☆農園ビギン☆~笑う門にはイモ来たる~

新潟小千谷市で野菜の直売とサツマイモお菓子を作る農園ビギンのつぶやきブログ☆

走れ イモス

2014年12月11日 | ねぎ伯爵も頑張ってます!
イモスは激怒した。

かの邪智暴虐のシャチョ王を除かねばならぬと決意した。

イモスは政治はわからぬ。

イモスはイモを愛する農民だった。

イモを焼き
イモを売り
楽しく平和に暮らしていた。
けれども邪悪に対しては人一倍敏感だった。

ある日

まもなく結婚する妹のために、イモスは野を越え山を越えて、十里も離れたビギンの町へ衣装やごちそうなどを買い求めにやってきた。

それにもう一つ、この町に住んでいる親友ネギヌンティウスに会うことも楽しみであった。

ビギンの町を歩いているうちに、辺りの様子が以前と変わっていることに気づいた。
町の人々はみんな寂しそうで活気がない。

イモスはそのわけを町の人たちに尋ねた。

「シャチョ王様は人を信じられなくなって、次々と人をこきつかい、クダラナイおやじギャグで笑えと強要するのです。」

イモスはその話を聞くと、

「あきれたシャチョ王だ、放ってはおけない。」

と、シャチョ王の城へ向かった。

しかし、
たちまちS兵士たちに捕らえられてしまった。

イモスは

「人の心を疑うのはもっとも恥ずかしい罪だ。シャチョ王は人々の真心さえ疑っている。」

と怒って言った。

「ふんだ!
人間なんてしょせんそんなもんだ。

カタチあるもの、いつか壊れる。

情なんて屁のカッパ~~~~~~」

何を言っても聞いてくれないシャチョ王のせいで
イモスは、処刑されることになってしまった。



イモスは、ふるさとに残した妹の結婚式のために、三日間だけ時間を延ばしてくれるように頼んだ。

「私は約束を守る。
そんなに私が信じられないのなら、この町に住むネギヌンティウスという私の無二の親友を人質に置いていく。
三日目の日暮れまでに私がここへ帰ってこなかったら、私の代わりにその友人を殺してもいい。」


イモスの身代わりに友人を捕らえておくことを条件に願いを許しを得た。


イモスは急いで村へ帰り

妹の結婚式を見届け

ビギン村へ走った。

約束の時間は刻々と迫っていた。

午後の太陽がまともに照りつけて、イモスは何度もめまいを感じ、気を取り直しては2,3歩、歩き、また立ち止まった。

足元が重い。

いつも以上に足元が重い。

ふと見ると
あたり一面に雪景色が広がり、それがイモスの足にまとわりつき、走ることさえ困難だった。

もう立ち上がることさえできなかった。

しかし
遠く遥か向こうに見える
親友ネギヌンティウスの気配を感じ
イモスは再び焼きイモの香りのように走り出した。

親友を死なせるわけにはいかない。

自分を信じて待っていてくれているネギヌンティウスを裏切ってはいけない。

ただただ走り続けた。

最後の力を振り絞って
ただただ走り続けた。



雪に



何度も



足を取られたって




ネギヌンティウス



キミを




必ず




救い出すから・・・・











ネギヌンティウス


ネギヌン・・・


ネギ


ネギ











ネギーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




いうわけで

大雪の合間に見えたこの晴れ間にばびゅーーーーーーーーんとネギ畑に行ってきました!!!!

そう!!!

想いはただ一つ!!!

私を信じて待っていてくれている親友(?)ネギヌンティウス(妄想)

雪が15~20㎝くらい積もっていて
さすがに軽トラは入れない・・・


私は走った。

ただひたすら、雪の上を一人で走ったのだ。


そして確信した。





まだイケる



うちの子たち
すごいわ!

まだ全然掘れるじゃあないのーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

シャチョーーーーーーー

とったどーーーーーーーーーー


ワタシ
長靴に穴あいてるけど、走ってこれましたよーーー


どや顔で車のほうを見ると

電話中で全く私の勇姿を見てない・・・







だってーーーーー
オレ、ブーツだもん

濡れるの嫌だもん。

しーーーーーーーーーーーーーーーん

今日は
雨の予報ですが

最後の最後に

農園ビギンのネギヌンティウス(妄想)を

救出するために

全力で掘りに行く予定です!!!!!!!



社長が!!!(笑)








「私だ。イモスはここにいる。」
イモスは間に合った。

畑の中で放置されているネギヌンティウスに走り寄って、その白い部分にしがみついた。

イモスは目に涙を浮かべて言った。

「私を力いっぱい殴ってくれ。

私は途中でたった一度、キミが雪の下に残ってしまっても仕方がないと思ったことがあった。
さつまいもがあればいいじゃないかと、キミを忘れかけた時があった。」

ネギヌンティウスは豊満なネギの香りを漂わせ、こう言った。

「私を掘れ。
私もたった一度だけキミを疑った。
焼きイモにうつつを抜かしているのでは。。。と疑った。
けれども
こうして会いに来てくれたじゃないか。

さぁ
私を掘れ。
そして
私を待っている多くのネギ好きへ届けてくれ。」

この様子を群衆の背後から静かに見ていたシャチョ王が言った。

「おまえらは、わしの心に勝ったのだ。
真実とは決して空虚な妄想ではなかった。
どうか、わしも仲間に入れてくれまいか。
どうかわしもネギ掘りに参加させてほしい。」

長靴に履き替えたシャチョ王も加わって
雪の下に残ってしまいそうだったネギヌンティウスを無事救出できたのだった。

めでたし
めでたし。

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