ノイバラ山荘

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秋の中山道(馬籠~妻籠)ハイキング①

2009-09-30 00:08:28 | 
昨年、廣重の東海道五十三次の歌55首を作ってから、
中山道をいつか歩いてみたいと思っていました。

バス旅の案内を見て、都民の日のハイキング♪
とごく軽い気持ちで申し込みました。
気候もいいし、そろそろ紅葉も始まっているのでは♪

日本の歴史も地理も私にとっては闇です。
中山道の全貌、調べてみたら2006年にこんな番組がありました!


街道てくてく旅

歌川廣重・渓斎英泉によって描かれた
『木曾海道六拾九次之内』に沿って歩くという番組。


馬籠宿を英泉が、妻籠宿を廣重が描いています。
かなりの山・・?(・ω・;A

中山道第43番の宿、馬籠は島崎藤村のふるさとです。

『夜明け前』の書き出し。
いい文章だなあ~。

「木曾路(きそじ)はすべて山の中である。
あるところは岨(そば)づたいに行く崖(がけ)の道であり、
あるところは数十間の深さに臨む木曾川の岸であり、
あるところは山の尾をめぐる谷の入り口である。
一筋の街道(かいどう)はこの深い森林地帯を貫いていた。
 東ざかいの桜沢から、西の十曲峠(じっきょくとうげ)まで、
木曾十一宿(しゅく)はこの街道に添うて、
二十二里余にわたる長い谿谷(けいこく)の間に散在していた。
道路の位置も幾たびか改まったもので、
古道はいつのまにか深い山間(やまあい)に埋(うず)もれた。
名高い桟(かけはし)も、蔦(つた)のかずらを頼みにしたような
危(あぶな)い場処ではなくなって、
徳川時代の末にはすでに渡ることのできる橋であった。
新規に新規にとできた道はだんだん谷の下の方の位置へと降(くだ)って来た。
道の狭いところには、木を伐(き)って並べ、藤(ふじ)づるでからめ、
それで街道の狭いのを補った。
長い間にこの木曾路に起こって来た変化は、
いくらかずつでも嶮岨(けんそ)な山坂の多いところを歩きよくした。
そのかわり、大雨ごとにやって来る河水の氾濫(はんらん)が
旅行を困難にする。
そのたびに旅人は最寄(もよ)り最寄りの宿場に逗留(とうりゅう)して、
道路の開通を待つこともめずらしくない。
 この街道の変遷は幾世紀にわたる封建時代の発達をも、
その制度組織の用心深さをも語っていた。
鉄砲を改め女を改めるほど旅行者の取り締まりを厳重にした時代に、
これほどよい要害の地勢もないからである。
この谿谷(けいこく)の最も深いところには
木曾福島(きそふくしま)の関所も隠れていた。
 東山道(とうさんどう)とも言い、
木曾街道六十九次(つぎ)とも言った駅路の一部がここだ。
この道は東は板橋(いたばし)を経て江戸に続き、
西は大津(おおつ)を経て京都にまで続いて行っている。
東海道方面を回らないほどの旅人は、
否(いや)でも応(おう)でもこの道を踏まねばならぬ。
一里ごとに塚(つか)を築き、榎(えのき)を植えて、
里程を知るたよりとした昔は、旅人はいずれも道中記をふところにして、
宿場から宿場へとかかりながら、この街道筋を往来した。」

馬籠の記述もあります。

「馬籠(まごめ)は木曾十一宿の一つで、この長い谿谷の尽きたところにある。
西よりする木曾路の最初の入り口にあたる。
そこは美濃境(みのざかい)にも近い。
美濃方面から十曲峠に添うて、曲がりくねった山坂をよじ登って来るものは、
高い峠の上の位置にこの宿(しゅく)を見つける。
街道の両側には一段ずつ石垣(いしがき)を築いて
その上に民家を建てたようなところで、
風雪をしのぐための石を載せた板屋根がその左右に並んでいる。
宿場らしい高札(こうさつ)の立つところを中心に、
本陣(ほんじん)、問屋(といや)、年寄(としより)、伝馬役(てんまやく)、
定歩行役(じょうほこうやく)、水役(みずやく)、七里役(しちりやく)(飛脚)
などより成る百軒ばかりの家々が主(おも)な部分で、
まだそのほかに宿内の控えとなっている小名(こな)の家数を加えると
六十軒ばかりの民家を数える。
荒町(あらまち)、みつや、横手(よこて)、中のかや、
岩田(いわた)、峠(とうげ)などのがそれだ。
そこの宿はずれでは狸(たぬき)の膏薬(こうやく)を売る。
名物栗(くり)こわめしの看板を軒に掛けて、
往来の客を待つ御休処(おやすみどころ)もある。
山の中とは言いながら、広い空は恵那山(えなさん)のふもとの方にひらけて、
美濃の平野を望むことのできるような位置にもある。
なんとなく西の空気も通(かよ)って来るようなところだ。」

「高い峠の上」・・うん? (´・ω・`)
峠越えの道ではありませんか!

ツアーの案内書をよくよく読むと、
馬籠から馬籠峠を越えて、妻籠へ行くとあります。
峠を越えて9km3時間! (´;ω;`) ひ~嘘だろ~
高尾山にも最近ご無沙汰の私に歩き通すことができるのでしょうか。

なあに~大丈夫ですよ~という添乗員さんの力強い電話の声に励まされ、
ほ、ほんとかな・・(・ω・;A ←心配性
どきどきしながらその日を待つ私です。

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