怖いといえば、
昔、大学生の時、仲間内で三台の自動車に分乗して、
夜中に朝日の湘南を見ようって事になって海に向かって出掛けたことがあった。
私は真ん中の車の運転席の後部座席にいた。
それぞれ四人づつ車に乗っていて、たぶん大いにしゃべっていたはず。
海沿いにトンネルがいくつかあって
途中、花束や飲み物が…
それを横目に見たとき、私たちの車の左後方にバイクがいる感じだったのね。
結構、暗いトンネルだったし私の位置からは見えにくいから
普通にあとは進行方向を向いてたのね。
運転手だった先輩がトンネルを出てしばらくしたら
「なんかトンネル走ってる時、左後方に接近して走るバイクいたみたいだったけどいなくなったねぇ。」
同乗していた皆が、
「あー、いたみたいだったよね」
なんて言って、
「でも一本道なのにねぇ。抜かされなかったけど、いつのまにかいなくなったねぇ。」
なんて言いながら待ち合わせのコンビニの駐車場に入った。
先を走ってた車の人達とコンビニの中で買い物しながら最後の車を待っていたけど中々来ない。
駐車場で待っていると、だいぶしてから来た。待っていた皆が止まった車に行って迎えた。
中には何か嫌な雰囲気っていうか、コンビニからの明かりがある暗がりだけど顔色が皆悪い感じだった。
「遅かったじゃん?どうかしたの?」
コンビニで買ったジュース渡しながら話し掛けると、四人が口々に
「さっき、トンネルで貴方たちが乗っていた後ろにバイクいたの、知っていた?」
「トンネルの入ってしばらくした所で花束あるの知っていた?」
「その辺くらいから、急にあのバイク現われたの見た?」
という。確かに私達の車の中でも話していたことだから、
「ちゃんとは見えなかったけど確かにバイクいたよね。トンネル出てからいなくなったねぇって話したし。」
と答えると、
「ちゃんと見なくて良かったね。」
「バイクは壊れて変形していて、乗っていた人は血だらけで首が変な感じにくっついていたさ。」
……あとは皆ぞーっとして、朝日どころじゃなく、帰り道は同じ道を通る気がしなくて遠回りして違う道で帰った。
あれは怖かった。
ちゃんと見ようとしなくて良かった。
昔、大学生の時、仲間内で三台の自動車に分乗して、
夜中に朝日の湘南を見ようって事になって海に向かって出掛けたことがあった。
私は真ん中の車の運転席の後部座席にいた。
それぞれ四人づつ車に乗っていて、たぶん大いにしゃべっていたはず。
海沿いにトンネルがいくつかあって
途中、花束や飲み物が…
それを横目に見たとき、私たちの車の左後方にバイクがいる感じだったのね。
結構、暗いトンネルだったし私の位置からは見えにくいから
普通にあとは進行方向を向いてたのね。
運転手だった先輩がトンネルを出てしばらくしたら
「なんかトンネル走ってる時、左後方に接近して走るバイクいたみたいだったけどいなくなったねぇ。」
同乗していた皆が、
「あー、いたみたいだったよね」
なんて言って、
「でも一本道なのにねぇ。抜かされなかったけど、いつのまにかいなくなったねぇ。」
なんて言いながら待ち合わせのコンビニの駐車場に入った。
先を走ってた車の人達とコンビニの中で買い物しながら最後の車を待っていたけど中々来ない。
駐車場で待っていると、だいぶしてから来た。待っていた皆が止まった車に行って迎えた。
中には何か嫌な雰囲気っていうか、コンビニからの明かりがある暗がりだけど顔色が皆悪い感じだった。
「遅かったじゃん?どうかしたの?」
コンビニで買ったジュース渡しながら話し掛けると、四人が口々に
「さっき、トンネルで貴方たちが乗っていた後ろにバイクいたの、知っていた?」
「トンネルの入ってしばらくした所で花束あるの知っていた?」
「その辺くらいから、急にあのバイク現われたの見た?」
という。確かに私達の車の中でも話していたことだから、
「ちゃんとは見えなかったけど確かにバイクいたよね。トンネル出てからいなくなったねぇって話したし。」
と答えると、
「ちゃんと見なくて良かったね。」
「バイクは壊れて変形していて、乗っていた人は血だらけで首が変な感じにくっついていたさ。」
……あとは皆ぞーっとして、朝日どころじゃなく、帰り道は同じ道を通る気がしなくて遠回りして違う道で帰った。
あれは怖かった。
ちゃんと見ようとしなくて良かった。