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縄文人(見習い)の糸魚川発!

ヒスイの故郷、糸魚川のヒスイ職人が、縄文・整体・自然農法をライフワークに情報発信!

不便を愉しむ・・・何もないけど豊かな筒石の海

2020年08月11日 08時53分45秒 | 糸魚川自慢

遺跡巡りで大汗をかいた来客が、泳ぎたいというので筒石海岸にご案内。

遠浅の砂浜で岩場がある、ウネリが入り難い地形、付近に大きな河がないから濁り難く水温が高い上に、人が全然いないので、泳ぎが苦手な人でも安心できる海岸。

海を怖がる人でも水深1~2mから広がる岩場の水中写真を見せると、覗いてみたくなるのが人情で、ポイントまで浮き輪につかまらせて案内、箱メガネで海底を見せればウニやサザエが棲む竜宮城が広がる。

割れた定置網の浮きを差し出されて怪訝な顔をする客人に、「ミッキーさんの冠です!」と頭にかぶってみせると、破顔一笑。

筒石は漂流物の多さや種類が糸魚川随一で、この日は「ミッキーさんの冠」の他、ロシア製のウオッカの瓶、面白い形の流木などのお宝が拾えて、海遊びを堪能してもらえたようだ。
 
想像力を働かせれば、ゴミでさえもお宝になる。
 
観光という視点だと、筒石海岸は駐車場からのアプローチが悪く、シャワー、トイレ、売店などもないただの海岸。
 
しかしインフラ完備の便利さと引き換えに、「どこにでもある普通の海水浴場」になってしまっては、わざわざ県外から遊びに来た人を案内する気にはならないのだ。
潮の流れや濁り具合によっては、ヒスイが拾える親不知の勝山付近の海岸もいいが、海を怖がる泳げない子供がいる場合は、「不便だけど、糸魚川ならでは」の筒石の海を愉しんでもらっている。
 

 


糸魚川に遊びに来るならギョサンがおすすめ

2020年07月27日 08時17分25秒 | 糸魚川自慢

毎年のように新製品を開発するパール工業のギョサンシリーズの、2020年版「ベンハー」がすごくいい。

ギョサンとは、パール工業製の一体成型の合成樹脂製のサンダルが、鼻緒が抜けず、磯で滑りにくいと小笠原の漁師たちが愛用して、口コミで広まったために、「漁業従事者サンダル」と呼ばれ、いつしかギョサンとして売られるようになったサンダルである。

これまで愛用していたスタンダードな2本鼻緒の「カリプソ」と違い、踵が浮かない草鞋に近い履き心地で、でっかい石がゴロゴロ転がっている糸魚川の河原や海岸歩きに最適。
 
私の糸魚川ガイドツアーは、長者ヶ原遺跡でさえ水遊びの要素があるので、スニーカーではなく、濡れてもすぐ乾いて足元のグリップのいいサンダル履きを推奨しているが、スポーツサンダルやクロッグサンダルより、鼻緒のあるサンダルが踏ん張りが利いて断然いい。
 
ウレタン製のビーチサンダルは、鼻緒が抜けたり、雨の時にマンホールや排水溝の鉄製蓋の上で滑ったりするので、底にギザギザが刻まれているギョサンの方が安心できる。
特にベンハーは、私の足型だと小指が少し外に出るので、足指でガシッと掴む感じで凸凹の不整地歩きができるし、木登りだってできる。
 
踵が浮かないので長距離歩行も平気だから、真夏のゲリラ豪雨が心配な東京や、暑い地域の海外旅行でも活躍しそうだ。
 
そんな時は靴づれ対策と、エアコンがきつい電車内の保温のためにも、5本指ソックスをポケットに忍ばせておけば安心。
 
これまで色んなサンダルを試してきたが、ベンハーは最優秀サンダル。
 
ただし2本鼻緒のカリプソの脱ぎ履きしやすさも捨てがたく、家の周辺ではカリプソ、アウトドアではベンハーと使い分けている。
 
興味ある人は、「マツシタ靴店」や「ギョサンネット」というホームページを検索してくださ~い!
 
 

皮膚感覚で糸魚川を味わう・・・ビーチサンダルは必需品!

2020年07月17日 09時25分14秒 | 糸魚川自慢

新潟出身のベストセラー作家、「ひすいこたろう」さんが、仲間を連れて2ヶ月連続で遊びに来てくれた。

観光地ではない糸魚川では、インスタ映えする位置や時間帯に案内したり、雑学もまじえた説明が不可欠。

東西の断層の境目で、「欧州と北米を股にかける遊び」は必須!

例えばヒスイ峡に案内したら、流れのゆるい浅瀬に足を浸してもらい、安全なルートで飛沫があがる下流の落ち込みに誘導すると、みなさん無言になって流れを見入って、軽い瞑想状態となる( ´艸`)
 
糸魚川に遊びに来るなら、ビーチサンダルは持って来てほしい。
 
海や川で足を水に浸してもらい、飛沫を顔に浴びてもらえば、皮膚感覚を通して体験は一層に深くなる。
 
ちなみに私が推奨するビーチサンダルは、鼻緒が抜けず滑りにくいギョサンです。
 
ヒスイは水に縁が深く、個人的には水底の色だと感じている。
 
 

蝉形含玉か?蝉形ペンダントか?・・・不思議な出土品

2020年07月04日 07時59分25秒 | 糸魚川自慢

長者ケ原考古館に訪れたら注目して欲しいのが、蝉のような形をした滑石製の垂れ飾り。

長者ケ原遺跡からの出土品ではなく、縄文中期~晩期の未発掘の遺跡から一般人が地面で拾って寄付されたようだ。
 
能登の真脇遺跡の「人形ペンダント」・・・似ていませんか?
糸魚川の方が丁寧で緻密なお仕事!
 
もしや古代中国の蝉形含玉(セミガタガンギョク)の影響では?と想像をめぐらして愉しむ。
 
映画「ラストエンペラー」の冒頭で、西大后が亡くなった直後に黒い真珠を口に入れる場面があり、これが死者の魂が抜け出ないための含玉という風習だそうで、特に前漢時代には、土中に何年もあっても地上に出てくる蝉に魂の再生の願いを託した蝉形であったようだ。
目に相当する部分が貫通孔になっているので、含玉ではなくペンダントであった可能性が高い。
 
また糸魚川、能登ともに遺構からの出土ではないらしく、出土時期の推測は縄文中期~晩期と振り幅があるようで、直近にしても3,000年前。
 
ところが前漢時代は2,000年少し前くらいなので、時代が合わないのが問題だ(笑)
 
それでもガイドする時、そういった物語りを説明すると印象に残って楽しんでもらえている。
 
出土品をガラスケースの中で完結させるのはモッタイない。
 

 


糸魚川のリアル「黄昏酒場でまた会おね」・・・なつかし居酒屋ユメジさん

2020年06月17日 07時42分46秒 | 糸魚川自慢
ぬなかわヒスイ工房のお隣りが、「なつかし居酒屋ユメジ」さんで、来客をもてなす時に重宝している。
店の内外に溢れる昭和レトロな雰囲気から、「ぬなかわヒスイ工房」と間違える人も多いが、拙宅に収まりきらない民具コレクションを寄付したり仲介したりしたこともあるので、似た匂いを感じ取って頂くのも、さもありなん。
昨夜はFB友達で初対面の佐渡のカントリー・ジェントルマンの橋口さんと、訳あってオヤジのボクシングの弟子で、元社会人フェザー級チャンプだったAさんと会食。
先客から声をかけられたら、近所に住む幼馴染夫妻!たまにユメジさんで晩酌するらしい。なつかし居酒屋ならではですな。
見知らぬお客さん同士でも、懐かしい映画やアイドル、プロレスのポスターを切っ掛けに「あの時はさぁ・・・」と話し込んだりする温かい雰囲気の居酒屋。
 
上々颱風(シャンシャンタイフーン)の名曲「黄昏酒場でまた会おね」の歌詞そのまんまの雰囲気。
 
コロナでみんな大変。どうか隅々までお金が回るようにとささやかな「一隅を照らす」活動の一環( ´艸`)

海で謎の生物発見!

2020年06月16日 07時53分43秒 | 糸魚川自慢
先日の大雨で、小滝川上流で崩落が起こったらしく、姫川から濁った水が流れ込んでおります。
波打ち際に謎の生物発見・・・巨大な殻なしのカタツムリ?ヤマナメクジ?
ウミウシの仲間じゃないよな?
 
棒でツンツンしたら少しだけ動いたが、新種発見ならどうしたらよいのだ?警察に届け出?こども電話相談室に報告??
 
炎天に炙られて気の毒なので海に戻したが、世紀の大発見だったらえらいことしたもんだ。
 
もっとも西風とウネリが強いからすぐに岸に戻ると思うけど。
 
世の中、知らないことばかりだが、友人からアメフラシだと教えてもらった。
 
梅雨時に産卵で磯に現れるから、雨降らしなのだそうだ。

縄文純愛サスペンス空想科学冒険活劇「火焔型土器とヒスイ、ハープとサユリ」クランクイン!

2020年06月09日 06時43分08秒 | 糸魚川自慢

お元気ですか?サユリです。

聴こえますか?ハープの響き
 
感じますか?頬をなでる初夏の風
 
わたしは今、長者ケ原遺跡にいます・・・カッ~ト!
ダメ~!、もっと自然に!もっと開いて!もっと許して!もっと愛して!、そう、もっとブワッ~と、もっともっと!
 
縄文純愛文芸サスペンス空想科学冒険活劇「火焔型土器とヒスイ、ハープとサユリ」を演出するオレは、長者ケ原のクロサワである( ´艸`)
やっぱ現場はいいですなぁ。動いてきたよ~。
 
 

能生地区のラブリー案山子・・・コロナで浮き彫りになる人間性

2020年05月27日 08時41分21秒 | 糸魚川自慢
宅配便配達員やドラッグストアの店員に暴言を浴びせる一部の変わり者のことが報道されると世も末だなと思えてくるが、能生地区のゴミ集積場で観た、ゴミ収集員さんにハグを求めるラブリーな案山子に出会って、世の中満更じゃないね、とホッコリした。
イタリア人ならハグしてキス、アメリカ人なら肩を組んで自撮りしそうなウエルカムポーズの案山子
 
コロナ騒動のみならず、災害などでもその向き合い方は人様々で、パニックになって冷静さを失う人、他者に攻撃的になる人、冷静で客観的姿勢を保てる人、より他者を思いやる姿勢を見せる人など、人間性が浮き彫りになる。
 
ネガティブ情報ばかりピックアップされてしまうと、負の印象操作をされかねないから、こんな光景も報道して欲しいもんです。
 
この地区の子供たちは、登下校の際に知らない大人にも大きな声で挨拶してくるので和まされるが、大人も社会貢献意欲の高い人が多いように思う。要するに他者に寛容で余裕がある「よい子が住んでるよいまち」ですな。
 
海の幸、山の幸も豊富な自給率の高い地域なので、糸魚川ファンになってくれたお客様から移住したいと相談された時には、能生地区をお勧めしております。

越後最西端の要害「勝山城」は戦う城にあらず?

2020年05月25日 07時56分34秒 | 糸魚川自慢
親不知の入口に聳える標高328mの勝山は、上杉謙信時代の越後領内最西端の要害、勝山城(落水城)が、越中に睨みを利かせていた糸魚川の隠れ史跡。
北陸を掌中に収め、いよいよ越後に迫った豊臣秀吉と石田光成の主従が、上杉景勝と直江兼続の主従と同盟と越後禅譲の会談を勝山城で行った伝説があるが・・・。
山頂の城郭部分・・・狭っ!30~40坪くらいしかないのです。
 
この城は山頂を平らに造成した主郭と、尾根筋を削った蟻の門渡り状の険しい登山路の所々に堀切(横方向の溝)の遺構を持ち、中世の山城の体裁を持ってはいる。
山頂から糸魚川、上越市の春日山城方面を望む
 
しかし戦国武将のつもりで観察すれば、山頂には湧水池や井戸の跡がないことと、外曲輪(主郭以外の防衛拠点)もない狭い主郭部分だけなので籠城に耐えられないのではないか?
 
だから一定兵力が常駐した「戦う城」ではなく、能登方面を監視し、上杉家居城の春日山城のある東方面に火急を知らせる狼煙台の役割が主であったのではないだろうか。
 
快晴だと能登が一望できるにしても、昨日は日本海に雲が垂れこめ視界が利かなかったことから、勝山麓の海岸部に監視所と馬屋、船着き場がなければ軍事施設として役にたたないだろう。
この日の能登方面は海面が雲に覆われてなにも見えなかった。こんな日和に舟で攻めて来られたら大変だから、越中側には懇意の廻船問屋といった内通者や、修験者や遊行者、漁師に身をやつした間諜もいただろうし、県境の「市振の関」付近の漁師たちには、敵軍の動きに異変ある時に通報すれば褒美をとらす、というような連絡網もあったと思う。
 
万が一、突如と勝山城に大兵力が攻めてきたら真南に位置する黒姫山方面に抜ける間道から逃げ、越中境から上路経由、大沢区、青海に抜ける古道(現存)に出て、次の砦まで連絡する防衛システムだったのではないだろうか。
 
このルートは現在は地元の人しか通らない林道であっても、途中にある大沢区は律令時代の「青海の驛」のあった交通の要衝で、ヌナカワ姫伝説の本場でもある。
 
そんな実情を想像すれば、秀吉一行、または秀吉の直参クラスの武将が舟で勝山城前の海岸に乗りつけ、勝山城警備の侍に景勝との面談を取り次いだ・・・春日山城まで40キロ以上も離れているので、早馬または早舟の知らせが着くのは翌日。上杉家臣団が対応策を協議して景勝一行が親不知に到着するのが早くてその2~3日後。実際の会談は、勝山城から東2キロ弱の青海川左岸にあった城将の館で行われた、と推定している。
いずれにせよ世に「勝山会談」と伝わる歴史遺構であり、登山はかなりきついが往復2時間もあれば可能で、また晴れてさえいれば山頂の展望は絶景なので、歴史好き・城好き・登山好きにはおすすめ。
 
実は勝山登山は高校生の時以来の40年ぶりで、当時は四つん這いになって登る鎖場もあったくらい険しい登山だったが、現在は要所要所に単管パイプ製の梯子が固定してあるなど、ずいぶんと登りやすくなっていた。
 
登山の後は、直下の海岸でヒスイ拾いや海水浴もできますぜ。

 


筒石漁港の舟屋の老朽化が進んでいる

2020年05月15日 07時25分36秒 | 糸魚川自慢

先日紹介した農文協出版の日本の食生活全集「新潟の食事編」で紹介されている、旧筒石漁港の舟屋の老朽化が、この数年で急激に進んでいる。

ゆるい三ケ月形湾の砂浜でも、暗礁がかなり沖まで続いているので大きな波が入ってこない天然の良港で、侵入ルートを知らない私は丸木舟を漕いでいている時、大きなウネリに乗ってゴツンと暗礁の上に着底させてしまったたこともある。

仮に大波が押し寄せても、舟屋の天井から漁船を吊るしてあるので、漁船が浮かび上がって流されない工夫が素晴らしい。
曲がりくねった不揃いの柱で建てられた舟屋を観ると、漁師たち親族総出で漂着した流木を集めた往時が偲ばれて感慨深い。
かってこの浜で海女さんが焚火で暖を取り、亭主を沖に送り出した後のおんなしょ(女衆)が、賑やかに魚を収めて出荷する木箱を釘打ちして作っていた。
 
故郷を離なれた糸魚川人よ、次の帰省には訪ねて観ておいてはいかがだろうか。
鹿の頭蓋骨だろうか?栄枯盛衰は世の常とはいいながら諸行無常ですなぁ
 
今の感じだと来年、再来年にはズラリと並んだ舟屋を見る事が厳しくなりそうな感じだ。