昨日、妻と空堀川沿いを散歩していた時のことだった
後ろから来た高齢のご婦人から 「いつも歩いているのを見ています。偉いですねえ~」 と、声を掛けられた
その言葉から察すると私たちの散歩姿を時々見ているようだが、私にすればそのご婦人は全くの見知らぬ人だった
亡き母が 「人が見ていないようでも必ず見ている人もいるから、悪い事をしちゃあ駄目だよ」 と、厳しく教えられたが正にその通りだった
一緒に歩きながらいろいろと話を聞いた
そのご婦人のお父さんも永い間連れ合いを介護したとのことで、村では良い評判になったほどのお父さんだったそうだ
それと 「私が病気になったら主人は介護してくれるでしょうか? 心配です」 と、誰もが持つ不安を覗かせていた
私が 「もしそうなれば、男にもプライドがあるから、必ず介護してくれますよ」 と言ったが、 「そうかねえ~?」 とまだ不安気だった
このご婦人はまだ介護の世界には遠いようだが、悪い言い方だがいつかは 「介護するか」 それとも 「介護されるか」 のどちらかに属するようになるだろうが、残念ながらそのどちらかを選ぶ権利を自ら持てないのが介護の世界だ
「元気でね。またお会いしましょう」 と言い残して遠ざかるご婦人を見ていると 「歳を重ねるのもいいが、やはり元気でないと人生は面白くない」 と、私は実感した
「さあ~ 行こうか」 と、妻の手を握り直したが、こんな瞬間ももしかしたら誰かが見ているかもしれない
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写真説明: 川の流れと菜の花と・・・・ 撮影場所: 空堀川左岸で曙橋を望む 撮影日: H290418