ほっかいどう@genki.co.jp

「ほっかいどう」に関わる政治・行政・経済からスポーツまでさまざまなネタをそれなりに語ります。(^―^)

自治体の破たん法制とは?

2006-02-06 21:53:08 | 行政

■北海道は、10%以上の給与削減や5年間で22%の大幅な人員削減を計画している。それもこれも「赤字再建団体」に転落するのを逃れるため。この財政難を克服するためにやれることはやって行こうという姿勢だ。「赤字再建団体」になると、俗に「箸の上げ下げまで国に指示に従わない」といけないし、地方債などの借金も今までのように簡単にはできなくなる。しかし、それで自治体が破産したという訳ではない。財政状況の悪化が国の基準を超えたから、国の管理下に入ったという状態である。

■今、国では、今年の1月にできた地方分権21世紀ビジョン懇話会の中で、地方交付税改革と合わせて、自治体の破たん法制を検討している。上述したように、今まで、自治体には、企業でいう破産はないという前提ですべてが考えられていた。もはやそのようなことが現実化しつつある。

■例えば、アメリカでは、連法破産法の中に地方自治体の破産手続が規定されている。連邦法の中で、「地方政府の破産」は、「地方政府の解散を意味するのではなく、政府形態を維持しながら債務調整手続を行うこと」と規定され企業のような清算を予定している訳はないが・・・。

■その要因はいくつか考えられる。一つは、地方自治体が抱える膨大な借金である。北海道は、平成17年度末見込みで、約5.6兆円(道民一人当たり99万円)の借金がある。これは多くは、バブル経済崩壊後の景気対策で、国に踊らされて実施した公共事業を拡大するために発行した道債が大きく影響している。北海道の場合は、拓銀破たん後の北海道経済の景気を下支えするため、大型補正予算を組んだことも大きかった。

■次に、国自体が、もうこのような地方自治体の財源を保障する余裕がなくなってきたことを上げられる。平成15年度に、地方自治体は、国からいきなり地方交付税を減らされ多くの自治体が異例の実質的赤字予算を組まざるを得なかった。今も国の中では、三位一体改革とい美名の下に、地方に行く金をいかに減らすを腐心している。

■そして、地方債制度の改正である。今まで、地方自治体の借金は、「当分の間」という限定で、国の許可制としていたが、4月からは原則として、国の許可は不要となる。つまり自治体の自己責任で借金をして運営していくという自主財政権が一部強かされることになる一方、野放図な借金は自治体経営を危うくする原因ともなりかねない。

■懇話会の中では、『そもそも公共事業などのために発行した地方債の償還財源を国が交付税で面倒を見る必要があるのか』といった自治体関係者であれば、当然の考えすらゼロベースで議論しようとしている。確かに、金融市場の中で、消化されるのが、一般化しつつあり、民間企業によって格付けされている地方債の現状を考えると、市場経済のルールの中のプレイヤーとして地方自治体が振る舞う必然性は高まりつつあるというのは、理解できる。また、自己決定・自己責任の環境が広がっていくことは中長期的にみるとプラスだと思う。

■しかし、今の国の考えが、地方自治体に「ハードランディング」を迫るのか、「ソフトランディング」を志向しているのか、これは、東京などの都市部を除く地域住民にとっても大きな問題だと思う。懇話会には、単なる市場主義ではなく、「地方」の実態を理解した上での分別ある議論を望みたい。

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北海道の福島町を知っていますか?

2006-02-06 20:53:32 | 道南Info

■北海道の函館市の近くに「福島町」という町があります。そこには、なかなかおもしろい文化施設がありますよ

■一つは、青函トンネル記念館。北海道と青森県が青函トンネルで結ばれたことを記念してつくられた一種の博物館で、昨年春、リニューアルオープンしました。世紀の工事と言われた青函トンネルの工事の模様や興味深いいろいろな機材など、行ってみるときっとおもしろいと思います。

             

          【 入り口に展示してあるトンネルボーリングマシーン 】  

■展示している理由は定かではないけど、北海道発上陸の「セグウェイ」やかわいいロボット犬「アイボ」が皆さんを待っていま~す。ちなみに「セグウェイ」はそのうち体験試乗させる計画もあるようです。

        

(かわいいアイボ。確かもうすぐ生産中止かな?) (セグウェイです。小泉首相の乗ってましたね。)

■次は、横綱記念館。福島町は、道産子初の第41代横綱千代の山、そして相撲界初の国民栄誉賞に 輝く第58代横綱千代の富士の出身地。二人の大横綱の偉業を讃えてつくられた施設。夏には、実際に九重部屋が合宿を行います。

     

■これらの施設は、館内に入ってみると、ホントおもしろいんですが、トンネル記念館は昨年4月2日にオープンしてから11月30日までで入場者が21,885人で目標の23,000人にわずかに及ばなかったとのこと。横綱記念館に至っては、ほぼ同じ期間で18,102人で、1997年のオープン以来最低を記録したとのこと。ここにしかないグッズも結構あるし、行った人はきっと満足できると思いますよ。特に千代の富士の錦絵が描かれた湯飲みは人気の一品。ぜひ一度足を運んでみてください。

               

            

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