昨日は予定通りに施設の「誕生日会」を無事に終えることができました。
1曲目、Kの自作曲を演奏しましたが、この曲は、本来なら会場である食堂に入所者の皆さんが職員の誘導で入場してくる際の「入場行進曲」のような位置づけのはずでした。しかし、私たちが休憩を終えて会場に入ったときには、入所者のほとんどが既に着席されていました
この曲は“U2”風、速いテンポでかなり激しいリズムの曲です。皆さん口をポカンと開けて聴いていらっしゃいました
皆さんへの刺激のつもりでしたが、ちょっと理解不能な音楽だったかもしれません
本来は入所者の皆さんが歩いていらしたり、車椅子で移動されている背後で曲が流れることを想定していたので、想定しなかった皆さんの反応です
ちょっと予定と進行が変わりましたが、2曲目以降、全6曲を演奏しました。
入所者の皆さんが、カスタネットやタンバリンを手にして曲に参加していただいたり、ラウド系の激しい楽曲にも手拍子で参加していただいたり、唱歌の“ふるさと”では皆さんに声を出して参加していただいたり...あっという間の30分間でした。
この本来のライブの他に小さな「イベント」を仕組みました
それは、ずっと寝たきりで誕生日会に参加することが叶わない方の居室にギターを持参して歌うことです。
女性入所者のOさんは体調がすぐれず、もう1年以上をベッド上に寝て過ごし続けられています。痴呆症状は無く、意思もしっかりしていらっしゃいますが、上手に発声ができません。でも、歌は大好き。Oさんの居室の壁にはOさんが大好きな「氷川きよし」さんの大きなポスターが何枚も貼られています。
そんなOさんのために1曲だけ、「ふるさと」をマイク無し、アコースティック・ギターだけの演奏で聴いていただきました。
きっと喜んでいただける確信はありましたが、Oさんが声にならない声で応えてくださり、最後には泣き出してしまったときには、歌っっていたKも感情がこみ上げてきてしまったようでした。
看護主任のYさんに、Oさんへの歌のプレゼントのことをお話ししたら、30分くらいの短時間なら離床も手配するから、次回は誕生日会の会場にOさんをお連れしてもよいというお話もいただきました。
「離床の手配」、これはOさんの場合は、午後の「お食事」の時間との兼ね合いもあります。Oさんは栄養を経口摂取ではなく、「胃ろう」という胃に伝わる経管を使って栄養を摂取する手法をとられています。
一日に3回、午後は3時~4時の間がOさんの「お食事」の時間になります。「誕生日会」は午後4時半スタートです。お食事直後に移動することは控えるべきなので、Oさんに誕生日会へ参加いただくためには、この「お食事」の時間を早めなければなりません。時間を早めるには看護士さんのご協力も必要です。看護主任のYさんは快くこの便宜を図ってくださるとのことです
次回は看護士さんのご協力もいただいて、もっと周到に準備を進めて、Oさんにも他の入所者の皆さんと一緒に、たくさんの歌を聴いていただけるようにしたいと思います
今回の画像はライブの際に配った「歌詞カード」です。ライブの際に入所者の皆さんに手にとっていただき、歌に参加していただこうと思って作りました。歌詞とスライドショーで使った写真を何枚か織り交ぜた書面になっています。
本当は一枚の紙に収めたいのですが、文字の大きさを考えると2枚になってしまいました。2枚組みにした場合、「綴じ込み」ができません。ホッチキスで留めてしまうと、その針が危険物になってしまいます。今回は折り目をつけただけにしてみました。
そして、残念ながら全ての方にお配りできるものではありません。紙を口に運んでしまう「異食行動」をしてしまう方も想定しなければならないからです。
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昨日、誕生日会の感想を皆さんに聞いてまわったところ、Aさんから...
「もっとでっきゃぁ音でもかまわんかったのに」(=もっと大きい音でもかまわなかったのにon名古屋弁)
と言われました。ソレって英語だと"More Loud !!"ってことですから、皆さんもっと刺激を求めているんでしょうか???
介護の必要度を数値で測るのは、実は曖昧なものなのかもしれませんね。ご本人の意思の問題、協力する介護者の力の問題もあるから一概に言えませんよね。
人の生きる力というものを客観的に判断するのは難しいと思います
でもね、アレやろう、コレやろうって準備を進めているときも結構楽しめるもんです
Oさんへの“ふるさと”のプレゼントは、Oさんのためでもあり、実は歌ったKのためにも仕組んでみたことなんです。
心から歌を喜んでくれるというのは、歌い手にとって一番嬉しいことだから
Oさんが喜んでくれてホントに良かったです。
皆さんの嬉しそうなお顔が目に浮かびます
それに、○さんのこと…。
non_bさんの気づいた事がなければ、Y主任へお話しなければ、実現しない事ですよね。
施設の中で行動を起こすという事は、周りの反対やらいろいろありますから、大変な事だと思います。
でも、ぜひぜひ実現させてくださいね。
そういうところから、QOLの向上がなされていくんですものね。
知り合いの方ですが、介護5で、在宅ですごしています。
孫が介護従事者で、介護5だからといって諦めず、いまだに排泄はトイレに抱きかかえて行き、トイレで排泄してます。
だから、ポータブルは使用しないので誰かにあげて欲しいと言われました。
介護5だからといって諦めず、孫の努力はすごいと思います。
それと似たものがあるなあ、と思って書いてしまいました
ずれちゃって、しかも長々、ごめんなさい。
企画からってのは大変だったと思います
ちょっとの想定外もまた楽しいもんですよね☆
しかも、プラスα!!これまた素敵!!
泣いてくれるなんて…
気持ちが通じたんですね~すごい!!