6年前のUターン帰郷寸前に、三ケ月の海外旅行をした。
東南アジアを中心に、大好きなインドも五回目だった。
当時のインドで、どこに行っても流れていたのが、学園コメディ映画「3Idiots」のテーマソング。
私は筋金入りの映画好きだから、海外旅行に出ると現地の映画館には必ず行くし、ヒット映画は見逃さないのだ。
映画館で「3Idiots」って、どんな意味だ?と聞くと、インド人が「3人のバカという意味の英語だぜい!」と教えてくれた。
つまり「そこぬけ三人組」のインドの大学生版ですな。
主役は当時44歳のインドの大スター、アミール・カーン。
18歳の大学生から、32歳まで見事に演じきっていたのは流石だし、脇役陣の人間的リアリティが凄い。
昨今の日本映画の若い俳優の存在感の薄っぺらな事といったら・・・今や映画は日本よりインドが上だと実感。
エリートだけが進学を許される工科大学での出来事・・・格差社会や貧困問題、学歴偏重問題が重層的に描かれて見事。
それでも若者は青春を謳歌し、理想を求める。
インドで観た時は、英語字幕のヒンドウ語バージョンだったにも関わらず、テーマが普遍的であるので大まかには理解できて面白かったが、なんと近所のBooks Sakaiさんという本屋さんのレンタルコーナーに並んでいたので、6年ぶりにアミールさんに再会!
6年前のインドの空気感が蘇った。
邦題「きっと、うまーくいく」は、主人公が劇中で困った時に唱える「Aal Izz Well」という言葉の「うまーくいく!」に由来しているが、日本語字幕があったお蔭で最後のオチの意味がやっと解った。
改めて名画!
スティーブン・スピルバーグは3回も観たと賞賛したそうで、各国でリメイク版が作られたようだ。
Books Sakaiさんには、「大地の歌」という白黒時代の渋いインド映画もあり、規模は小さいなりに名画が揃っている。
地域の文化に貢献しておられます!
歌って踊るだけがインド映画じゃないぜ!