お伽草子というのをご存じですか?
「浦島太郎」「一寸法師」などの
物語に絵をつけたものです。
「お伽草子―この国は物語にあふれている―」展@サントリー美術館
地味な内容なので
空いてるかと思ったのですが、
平日にもかかわらず、文学関係と
おぼしき方々もいらして、
(拡大鏡で変体仮名を読んでいる)
意外とたくさんの鑑賞者がいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/06/7e34474abb270a8e3370c6c1aef1f463.jpg)
絵画として面白かったのは
付喪神が
都大路を練り歩く「百鬼夜行絵巻」。
異形のものが楽しそうに
生き生きとしているのです。
以前に何度か見たことがあるのですが、
サントリー美術館所蔵の
「鼠草子(ねずみのそうし)絵巻」という
16世紀に描かれた絵巻物も
展示されていました。
ねずみの権頭(ごんのかみ)の
人間の姫との悲しい恋のお話なのです。
なにぶん、絵巻物ですので、
全部を観たことはないのですが、
おもしろそうだなあと思っていました。
今回かなりの部分が観られて、
そのおもしろさに驚きました。
裃をつけたねずみの絵もユーモラスで、
まるで絵本『ぐりとぐら』のような
味わいのある絵です。
家来の名前も
「穴掘の左近尉(さこんのじょう)」
「穴惑のひょんの助」など、
思わず噴き出してしまいます。
漫画の吹き出しのように
絵の中に会話が
書き込まれているところがあって、
その大人なおもしろさ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/29/8ccde571ab61642e86e289944d4d3c84.jpg)
今度、現代語訳の絵本が会場で売られているのを
発見したので買ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c3/5dacc3eaa73fcd2efbf00e553f4755fa.jpg)
権頭は清水寺で出会った姫にひとめぼれし、
首尾よく姫と祝言をあげました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/75/ab727e27da9b8567d9ec5f8c4b73ed70.jpg)
婚礼の宴会のための準備でいそがしい厨での
下女などの会話が大人な味わいなのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/68/a290cb2c7687235d8ca271d4e2b76e25.jpg)
姫は夫の正体を知り、
逃げ出してしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/3a/00185c72fae3807be5b81926bb51e69e.jpg)
権頭の嘆きといったら。
ただくうくうと泣き
姫の調度をながめて
姫をしのぶ歌を詠んだりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/50/088044883868b3f1a81356660c555f7d.jpg)
これが源氏物語などの
古典をふまえた立派な歌なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/9d/29f2bb2480a2d014cf43b784e31c6546.jpg)
結局、ほかのおとぎ草子と同じように
権頭は出家してしまうのですが・・。
こんな歌を詠むねずみさんだったら、
私なら気付いてもそのまま
一緒にいると思います。
姫のように罠で捕まえようなんてしません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/fe/4872b3fb1fdf96f02b06833226581b9b.jpg)
琴の糸の罠にかかり瀕死のねずみさん。
そんなひどい仕打ちを受けても
権頭は姫が大好きで仕方がないのです。
なんていじらしい。
とても500年前に描かれたものとは思えない
リアルな手触りがあります。
こんな物語を持っている日本ってすごいですね。
「浦島太郎」「一寸法師」などの
物語に絵をつけたものです。
「お伽草子―この国は物語にあふれている―」展@サントリー美術館
地味な内容なので
空いてるかと思ったのですが、
平日にもかかわらず、文学関係と
おぼしき方々もいらして、
(拡大鏡で変体仮名を読んでいる)
意外とたくさんの鑑賞者がいました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/07/06/7e34474abb270a8e3370c6c1aef1f463.jpg)
絵画として面白かったのは
付喪神が
都大路を練り歩く「百鬼夜行絵巻」。
異形のものが楽しそうに
生き生きとしているのです。
以前に何度か見たことがあるのですが、
サントリー美術館所蔵の
「鼠草子(ねずみのそうし)絵巻」という
16世紀に描かれた絵巻物も
展示されていました。
ねずみの権頭(ごんのかみ)の
人間の姫との悲しい恋のお話なのです。
なにぶん、絵巻物ですので、
全部を観たことはないのですが、
おもしろそうだなあと思っていました。
今回かなりの部分が観られて、
そのおもしろさに驚きました。
裃をつけたねずみの絵もユーモラスで、
まるで絵本『ぐりとぐら』のような
味わいのある絵です。
家来の名前も
「穴掘の左近尉(さこんのじょう)」
「穴惑のひょんの助」など、
思わず噴き出してしまいます。
漫画の吹き出しのように
絵の中に会話が
書き込まれているところがあって、
その大人なおもしろさ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/69/29/8ccde571ab61642e86e289944d4d3c84.jpg)
今度、現代語訳の絵本が会場で売られているのを
発見したので買ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0e/c3/5dacc3eaa73fcd2efbf00e553f4755fa.jpg)
権頭は清水寺で出会った姫にひとめぼれし、
首尾よく姫と祝言をあげました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7a/75/ab727e27da9b8567d9ec5f8c4b73ed70.jpg)
婚礼の宴会のための準備でいそがしい厨での
下女などの会話が大人な味わいなのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0f/68/a290cb2c7687235d8ca271d4e2b76e25.jpg)
姫は夫の正体を知り、
逃げ出してしまいます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/3a/00185c72fae3807be5b81926bb51e69e.jpg)
権頭の嘆きといったら。
ただくうくうと泣き
姫の調度をながめて
姫をしのぶ歌を詠んだりします。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/23/50/088044883868b3f1a81356660c555f7d.jpg)
これが源氏物語などの
古典をふまえた立派な歌なのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4d/9d/29f2bb2480a2d014cf43b784e31c6546.jpg)
結局、ほかのおとぎ草子と同じように
権頭は出家してしまうのですが・・。
こんな歌を詠むねずみさんだったら、
私なら気付いてもそのまま
一緒にいると思います。
姫のように罠で捕まえようなんてしません。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/fe/4872b3fb1fdf96f02b06833226581b9b.jpg)
琴の糸の罠にかかり瀕死のねずみさん。
そんなひどい仕打ちを受けても
権頭は姫が大好きで仕方がないのです。
なんていじらしい。
とても500年前に描かれたものとは思えない
リアルな手触りがあります。
こんな物語を持っている日本ってすごいですね。
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