Naoの誰でもわかる!英語の話

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「英語一問一答」(文法編/No.14)put it on はよくて、call him on はだめ?

2007-10-09 | Weblog
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Question 38:どうして、put it on(それを着る) はいいのに、call him on(彼を訪ねる)はだめなのですか?同じ2語以上で出来ている動詞(他動詞)に違いはないのに…。教えてください。(17歳、高校生、女子(のつもり))
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Answer:
いいところに気がつきましたね。それには理由があります。しかし、その答えの前に、まず問題の2語以上で出来ている動詞について、ちょっと触れておきましょう。複数の語で出来ていて、一つの動詞のような働きをするもののことを、2語(あるいは、3語)動詞、群動詞、あるいは、句動詞と言います。では、何で出来ているかと言うと、さあ、何でしょう?

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え、いきなり質問ですか?えっと…まず動詞でしょ。そして、on とかだから…あ、前置詞だ!でしょ?
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惜しい!50点ですね。句動詞(あ、僕はそう呼びます)は、動詞が前置詞と一緒になっている場合と、副詞(不変化詞/Particleと呼ばれる場合もあります)と一緒になっている場合があります。3語で出来ている句動詞の場合は、通常、動詞+副詞+前置詞となっています。例えば、put up with(我慢する)、catch up with(追いつく)、live up to((期待などに)沿う、応える)、fall back on((いざという時)に頼る)などがそうですね。

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で?あ、そうか。ということは、put on(着る)と、call on(訪問する)は、ひょっとして、違ったコンビネーション?
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なかなかするどいですね~。その通りです。同じonが使われていますが、実は、一つは前置詞で、もう一つは副詞です。でも、どちらがどちら?

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え、また質問…。わかんないから、適当に、最初が前置詞で、後が副詞。
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ま、仕方ないですね。答えは、最初が副詞で、後が前置詞です。簡単な見分け方は、2つの語が離れてもいい場合は、動詞+副詞のコンビネーションで、離れてはだめな場合が、動詞+前置詞と考えましょう。質問にある句動詞を見ると、

○ put on the coat
○ put the coat on
○ put it on

でも、どうしてonが副詞ってわかるのか、ですって?いい質問ですね。下を見てください。

I put the coat on the table.

この場合のonは…もちろん、前置詞ですね。「テーブルの上に」というように、onは単に位置を表わしています。でも、put on the coatの変形のput the coat onのonは、それと同じでしょうか?違いますよね。それは、putと一緒になって、「身体に身につける」というように、位置を示すのではなく、動詞を助けて独自の意味を作り出していますよね。副詞とは、動詞、形容詞、あるいは、副詞を修飾する(にかかる)もの、という定義があります。なので、この場合のonは、副詞となるわけです。

ま、それはともかく、このような、動詞+副詞で出来ている句動詞は、その目的語(上の場合はthe coat )をその後にもってくることもできれば、2つの語で挟むこともできます(上を参照)。では、その目的語が代名詞の場合はというと、ちょっと注意が必要となります。以下を見てください。

○ put it on
× put on it

つまり、その目的語が代名詞の場合は、必ず2語で挟まなくてはならず、そうしないと、非文法的になってしまうということです。

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な~るほど。すると、call on(訪問する)の場合は、それと違って…あ、そうか、call him onはダメ(非文法的)だけど、call on himはオッケーなんだ。
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ですね。call on の場合は、もともと2語が離れないので、その後の目的語が何であってもいいわけです。つまり…

○ call on Mr. Smith
○ call on him
× call him on

になるわけです。動詞+副詞の句動詞はたくさんありますが、以下に少し例を挙げておきますね。あ、ただし、動詞+副詞の句動詞であればすべて目的語を挟むことができるとは限りませんので、その点は、注意して覚えていってください。

□ call off(中止する/We called off the game because of the rain./We called the game off…/We called it off…)
□ fill out(記入する/Please fill out the form./…fill the form out/…fill it out)
□ look up(調べる/Look up the word in the dictionary./Look the word up…/Look it up…)
□ call in(来てもらう/I will call in Naomi for this job./…call Naomi in…/…call her in…)
□ shut down(閉鎖する/They shut down the factory./…shut the factory down…/…shut it down…)


動詞+前置詞の句動詞の例は以下です。

look for(探す)、look after(世話をする)、call for(~を必要とする、要求する)、carry on(続行する)、live on(~を常食とする)、run over(人を(車で)ひく)、take after(~に似ている)


いろいろ見ていくと、句動詞の中で一番多いパターンは、動詞+副詞ですね。ま、それはともかく、表現力を増やすためには、できるだけたくさんの句動詞を覚えていくことが大事です。どうやって覚えるのか?単語帳は絶対にダメです!あれは一時的には覚えた気にはなりますが、実践には役立ちません。ともかく、生の英文の中で、意味のある文脈で理解し、その文脈とともに記憶に入れていくことが大事です。時間がかかる?その通りです。でも、時間をかけただけ、記憶には深く残りますから、実力を上げるためにはそれは不可欠なわけです。

あ、そうそう。代名詞を2語に挟むことができるのか、できないのかの判断について。ともかく、挟んでみて、発音がしにくければ、それはできないと思ってまず間違いないでしょう。また、2語が離れると、その意味が離れる(はっきりしない)と思うようであれば、離せないと思っていいです。2語が離れても問題ないというのは、副詞の役割が、意味上はそんなに大きくなく、従って音声的にも動詞より軽く発音しても問題ないからと考えられます。あ、これは、あくまで、僕の私見に過ぎませんが…。

今回は、他動詞である句動詞(自動詞もありますが)と目的語の位置関係についての話でした。さあ、明日は何の話かな?Then, see you again in the next story, hopefully tomorrow. Bye now!

(End of Story)


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