日野土地家屋調査士・行政書士事務所のブログです。最近は更新滞りがちだけど、もう1年半以上も続いてます!これで良いのだ♪

宮城県石巻市で土地家屋調査士・行政書士事務所を開業してる好事家オヤジです。ただコメント不可に設定してますので悪しからず…

高齢のホームレス

2013年01月28日 | 追憶・つぶやき・日記
毎週のように市内のどこかで見かけた高齢者ホームレスがいました。一人は85歳くらいの小柄なお婆さんで、いつも背中におおきな荷物を背負い、毎日市街地を中心に何かを求めるように歩き通しの様子でした。しかしここ5~6年ほど前の初冬の頃から全く見かけなくなりました。

このお婆さんを見かけなくなった頃からだと思うけど、今度は毎日国道45号線付近を中心に、古い自転車でいつも颯爽と駆け回ってる80歳代のお爺さんを見かけるようになった。明らかにホームレスと分かるような方でしたが、元気にその颯爽と駆け回ってる様から、私はそのお爺さんのことを「風になったお爺さん」と心の中で名付けたのだけど、急に自分の地域の近くで見るようになったし、どこかからの流れ者のホームレスのお爺さんだろうかな?と思っていた。しかしこのお爺さんも3年ほど週に何度も見ていると、年々衰弱が激しくなってきたことが見ても分かるようになり、平成21年11月中頃、当時中学3年の末娘を塾に迎えにいった帰りの夜9時頃に北上川にかかる橋を渡りきった場所で、(予測だけど)「今夜はどこに行こうかな…」ってな表情でボーっと遠くを見つめてたのを最後に、全く見かけなくなった。

市内から去り、どこかへまた行ったとも考えられるけど、年齢も年齢だし、お二人ともどこかで人知れずひっそりと天寿をまっとうされ、無縁仏として葬られたのかもしれない。
この方たちは自分から世捨て人になって選んだ道なのか、それとも生まれた星が悪かったのかは知る由もないけど、可哀想な老後だよなぁ…と、今でも時々思い出すのである。

先の東日本大震災のときは寒かった。そのときにどこかで読んだ川柳みたいな記事だけど、家を失い寒さで震えてるとき、普段は物乞いしたりゴミ箱を漁ってるしてるからホームレスを敬遠したりバカにしていたんだけど「汚いけどこれで良ければ…」と、ボロボロになった薄い毛布を差し出され、思わず涙ぐんだという内容。やっぱ故あってホームレスとなった方も普通の慈悲の心も持つ同じ善良な人間なんだろうと思うなぁ。でも私等個人では勇気も無いし何にもできない。

漫画家の吾妻ひでお氏もホームレスの経験があったそうです