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縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

操作願望をすてる学び・・・無斑結晶安山岩の石笛

2023年08月04日 07時58分06秒 | ぬなかわヒスイ工房
野尻湖周辺で打製石器がつくられていた「無斑結晶安山岩」を長野の友人からもらって石笛をつくったら、尋常ではない硬さに驚ろいた。
珪質安山岩系ならサヌカイトの加工経験があるが、サヌカイトより頑丈で手強く、ヒスイよりうんと「硬くて堅い」鉱物だ。
シンメトリックな「石製笄」の形状にすることを諦めて、原石なりに斜めった形状に整えたら・・・。
シンメトリック形状より縄文っぽい印象になり、イキイキとした躍動感が出た。強引な操作願望をすて、あるがままに整える、これが縄文イズムと勉強になった。
鉱物としての商品価値はなくとも、ヒトを介してモノから物語りが産み出される。芭蕉さんが云う処の「造化」というヤツだ。
 
 
 

ヒスイの希少価値に寄り掛からない試み・・・蛇紋岩製の亀ヶ岡様式の石笛首飾り

2023年07月14日 06時52分35秒 | ぬなかわヒスイ工房
縄文晩期の石製笄(いしせいこうがい)を、大珠風にアレンジした石笛の4作目は蛇紋岩製。
石製笄の使用目的は不明だが、前期の天神遺跡出土のヒスイ大珠をイメージしたカタチを組合せている。
縄文人はどんな風に石に線刻したのか?どんな使い方をしていたのか?つくっていると畏敬の念が産まれる。
 
黒っぽい蛇紋岩は浅い線刻でも目立ってくれる。ヒスイなら倍以上の時間をかけて深彫りしないと目立たないので、有難い石材である。
吹けばピーと音がするだけなら鉛筆キャップと同じ。1オクターブ半を優に超える音域をもつので、楽器として楽しんでもらえると思う。
 
ヒスイの希少価値に寄り掛かかり、ヒスイなら売れるとばかりに粗雑な量産品が横行する時代がいつまで続くのか?10年後はヒスイの入手がもっと困難になるだろうから、ヒスイでなくとも魅力的なモノつくりを模索している。
 
誰もやっていない未開拓の領域だ。
 
 

 


新発見された武四郎の遺品・・・ロウカンヒスイ製の丁子頭勾玉

2023年07月06日 06時51分48秒 | ぬなかわヒスイ工房
「松浦武四郎記念館」の館長がぜひ見て欲しいものがあると、5年前に新発見された未発表の武四郎の遺品を出してきた。遺族の方が仏壇の棚の奥を整理してでてきたものであるらしい。
 
武四郎がタバコ入れに利用していた柿渋が塗られた和紙製の合切袋が5~6点ほどあって、それぞれ根付が違うので武四郎は日替わりで楽しんでいたらしい。いづれも友人の書家により北海道人翁・火の用心と墨書きされている。
根付の石材の目視鑑定をたのまれたが、根付は赤瑪瑙の彫刻製品が多い。
ストッパーの丸玉は黒曜石やラピスラズリまで様々。
単品の黒い丸玉は黒曜石だとおもう。
なかでも大いに興味をもったのが、古物然とした軟玉ヒスイ製の彫刻製品(中国渡り?)の下に硬玉ヒスイの漂石がセットになったタバコ入れで、ことによると硬玉ヒスイは縄文後期くらいの垂飾(すいしょく)ではないか?
そして蒔絵の小箱におさめられて特別あつかいされていたのが、見事な透明感をもつ深緑色をしたヒスイ製の丁子頭勾玉!いわゆるロウカンと呼ばれる最上級ヒスイである。
紐孔に絹の飾り紐が通されて赤縮緬の座布団に糸で縛りつけてあるので比重測定こそできないが、透過光の色相と手にした時の重量感、加工痕と形状から弥生中期の北部九州製ではないか?
 
いつか企画展で公開されると思うが、「山田さんならSNSに投稿して頂いて結構です。予算がないので宣伝してください!」とのこと。なので眼福のお裾分けでございます。
 
 
 

武四郎と嘉兵衛の共通点・・・「平成の大首飾りプロジェクト」のその後

2023年07月04日 07時09分36秒 | ぬなかわヒスイ工房
淡路から天河へ、そして旅の最後に伊勢松阪の「松浦武四郎記念館」へリニューアル後の初訪問。
準備もふくめてほぼ1年がかりで製作した、「平成の大首飾り」の展示確認である。
記念館の目玉として強調したいとのことで以前より見やすい展示になったし・・・
採算度外視でつくったんだから「ぬなかわヒスイ工房製作」と表記して、宣伝に貢献しなさいよという厳命(!)も守ってあったw。
下手は下手なりに懸命につくってあるのが伝わってきて、よく頑張ったなぁと感慨無量。
 
松阪市の宝ができたと褒められたが、わたしにとっても243点の遺物を模造させてもらって勾玉つくりに多大な影響を受けた歴史的な作品。
 
武四郎の蝦夷地探検は、ゴローニン事件より40年ちかく後なので高田屋嘉兵衛との直接的な接点はないが、奴隷扱いをされていたアイヌ民族と対等に付き合った特筆すべき和人という点で共通しており、企画展ができるのではないかと山本館長をそそのかす。
 
武四郎と本居宣長の家は徒歩圏内ということもあり国学(こくがく・神道的な世界観の思想)は基礎教養であったろうし、最初の蝦夷地探検はロシアへの尊王攘夷の激情からである。
しかし同時代の平田篤胤や吉田松陰のように民族優越思想に凝り固まった征韓論を主張するような人物ではなく、旅先で世話になったアイヌ民族と和人の関係にすざましい憤りを感じた。銅像は最晩年の姿。
 
そして旅行記で和人の暴政を非難した。この「武四郎砲」が松前藩を刺激して命を狙われていた。人種差別とは無縁な嘉兵衛さんと武四郎は、ともに民族の枠組みをこえてアイヌ民族と良好な関係を築いた男。
 
文化面のオピニオンリーダーでありアイヌ語が堪能だった武四郎と、一代で築いた貿易商のタイショー(大将;ロシア人からもアイヌ民族からもこう呼ばれた)親分であり日常会話ならロシア語に不自由なかった嘉兵衛さんがタッグを組んだなら・・・と夢想する。
 
 
 

吉野の山に秘宝館が!しかも国際!・・・天河大弁財天社訪問記

2023年07月02日 07時18分56秒 | ぬなかわヒスイ工房
淡路島から奈良吉野山中の「天河大弁財天社」へ直行。
なんどか電話をいただいていたが面識のなかった柿坂大宮司をアポなし訪問したら、在宅しておられたので懇談。記録にはないが北海道の名付け親の松浦武四郎は、晩年に吉野の山を奥掛けする修行もしていたそうで、天河さんにも参拝していたに違いない。
 
作品を観たいと所望され、秘書役の女性が呼ばれて作品の撮影をしてくれた。ある壮大な計画をお持ちで、その時はお世話になるかも知れませんとのことだ。ムハ~ッ!
奈良から熊野に抜ける林道で、丸裸の山の斜面がいくつもあった。
健全な林業が営まれているのだろうか?素人だからわからんが、気持ちのいい光景ではないですナ。
その代わり僻村の世界秘宝館に潤いを感じるw
 
とりあえず海の見えるところまで車をぶっ飛ばす。神戸からずっと大都会と深い渓谷のルートだったので、水平線が無性にみたい。
 
 
 

勾玉カンザシと縄文カンザシ・・・淡路島の縄文音楽祭にむけて

2023年06月21日 07時22分59秒 | ぬなかわヒスイ工房
週末の淡路島の「縄文音楽祭」にむけて勾玉をつけたカンザシと本物のクルミのカンザシのデイスプレイ台をつくった。
ケースに入れると場所をとるし、手に取ってみた後に別のケースに戻されて商品番号や値段が一致しないことがよくあるので、今回から個別に値段タグをつけ、安い商品は均一値段に統一した。
 
今回のような音楽イベントでは高額商品は売れないから、気軽に買える値段の縄文テイストの商品を揃えたが、ヒスイ製品が売れなくても、いつか勾玉や石笛を買うなら「ぬなかわヒスイ工房!」と宣伝になってくれる。
 
そして糸魚川に興味をもって遊びに来てくれれば、点から面へ、モノからモノガタリへと飲食業や宿泊業にもお金が落ちる。
 
 
 

越後と讃岐の縄文コラボレーション作品・・・サヌカイト製鶏頭冠突起ペンダント

2023年06月17日 10時06分26秒 | ぬなかわヒスイ工房
デリケートなサヌカイトの勾玉つくりは、ヒスイより手間暇がかかる。
しかし瀬戸内で打製石器がつくられていた歴史と漆黒が魅力的で、扁平なデザインのペンダントにしてみた。
えらんだ線刻は火焔型土器の口縁部を飾る鶏頭冠突起(けいとうかんとっき)だが、すでに新潟県立博物館が大胆に簡略化したロゴマークにしているので、デザインが被らないように苦労する。
結局、たくさんある鋸歯状の凸凹を研磨しなけりゃならないので勾玉と同じくらい時間がかかったが、勾玉より気軽に身につけられるペンダントとして縄文ファンの心を射止めるのだw。
 
 
 

教えて気付く学び・・・ぬなかわヒスイ工房式の勾玉ワークショップ

2023年06月15日 07時00分40秒 | ぬなかわヒスイ工房
勾玉ワークショップの紐あなの穿孔は、錐もみ・弓きり・紐きりの3種類を試してもらったら、紐きり式が最もつかいやすかったそうだ。
紐きり式は初心者の発火法も同じだから、今後はワークショップのスタンダードにしようと思う。もちろん穿孔具の先端は竹で、石に竹で穴をあけることができるの!と参加者は驚いていた。
手前の赤い服の女性がやっているのは弓きり式、水色の服の女性が錐もみ式の穿孔法。
 
なかには三角形をしたヒスイの欠片をグリグリさせて貫通させた女性もいて、紐あながでかい縄文前期の滑石勾玉ならこんな穿孔法もやっていたかも?と気付きになった。
次回があるとすれば石英を潰して研磨砂をつくってもらい、濡らした竹の先端にくっつけて穿孔してもらおうと思う。作業効率はぐんとよくなるだろう。
休憩時には縄文式の石皿でコーヒー豆を擂り潰してコーヒータイム。みんなやりたがる遊びだ。
 
帰宅して後片付けをしていたら、目の前に土器の内磨きにつかうハマグリの貝殻があって閃いた。縁を鋭利に研ぎだせば丁子頭勾玉の刻みや腹部のえぐり、仕上げ研磨につかえそうだ。
帰路に小谷村の24時間営業の露天風呂で休憩。土曜日は車中泊の常連が夜中まで酒盛りをしてやかましいのだけど、日曜の夜は静かでよろしい。
 
人に教えると勉強になりますな!
 
 
 

 


ハードボイルドなコーヒーを「飲まずに死ねるか!」・・・荒川じんぺいさんの移動コーヒーショップ「野点庵」

2023年06月12日 09時15分30秒 | ぬなかわヒスイ工房
八ヶ岳南麓の縄文講座の前に、荒川じんぺいさんの移動コーヒーショップ「野点庵」に寄る。
荒川さんは流木造形作家やエッセイストとしてアウトドア雑誌「ビーパル」で連載していた時代から知っていたが、この日が初対面。
冒険小説を中心に2,000冊もの装丁をしたイラストレーターでもあったことを教えて頂き、「ハードボイルドだど!」「読まずに死ねるか!」の内藤陳さんなど、交友のあった作家たちとの思い出話をお聞きする。
 
荒川さんに作品を見せていたら、もしかしたら縄文の勾玉ワークショップ講師の山田さん?と声をかけてきた男性がいた。
今回の勾玉ワークショップ主催者の多田氏の友人で、滋賀から漬物つくりワークショップの講師に来ていた中川仁さんだそう。コーヒーを誘って荒川さんの話を聞く。
 
現在の荒川さんは晴耕雨読で悠々自適に、曜日によって三分一湧水公園や井戸尻遺跡前でコーヒーを提供しているとのこと。コーヒー色の軽トラをみたら寄ってみるべし。
日本の冒険小説やアウトドア黎明期の生き証人の淹れるハードボイルドコーヒーを「飲まずに死ねるか!」
 
 
 

 


縄文翡翠ワンド誕生!・・・「ハリーポッター」で人気がでた魔法の杖ワンド

2023年06月06日 07時25分53秒 | ぬなかわヒスイ工房
ぬなかわヒスイ工房謹製「縄文ヒスイワンド」でございます。
ワンドなるものとは?魔法使いの杖らしいw
 
ここ数年、先端に水晶をつけた棒をもった来客が増えてきて、訳をきいたら映画「ハリーポッター」に登場してから人気が出たグッズだそう。
 
そこで「ハリーポッター」を観たら、主人公が「選ばれたエリート」「天才の家系」というベタな設定だけで興味が失せ、最後まで観ることができなかった・・・ヒマラヤ山中で苦行を積んで身につけた魔法ならいいのだが( ´艸`)
青ヒスイでござります。
 
ワンドは人によってはヒーリンググッズ、あるいは魔女コスプレグッズ?と用途や意匠は様々なようだ。
天然国産赤メノウでござります。市販の赤メノウは着色したブラジル産が多いので貴重なのです。
 
スピリチュアルやヒーリング方面には半径50m以内に近づきたくないタイプだが、縄文好きのヒスイ職人として創作意欲が湧いた。
 
自己満足に終わらず、女子のハートを鷲掴みするモノに仕上げるために試作品を魔法使いっぽいご婦人たちにメールしてみてもらい、アドバイスをもらっているところ。奥しゃ~ん、よかろーもん?と、縄文イベントで売るのである。