(七山の山林の見学)
6月のSAGA森の案内人クラブの活動は、北山少年自然の家で宿泊。
親睦を図りながら今後の活動について話し合い、翌日は皆さんで七山の樫原湿原を観察後、
七山にお住いのメンバーの方の山林を見学するという中身の濃い活動になりました。
2日目に行った七山の山林は、大きな杉の木が何本も生えるよく手入れされた植林地で、
林床には光が射し下層の樹木や下草の植生も豊かで気持ちの良い森林でした。
山林のオーナーでクラブメンバーのKさんによると、
この後50年は手入れ不要とのことです。
以前は30年から40年ほどの材木がよく売れていたのだそうですが、
最近は大径の木を求められるとのこと。
材木に対する時代のニーズも変わっていくんですね。
Kさんの山の隣の森林は、植林してはいるものの手入れがされていなくて
もやし状の杉が生え、下層は暗く地面の土がむき出しになっているのが見えました。
大雨になると地面は削られ、植林の樹木が流される懸念もあります。
森林に対する補助金制度を使って手入れする方法もあるとのことですが、
ここだけでなく放置している森林が多いのだそうです。
日本の国土の67%が森林にもかかわらず、約80%の木材を輸入している
現状からも、森林面積の40%にも達する人工林の有効活用が課題です。
Kさんご夫婦二人だけでこの美林を守り育てていかれていることは大変でしょう。
この後守り継ぐことの大切さを思わずにはいられません。
今日(6月29日)の佐賀新聞~識者評論、東京都市大学 涌井史郎教授の
”人口減社会の国土づくり”を読むと、分断された「森里川海」のつながりを取り戻し
そこからの恵を可能な限り引き出すことの大切さを社会の一人一人が意識し、
従来のライフスタイルを変えることが必要だ~とあります。
Kさんの山林見学は考えるさせられる大きな機会となりました。
(昼食を食べた”観音の滝”から見た七山の里山)
皆さんと見学した、樫原湿原の主役はトキソウからカキランへと移っていました。
蝶は少なくなって、トンボの季節ですね。
ハッチョウトンボ~雄
朝まだ見れたユウスゲ
湿原の丸太に生えるツノマタタケ
向こうを警戒していた、ホオジロ~こっちに大勢いるんだけど(笑い)
こんな充実した2日間でした。
参加したメンバーの方お疲れ様でした。
(クマノミズキの咲く北山キャンプ場付近)
SAGA森の案内人クラブは今後も活発な活動を続けていきます。
宿泊研修、お疲れ様でした。
色々な内容で充実した二日になりましたね。
また宿泊研修(飲み会)をいたしましょう!
しかしながら皆さんお強いです~