nobara*note

くらしの中にアンテナをいっぱい張って日々のお気に入りを主婦の目で綴ります、目指すは雑貨屋さん的ブログ♪

薬丸岳 ラストナイト

2019-10-02 14:55:58 | 本・雑誌・ドラマ
薬丸岳さんの ラストナイト を読みました。

あらすじ・・・・(出版社より)
片桐達夫、五十九歳。
顔には豹柄の刺青がびっしりと彫られ、左手は義手。
傷害事件を起こして服役して以来、三十二年の間に誘拐事件を三回、強盗を一回起こし
刑務所を出たり入ったりの生活を送る男には、胸に秘めた思いがあったーー。
菊池正弘が営む居酒屋「菊屋」に、刑務所を出所したばかりだという片桐達夫が現れた。
三十五年来の友人を迎える菊池だが、刑務所から離れられない人生を送る彼に、忸怩たる思いを持っていた。
片桐が犯罪に手を染めるようになったきっかけは、彼が「菊屋」で起こした傷害事件だった。
しかしそれは因縁をつけてきた暴力団員から、店と菊池の妻を守るための行動だったのだーー。
片桐は、なぜ、罪を重ねることになったのか? 涙腺崩壊必至! 心奪われる、入魂のミステリ。

長編が多い薬丸作品としては、かなり薄い本。
物語は、5人の登場人物のオムニバス形式で進みます。
まるで湊かなえ作品のよう。
主人公となる片桐達夫は、元々は悪い人ではなかったとか
罪を犯す前は妻子を大事にしていたとか、過去形ではいい人で語られながらも
現時点では、凶悪で、どうにも気持ち悪い風貌で、周囲にとって迷惑でしかない存在。
しかし、ラストに近付くにつれ明かされていく
彼の選んだ人生の本当に意味と真の目的に、涙が止まりません。
240ページでこれだけのストーリーを作り上げた薬丸さん、すごいです。

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