にバランスされている文様の部分だけ取り出すと、貧相になってしまう問題がある。
もちろん量産は絶対にできない手間のかかる仕事。
毎度のごとく敗残兵の悲愁を味わって仕事を終えるのだが、地道に挑み続けて曽利式土器の隆帯紋を線刻してみた。
オリジナルの流麗さにはほど遠いが、継続して試行錯誤することが肝要。
誰もやっていない分野を開拓しているのだから、孤独とヒリヒリと痺れるような快感のふたつ我にあり。
オデは、ヒスイ界のカモメのジョナサン、孤高を愉しむのでR!