ちゅう年マンデーフライデー

ライク・ア・ローリングストーンなブログマガジン「マンフラ」

クソ暑いからマッド・ハイジで納涼大会

2023年07月31日 | 映画
クソ暑い休日、ならば暑気払いになるような映画をと新宿武蔵野館でR18指定の「マッド・ハイジ」を鑑賞。あの「アルプスの少女ハイジ」が成長して、恋人(黒人のペーター)や祖父(片目眼帯のおんじ)を殺した独裁者に復讐するという、エログロナンセンスなスイス製アクション映画。
監督はヨハネス・ハートマンという素性はよくわからないスイス人らしいが、明らかにタランティーノフリークで、このハイジも元ネタはタランティーノ経由の「さそり」だろう。復讐と女収容所での格闘、脱獄、変態的な収容所長(ロッテンマイヤーならぬロッテンワイラー)、暴力的な女囚などなど、ハイジはナミかと思いつつも、上映時間92分という適切な時間に収めたところはB級感たっぷり。マッターホルンを背景のアルプスの大自然に展開されるスプラッターは、思わず笑ってしまう。
何よりもスイスという国を徹底的におちょくっていて、永世中立国スイスと言った好感度イメージを粉砕してしまうのが面白い。1分遅刻しただけで時計の国に相応しくないと処刑されたり、ビクトリアノックスでは人は殺せないとか、何よりも独裁者が作るチーズしか食べることは許されないチーズ独裁国家スイスという設定に、これはチーズ嫌いな製作者が作ったに違いないと思った次第。
冒頭から情事を終えた裸のハイジとペーターのベッドでの会話から始まるあたりから期待大だったが、エロな部分はほとんどなくて、もっぱら血しぶきゆえの18禁映画でありました。ハイジとさそりを易々と合体させてしまう、こういういい加減さがまかり通るから映画は面白い。

 
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