昨日、午前11時頃、羽田空港を離陸した日本航空六便 (B777 型機) で左エンジンの出力が低下するトラブルが発生、同機は同空港に引き返し、約1時間後に緊急着陸した。
このニュース、私もテレビで興味を持って見ていたが、もう早々に原因は 「バードストライク」 だと報道されて、視聴者などが撮った動画なども報道されていた。
この 「バードストライク」 とは、飛行中にエンジンが鳥を吸い込む事故のことだが、私はかつて地上で国産ターボファンエンジンでこの 「バードストライク」 のテスト時のオペレーターを経験していた。
だから、私はその経験から左写真を見て 「少し様子が違うな?」 と思った。実際に鳥を吸い込んだ時にはファンブレードと呼ばれる部品が損傷するが、この写真のようにエンジン後部から炎が発生することは起きなかった。
それと今のエンジンは 「バードストライク」 発生時には厳しい条件があって、エンジンの出力が過度に低下しないこと、部品が損傷してもエンジン外側には飛散しないなどなどの厳しい安全対策が施されている。
着陸後の事故調査では 「バードストライク」 ではなくて 「タービンバケット (ブレード) の損傷」 が目視されたとのことだから、明らかに他の原因によるものと推測される。
タービンバケットの損傷の原因はいろいろと考えられるだろうが、同日に発生した 「JR 停電事故」 が点検時の簡単な作業ミスが原因との報告もあるので、このエンジン事故もそのような原因の可能性も否定できない。
だが、タービンバケットの損傷はメジャーな事故で、その原因によっては世界中で B777 型機は多数使用されているから大きな問題になるかもしれない。
それと右写真の光景は始めて見ました。
航空機は離陸直後にトラブルが発生しても、その重量のために直ちには着陸できない。それは着陸してもその重量のために車輪が機体を支えきれないとのことだが、特に国際線の航空機は燃料も満載しているだろうから、着陸するには右写真のように緊急用のバルブを開けて大気中に燃料を放出して機体を軽くするが、正に右写真がそれを捉えている。
乗員、乗客に何事も無かったことは幸いだったが、この事故を見て思ったことは、今は双発機が幅を利かせているが、安全上からすればやはり四発機の方が安心度が高まるであろうとの私の考えでした。
この事故でおそらくは左エンジンは停止したであろうが、右エンジンだけでの着陸は機長も気を使ったに違いない。
偶然にもテレビで着陸時の左右のエンジンを見たが、左エンジンは勿論りバースは作動せず、右エンジンだけリバースを使っていたが、そんな時は一体機長はどのような操作をするのであろうか?
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