のどかなケイバ

一口馬主やってます

女神「女神の一番長い日」8

2017-07-10 08:39:25 | 小説
 ここは同じ地区の別の路地です。今寒川隊員がもう1人の男(エイリアン)を追いかけてます。
「待てーっ!」
 男は角を曲がりました。が、袋小路、行き止まりでした。寒川隊員がレーザーガンを構え、1歩1歩迫ってきます。
「ふふ、終了だ。おとなしくお縄についてくれよ」
 男はほぞを噛みました。そして・・・ 男の身体は鈍く光り、そのシルエットはあっという間に巨大化しました。寒川隊員はそれを見て、腰を抜かしてしまいました。
「う、うわーっ!」
 再び隊長、女神、海老名隊員です。3人は破壊的な音を聞いて、その音がした方向を見ました。そこには巨大化した男がいました。巨大化したとき服は一瞬で砕け散ってしまったらしく、素っ裸です。海老名隊員はそれを見て、びっくりしてます。
「うわっ、すっごーい!」
「おいおい、マジかよ。巨大化するエイリアンは、初めて見たぞ」
 それを聞いて女神が隊長に声をかけました。
「あ、あの・・・」
 隊長は女神を見ると、こう言いました。
「ああ、2人目か」
 巨大化した男は、眼の前にある木造建ての家を蹴飛ばしました。家は空中でバラバラになり、その破片が3人の頭に降ってきました。
「うわっ!
 くそーっ、ストーク号でくればよかったなあ・・・」
「隊長、私が行きます!」
「巨大化するのか?」
「はい!」
「巨大化したら、宇宙人だってことがばれるぞ」
「ふっ、いつかはバレます。構いません」
「ふふ、そうか、じゃ頼む!」
「はい!」
 女神は巨大な男に向かって駆け始めました。その後ろ姿を見て海老名隊員が、
「あの~、隊長。あの人、巨大化したら素っ裸になっちゃうんじゃないですか?」
「ああ、そう言えば・・・」
 でも、海老名隊員はとっても期待してます。巨大化すれば間違いなくヘルメットが砕け散ります。そうなれば女神の巨大な単眼を見ることができるからです。

 夕焼けの中、人々が家から次々と逃げるように出てきます。それを追いかけるように巨人になった男が道をのっしのっしと歩いてます。寒川隊員がレーザーガンを撃ち、それが男の背中にヒットしますが、あまり効いてません。男が振り返りました。その殺気だった眼にビビッて、寒川隊員はまたもや後ずさりです。
「うわーっ!」
 その男の背後で巨大化した女神が現れました。女神は隊員服もヘルメットもそのまま巨大化してます。それを見て海老名隊員は残念がってます。
「ええ、ウソ? 服もヘルメットもそのままじゃん!」
女神は思いっきりジャンプして男の背中にドロップキック。
「うぐぁっ!」
 男はよろけて木造家屋を蹴飛ばしながら2・3歩動き、ついに転倒。そのとき、3階建てのコンクリート造の建物に顔面を強打。痛みでのたうち回ります。そのせいでさらに木造家屋が壊れていきます。隊長はこれはまずいと思ったのか、女神に大声で声をかけます。
「おい、一気にたたみかけろ!」
「はい!」
 どうやらフルフェイスのヘルメットに内蔵された自動翻訳機もそのまま巨大化したようです。女神は先ほどの手錠の電気ショックで悶絶した男を思い出しました。そしてその直後の隊長のセリフも思い出しました。
「逮捕後のエイリアンがどこに行くのか、見た者は1人もいないんだ」
「この男は私が葬ってあげないと!」
 女神は両腕をL字に曲げ、両ひじを腋に付けました。その手に光が集まってきます。女神は光に満たされた両手を頭上に真っ直ぐ挙げ、そして一気に振り下ろします。両手が水平になったところで両掌を合すとビームが発生。その光線がのたうち回ってる男の身体を直撃。とてつもない火花がさく裂。もうもうとした煙が収まると、そこには男の巨大な死体が転がってました。
 しかし、たくさんの木造家屋が壊れてしまいました。女神はそれを見て、こいつは自分が恨まれるなあと心配しました。けど・・・
「やったーっ!」
「すごいぞーっ!」
 人々が歓声を挙げてくれてるのです。
「ニューヒーロー誕生だ!」
 それを言った男の子に、その隣にいた女の子が、
「バカねぇ、ヒロインでしょ」
「あは、そうか」
 それらを聞いて女神は戸惑ってます。こんなに歓迎してくれてるなんて、まったく想像してなかったからです。これを見ていた倉見隊員も戸惑ってるようです。
「おいおい、そいつはエイリアンなんだぞ・・・」
 女神はその倉見隊員を見つけ、そして縮小・等身化して、倉見隊員の前に立ちました。
「な、なんだよ!」
 倉見隊員はレーザーガンを構えました。
「私の居場所は今ここにしかありません。あなたには都合が悪いのかもしれませんが、しばらくはここにいさせてもらいます」
 倉見隊員はレーザーガンを降ろしました。女神にそれは効かないとわかってるからです。
「す、好きにしろよ」
 倉見隊員は後ろを向いてしまいました。と、遠くに数人の市民が現れ、女神を指さしました。
「おおっ、いたぞーっ!」
「あ、まずい」
 女神は細い路地に入り込みました。
「ちょ、ちょっと待ってー!」
 市民たちもあとを追って路地に入り込みました。が、なぜか女神の姿は消えてました。
「あれ、どこに行ったんだろ?」
「あの人、なんだったんだろ?」
「さあ、宇宙人か、ミュータントか・・・」
「人造人間かも・・・」

 テレストリアルガードの基地です。時刻はすでに夜で、あたりは暗くなってます。テレストリアルガードの3階建ての建物は、あまり灯がついてないようです。ま、主要な部屋はすべて地下にあるのですが。
 テレストリアルガードのサブオペレーションルームです。フルフェイスのヘルメットを被ったままの女神が寂しそうにテーブルのイスに座ってます。と、彼女の目の前のテーブルに突然数枚の紙がポンと置かれました。と同時に声が、
「あんたの生体データが出たよ」
 振り返ると、そこに隊長が立ってました。隊長は女神の隣りに座り、
「この星のばい菌はなんら問題ないらしい。あんたが持ってるばい菌も、この星にはすべて無害だそうだ。もうヘルメット取っても大丈夫だぞ」
「そうですか」
 女神は首筋のボタンを押しました。そして両手で挟むようにヘルメットを掴みました。それを見て海老名隊員がドキドキわくわくしてます。上溝隊員も初見なので、かなり注目してます。でも、倉見隊員は見たくないらしく、横を向いてしまいました。
 ついに女神はヘルメットを脱ぎました。巨大な一つの眼。鼻はなく、口は巨大。海老名隊員はそれを見て思わずイスから立ち上がってしまいました。
「すっごーい!」
 女神はちょっと苦笑してるようです。そして何かを言いました。が、地球人には理解不能な言語です。女神は慌ててヘルメットを被り直しました。
「あれ、なんでまたヘルメット被っちゃうの?」
 ここで隊長が一言。
「言葉だよ」
「え?」
「ヘルメットには自動翻訳機が仕込んであるから、ヘルメットを被ってる方がいろいろと便利なんだよ」
 隊長は今度は女神を見て、
「ま、どっちにしろ外出するときは、まだヘルメットを被ってた方がいいな」
「わかりました」
 こうして女神の、いや女神隊員のあまりにも長い一日が終わりました。

納豆は好き?嫌い?

2017-07-10 08:33:02 | 雑談
そりゃあもう大大大好きですよ! 以前トリビアの泉てテレビ番組で日本人が好きなご飯のおかずというテーマで調べたら、1位が納豆で2位が明太子でしたね。日本人にはやっぱ納豆です!
でも、残念なことが。最近の納豆は匂わなくなりましたねぇ。昔食べていた納豆はときどききっつ~い匂いのする納豆がありましたが、最近はみかけなくなりました。残念・・・