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Naoの誰でもわかる!英語の話

英語を勉強している人へ、面白い、ためになる話し、知識・情報などを、誰もがわかるように書いていきます。

英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(6)

2014-09-18 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 6)

「脳がその内容を処理するための時間や環境」と言いましたが、時間については、意識してできることは限られています。言語情報に関わらず、多くの情報、特に一見関わりあいがないと思われる情報の断片も、脳によって比較、統合、総合され、他の情報と結合して適切な意味の集合体となって海馬(hippocampus)に蓄積されます。そして、その定着(固定化)の度合いは、その情報の重要性、使用頻度等によって大きく異なります。当然、「生存に必要」と脳が判断するような情報はすぐに定着することになりますね。しかしながら、残念ながら私たちはその過程に大きな影響を与えることはできません。脳が自発的に行うものですからね。もちろん、知識を入れる際にできるだけそれらを整理等することによってインプットの段階でその過程に好影響を与えることはできます。しかし、情報の体系化という意味ではその影響は限定的です。では、その点で私たちが出来ることはないのか?あります!それは脳が効率的に情報を体系化するための環境を与えるということです。それは…基本、しっかり寝ることです!「え?寝る…ん~どういうこと…?」

脳は、入ってきた情報はすぐに処理しようとします。ですから、脳は私たちが何かを見たり、聞いたりしている間は、そこから入ってくる情報を一所懸命処理しているわけです(なんという働き者…「ん?怠け者じゃあ?」…自然な働きなので…)。ね、そんなことしていたら、大事な情報の体系化なんて、おちおちしていられませんよね~。つまり、私たちが起きている間には、ある特定の情報の本格的整理や固定化はなされないというわけです。それらが起こるのは、脳が新しい情報をインプットしない時、私たちが意識的に脳を働かせていない時…つまり、寝ている時というわけです。記憶の固定化の詳細については専門家にお任せするとして、大事なことは、脳は私たちが寝ている間に様々な情報を意味のあるものにまとめようとするということです。何度も練習してもうまくいかなかったことが、ある時急にできるようになるってこと、ありますよね。ん~例えば~自転車?小さい時、寝る前に「なんでうまくできないのかな~どうしたら上手く乗れるようになるのかな~」なんていろいろ考え、「そうだ、こうしたらいいんだ!」と思って次の日にやってみるけど、やっぱりうまくいかない。でもある日、なぜか急に乗れるようになって、それからは乗れるのが当たり前になってしまう、なんてことですね。ちょっと考えれば、こんな例、いくらでもありますよね。

言語の習得も同様です。学習した様々な断片(bits and pieces)は、脳の中で徐々に体系化されていき、それなりの構造を持つ英語脳を作っていくことになります。そしてそれが起こるのが、寝ている間ということです。ですから、他の分野も同様ですが、英語の勉強も、一番効率がいいと言われるのは-あくまで理論的にですが-寝る前と言われます。寝る前に一所懸命勉強して、英語をしっかり覚える、理解する努力をする。そして、しっかり寝る!それを繰り返していれば、必ず英語脳は発達し、その機能を高めていくことになります。あ、そして、その効果をいっそう高める方法としては、目覚めてすぐ、寝る前に勉強したことを復習することです。それによって記憶の定着率は高まります。

「なるほどね。それはなんとなく理解できるかな。で、「環境」って?」(End of Part 6)

英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(5)

2014-09-13 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 5)

「自分を英語の環境に置く」というのは、「英語を日常の言語にする」ということです。「やっと標題が出てきた~(おそっ!)」(んまあ~たしかに…(冷汗))つまり、日常で英語を見る機会、聞く機会、理想的には話す機会があればいいわけですね。日本語が氾濫している日常では、好むと好まざるとに関わらず、私たちの「脳」というコンピュータは、常に日本語の情報をインプット(入力)しています。そしてインプットされた言語情報は日本語脳(日本語を処理する脳)で処理されます。ただし、すでに完成された日本語脳ですから、ややこしいインプットを理解しようとする時は前頭葉が活性化され、認知能力も高まり、言語能力はさらに発達しますが、何気ない情報ばかりを処理するのであれば、その言語機能に変化は起こりません。

「英語を日常の言語にする」ということは、その同じ脳に毎日英語を処理させようということです。しかし、何気ない情報ではなく、「ややこしいもの」(分からない英語)を処理させようというわけですから、脳も大変です。どんなにややこしくても、日本語ならばなんとか分かるかも知れませんが、日本語とは大きく異なる構造を持った英語を理解しようとするとき、脳には大きな負担がかかります。つまり、脳が「やる気」を出さなければ、前頭葉は活性化しませんから、英語脳を作ることはできません。そう、英語脳を作りたかったら、英語力を伸ばしたかったら、「わかろうとする我慢と努力をしろ!」と、脳に言い聞かせながら、日々英語を理解する努力をしなければならないということです。

前にも言いましたよね~脳はそもそも怠け(なまけ)者だと…いやいや、その潜在的能力は無限大ですよ。だけど、大人の状態になった私たちの脳は、私たちが何もしなければその能力を発揮することはないのです。では、本来怠け者の脳に何をさせればその潜在的に無限大の能力を使わせ、新しい言語脳(英語脳)を構築することができるのか?要は、脳に多種多様の言語情報を意識的、かつ意図的に与え、「生存に必要なんだ~!」と言い聞かせ、理解する努力をし、前頭葉を活性化させ、記憶を蓄積する海馬にせっせと長期記憶となる情報を蓄積すればいいのです。そうしたら、後は脳が勝手に海馬から情報を入手し、前頭葉を駆使して英語脳を機能させ、必要な運動器官(発話に必要な諸器官)に命令を与えて機能させ、英語での発話もできるようになるというわけです。「まあまあ~わかりますよ、なんとなく。理論的にはね。だけどね、それを具体的にどうするかっていう話を聞きたいわけですよね、私たちは!」

ですよね…。ただ、ここで皆さんに分かってもらいたいのは、言語(英語)の習得には、文法を勉強したり、英文を理解しようと読んだりするような意識的な学習とともに、その過程で得た情報を脳に処理させるという意図を持った活動、行為が必要ということです。もう少し分かりやすく言うと、勉強するだけ勉強したら、そこで得た情報を脳が処理するための時間と環境を意識的に作るということです。基本は簡単だということを理解してもらいたいのです。「なるほど…勉強はしろ。でも、それと同時に脳がその内容を処理するための時間や環境を自分で作れ、ということか~…で、その環境って…?(困惑)」(End of Part 5)


英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(3)

2014-09-02 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 3)

 日本語で「習得する」「勉強する」というと、なんか同じようなニュアンスを感じて、実際には同じことのように思えますよね。しかしそれを英語で言うと、その違いが少しはわかりやすくなるかもしれません。「習得する」はacquire(アクワイァ)、「勉強する」はlearnとなります。acquire(アクワイァ)という単語の意味は、「(何かを)身につける」というもので、基本、習慣やそれなりの努力の結果、何かを自分のものにするという意味合いを持ちます。learn は誰でも知っている通り、何かを学ぶという行為そのものを指しますよね。応用言語学(特に第二言語習得理論)の分野では、この二つの言葉をその持っている意味の違いから、人が言語を習得する過程における異なった事象を意味するものとして使われます。「またまた、なんかややこしい、めんどくさい感じ…」は?た、た、たしかに…。でも、もうちょっとだけ我慢して聞いて(あ、読んで)くださいね。
 わかりやすく言うと、人は何かを意識的に「学び」(learn)、そしてそれをいつの間にか、自然に「身につける(習得する)」(acquire)ということです。ここで重要な概念は、「意識的な学び」と「自然な習得」です。言語能力は、しばしば自転車に乗ることができるスキルや、ピアノを弾くスキルと同等に論じられることがあります。どちらもそのやり方を学ぶべくそれなりの努力を意識的にするわけですが、それを続けていると、自転車の場合は、いつの間にか身体全体が自転車をコントロールするためのバランスを取れるようになり、またピアノの場合は、楽譜を見るだけで指が勝手に動くようになります。もちろん、上手い、下手はあるでしょうが、それなりにできるようにはなりますよね。自転車はともかく、ピアノについては、できない人たちからみると「何でそんなことができるの?」ということになります。その質問をピアニストにしてみると、答えはきっと、「練習したから」としかかえって来ないでしょう。「何をどうしているから何かができるのではなく、それはもう「自然にできるもの」になっている」わけです。つまり、練習している時は意識的な学び(learning)をしているのですが、その過程で、学ぼうとしているスキルは、徐々にではありますが、自然に身につけていっている、つまり、アクワイァリング(acquiring)していると言えるわけです。どうでしょう、分かっていただけたでしょうか、「学び」(learning)と「習得」(acquiring/acquisition)の違いを。

皆さんに質問です。皆さんは身体に問題がない限りは、歩けますよね。「あたりまえじゃん…」ですよね。では、どのようにして歩くのかを説明してください。「どのように…?ん~…まず右足、まあ、どっちでもいいか…出して、その時右肩は右後方に引いて…って、そんなこと、分かるわけないでしょ!」はい、僕も分かりません、ていうか、説明はできません。しかし、幼児の頃から歩く練習はしてきたわけですよね、よちよち歩きから始めてね。つまり、私たちは、それなりに練習(learning)はしてきたけれど、その結果として身につける(acquire)ことになった歩行という行為についての理論的説明はできないということです。回りくどくてすみません(冷汗)。そう、言語習得もそれと同じということです。「やっと英語の勉強の話になった~」はい、お待たせしました。

「英語を勉強(learn/study)することは大事だが、その学んだことを「いかに習得(acquisition)するか」を常に意識して英語を学ぶこと。」(Naoki)「なるほど~それが「習得」と「勉強」の違いってわけね。でも、それを意識して英語を学ぶって、どういうこと?」(End of Part 3)

英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(2)

2014-08-31 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 2)

「そうだ!わかった!だったら、自分の脳に、「英語は生存に必要な言葉なのだ!」と一生懸命言い聞かせればいいんだ!」(読者A)まあ、それも一つの方法かも…って、そんなわけないですよね~(苦笑)。私たちの脳はそんなに単純にはひっかかりません。物事を見る目とか自分の置かれた環境に対する認識とかは、何か新しいことを信じるとか思い込みだけでも大きく変わるものですが、言語機能ってやつは、基本、運動機能と同じように経験によって形成されていくものなので、それを伸ばすためには言語機能を持っている神経細胞を刺激しなければいけません。「神経細胞!?」あ、話が難しくなる…え~と、まあ、脳の言語機能を司っている部分、それはどこでしょう?「!…」そう、分析的思考をする左脳ですよね!そこを刺激して、活性化すればいいわけです。

「でもどうやって?」基本的には、私たちが第一言語である日本語を習得してきた時にやってきたことを英語の習得の際にもやればいいわけです。だって、私たちはそうやって言語の遺伝子を活性化させて日本語をマスターしたわけですからね。言語を習得する潜在的能力は、間違いなく、みんな持っているわけです。ただ問題は…その「日本語を習得してきた時にやってきたこと」がわからない。「(ガク…)わからなかったらダメじゃん!」まあまあ、確かにはっきりとはわかりませんよ。だから、言語学で第二言語習得理論ってやつがいろいろあって、学者さんがああでもない、こうでもないと言っているわけです(あ、僕もその端くれの一人か…(苦笑))。しかし、確かなことは一つ。ヒトは言語を習得するにあたって、その言語が話されている、あるいは、聞ける環境にいたからこそ、その言語を身につけることができたということです。そして、その環境下に置かれた脳は、自然にその言語を理解するようになり、そのうち、その言語を話す必要性(「生存に必要」に繋がります)が生じた時に、脳の運動中枢を刺激して発声に関わる全ての器官と筋肉を動かし、発声し、意味のある言葉を発話するようになったというわけです。「なんか理屈っぽい…」ですよね。すみません…(冷汗)。

むかしむかし、あるところに一人の王様がいました。その王様は、大変信心深く、人は人種や使う言語は違っても、神が創造したものであることには変わりはない、と心から信じていました。そしてある時、ふと、こう思いました。「この世界にはいろいろな言葉があるが、一体神の言葉とはどの言葉なのだろう?きっと我々が話している言葉に違いない。そうだ!それを証明してみよう!」そう思った王様は、ある実験を試みます。砂漠の真ん中に家を造り、生まれたばかりの赤ちゃんをそこで育てることにしたのです。誰もその赤ちゃんには話しかけることなく、社会から一切隔離して育てることで、その赤ちゃんが最初に発する言葉を待ったのです。どんな言葉も一切聞くことなく育った子供が最初に発する言葉…それこそ神の言葉である!…と信じてその子の最初の発話を待ったのです。

その結果は…皆さん興味ありますよね~。はい、僕も興味がありました。これは有名な言語学の教科書にある実際にあったといわれる話なのですが、結果は、その子は亡くなったそうです(「あら~」)。もちろん、一言も言葉を発することなく。今なら完全に人権問題の話ですが、この話は、人は大昔から言語の起源に興味があったこと、また、言語環境が人の成長にどれほど大事かを象徴している話と言えます。そして、この話からの教訓。言語を習得するには、その言語環境がなくてはならない。つまり、私たちが英語を習得するためには、私たち自身を英語という言語環境の中に置かなければいけないということです。そして、その環境は、理想的には「英語が生きていく上で必要」と脳が感じるほどの強い動機を育むようなものでなければならないということです。「ん?なんか、何度も何度も「習得」って言葉が出てくるけど…僕たちは英語を「勉強」してるんじゃ…?」確かに。でもね、「習得」と「勉強」って、違うんですよね、考え方が。「え?どんなふうに~?」(End of Part 2)

英語力が「伸びる?伸びない?」わけを考える(1)

2014-08-28 | 英語の学習
①「英語を日常の言語にする」(Part 1)

私を含めて我々日本人は一所懸命英語を勉強していますよね。あ、僕は~今は大昔ほど一所懸命してないですね(冷汗)。でも仕事上、毎日英語圏5カ国(アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド)のどこかの大学からメールが来ていますので、それを読んで返事をしなければいけません。ですから、僕にとって英語は、今は限定的ながら「日常の言語」と言えるかも知れません。つまり、英語は勉強の対象ではなく、コミュニケーションの手段ということになりますね。まずは相手の書いていることを理解する(2回以上は読んで相手のメッセージ(主旨)を頭に入れます)、そしてそのメッセージに適切に応え、それと同時に自分の意見と、時にはユーモアを加えて、メールを相手に親しみやすい、心がこもったものと響くような形で終わらせます。最後の一言が大事ですね。あ、ちょっと話がずれました…(Sorry…)。

「英語が日常の言語になる」ことの重要性を考えたいと思います。私たちが母語の日本語を「習得」するために何をしたかを考えてみましょう。「ん?学校で「国語」を勉強したこと…?」まあ、そういう答えもあるかとは思いますが、でも、日常の言葉、例えば~「西村先生、トイレに行ってもいいですか?」なんてことを教科書で勉強しました?するわけないですよね(笑)。でも英語では、May I go to the bathroom, Mr. Nishimura?…って、学習しないと言えませんよね。ましてや、May I~の使い方は授業で学ばなければわかりませんよね。

つまり、私たちは私たちの母語である日本語を「学んだ」のではなく、「自然に習得」したということです。では、「自然に習得」するとはどういうことか?ここはちょっと難しいところですが、我慢して読んでくださいね。人が言語を習得する能力は、実はヒトの遺伝子にもともと組み込まれていると考えられているんです。この考え方は、1950年代にチョムスキーという人が最初に唱えたんですが、その考え方は現在の認知言語学の基礎的考え方にもなっています。簡単に言うと、ヒトという種は、言語がその生存に必要なものとして生まれた時からそれを習得する能力を持っているということです。ですから、生まれて育っていく過程で、他人(親を含む)と触れ合う機会(言語環境)を通して、その遺伝子は刺激され、言語中枢を形成して言葉が話せるようになるということです。どんな人でも少なくとも一つの言語を持っているゆえんはここにあるわけですね。

「人(ヒト)は誰でも言語を自然に習得する能力がある」ということを今言ったわけですが、じゃあ我々は、第2言語である英語も同じように「自然に習得する能力がある」のか?答えは…ないとは言えない…「ん?STAP細胞の話?」面白い!(笑)…いえいえ、それより間違いなくもっと理論的な話ですよ(微笑)。僕はさっき、ヒトという種は、「生存に必要なもの」として言語の遺伝子を持って生まれてきたと言いましたよね。そしてその結果として母語である日本語を自然に身につけた、ですよね。「生存に必要なもの」である言語だから、生来の遺伝子は自然に活性化し、その結果、日本語の言語体系を脳内に構築したわけです。では、英語は?「生存に必要…」じゃないですよね。だからもともと持っている言語の遺伝子はそう簡単には動いてくれないわけです。だって生きていく上で必要じゃないと「脳がわかっている」わけですから、第一言語を習得する時のように頭(脳)は動いてくれないわけです。でも、だからと言って英語を習得する能力がないわけではない。日本語、しっかり遺伝子が習得させてくれたでしょ。英語だって、私たちには潜在的に習得するだけの脳力(漢字間違ったわけではないですよ~(笑))はあるわけです。でも、そう簡単には脳は動いてくれない。なぜならば、英語は「生存に必要な言語」ではないからです。少なくとも、脳がそう理解している間は…。(End of Part 1)




Announcement!

2014-06-21 | 英語の学習
Dear my beloved readers of my blog,

It has been some time since I posted my article last. Sorry…I have been extremely busy at work doing a lot of things including editing and translating of a book, which, by the way, has just been published and put on the shelf or the table at bookstores across Japan. If you live in a big city, you should be able to find the book at some major bookstore in your neighborhood. The title of the book is Daigaku-ko written by the head of the educational institution that runs my university and someone for whom I worked for more than ten years as his assistant at the university.



The content is a series of essays written by the author that concern educational issues. Therefore, it may not interest you unless you are in the field of education, in particular, higher education. However, if you are interested in translation, it might become instrumental in developing your translation skills as the book discusses a lot of complicated thoughts and ideas that cannot be easily translated into English. Yes, it took a lot of time and energy in order to translate such essays. I am planning to take up some part of the essays and discuss how they ended up being in English comparing and contrasting the ideas expressed in both Japanese and English. Please look forward to it, guys. You can find the book on other major bookstores on the web, like Amazon, etc. Oh, don't take me wrong. I AM NOT SELLING the book as it does not give me or the auther any money at all. Just an introduction of the book as I am the translator of the book (^^)/.

Okay, just an announcement today and my new article will be coming up some time soon, hopefully...I wish I had enough time and energy to write up new articles. Until then, please read my articles posted in the past, guys. There are a bunch of articles that you should find interesting and you should not be bored.

Thank you so much for visiting my blog today and I wish a wonderful weekend and great days ahead of you in spite of the inevitable rain in the rainy season.

Enjoy the rain, guys, while taking good care of yourself at the turn of the seasons.

Thanks again for your readership!

Sincerely,

Naoki



TOEICテスト得点アップ対策!

2014-02-10 | 英語の学習
☆ListeningとReadingの得点アップ!

「リスニングテスト、どうやって解けばいいかわかりません。アドバイスくださいっ!」と、TOEICテストの得点アップがどうしても必要な学生からメールがありました。「1つの会話を聞いたあとに解く問題がなかなかできないんです…(泣)」とのこと。かわいい学生の切なるお願いに応えないわけにはいかず、早速そのメールに返事を書きました。せっかくなので、読書の皆さんの中にも同じような悩みをお持ちの方もおられるのではと思い、その内容をアップすることにしました。特に問題のない皆さんとはこのへんで…(笑)。「聞きたい!」方のみ読み進んでください。では、ここからはメールへの返事形式で。

Question:リスニングテスト、どうやって解けばいいかわかりません。アドバイスくださいっ!1つの会話を聞いたあとに解く問題がなかなかできないんですけど…(泣)。それと、リーディングは~なかなか時間内で終わらないんです。どうしたらいいんですかね~?

Naoki:それはね、短期記憶(力)と深く係っているので、いかに即座に情報を整理し、頭に入れるか、そのスキルを養うことが大事なんだよ。そのためには、次々入ってくる内容を意識して整理し、記憶に一時的に止めるよう、ポイントポイントを「力を入れて押さえて覚えようとする」ことが大事。そのためには、まずそれがどこでの発話なのか、まずその場面(ホテル、式の会場、留守電へのメッセージ等)を頭に描くこと。話しの最初の部分を意識して聞くと、その表現からそのことはすぐわかるはずだよ。

そして、こまかい情報(日時とか人数とか、数字的なこと)は覚えようとせず、その人が何を伝えようとしているのか、その主旨だけをつかむつもりで聞くこと。そうして聞いていると、なんとなく理解できてくる(それが骨子になる)ので、そのあと、いつ、どこで、どのように、等の具体的情報を覚えられるだけ覚えるようにする。頭に残るのは、どちらかというとイメージだけだけど、「力を入れて押さえて覚えようとする」ことさえしていれば、必ず記憶(短期記憶)に残っているので、心配しない!時間の制限があるからそれらを全部覚えようとしたり、また、覚えたと思うことを再度繰り返し頭に思い浮かべようとかは絶対にしないこと。そんなことをすると時間がなくなるので、問題文となる発話を聞き終わったらすぐにその作業をやめ、問題を聞くことに集中する。

問題については、まず文の最初に注意を集中すること。それは、その疑問文が、Yes, Noの質問なのか、What, Where, Who, Whose等の疑問詞を使った文なのかをはっきり理解するためにね。それがわからないと、答えの形(YesかNoか、Wh-の質問に対応する答えなのか)がわからないからね。そしてWh-の質問の時には、必ずWh-の疑問詞の後に来る言葉(be動詞、助動詞(do, does, did、should、would等)にも集中して、できればその答えの始めになるであろう文もある程度意識すること。つまり、What did he say? だったら、答えはYesとかNoから始まる文じゃなくて、He+動詞の過去形(saidとは限らないけどね)から始まる文が答えになるよね。それを意識して正しい答の選択肢を見ると、自ずと正しい答えが目に入ってくるから不思議だね。本当だよ(笑)。

また、What's going to happen...? といった形なら、その後どうなるんや!って質問やから、その内容となるものを、短期記憶として残しておいたところ(「海馬」だけど)にアクセスして、その内容を前提としてその後何が起こると思われるかを考える。ともかく、質問の形を捉えることに集中することが一番大事ってことだね。どかな?わかったかな?練習問題をそれらの点を頭においてやってごらん。必ず正答率が上がるはずだよ。

リーディングで大事なことは、「早く読むこと!」。問題を最後まで解けない人が持っている共通の癖は、文章を理解しようと思ってゆっくり読んでいくこと。それで時間がなくなるわけ。なので、その悪い癖を直すためには、ともかく、「自分をせかして早く読む!」よう心がけること。早く読むとは、飛ばし読みすることじゃないよ。ゆっくり読む時と同じくらいに確実に読むんやけど、ただ、そのスピードをあげること。早口言葉を読む感じかな?とにかく、集中して、頭をフル回転させて、早く読む努力をすることね。基本、ゆっくり読んでも、早く読んでも、確実に読む努力さえしていれば、わかるものはわかるし、わからないものはわからない!ならば、早く読んで、先に進んで、最後まで終わらせる努力をすることが大事なわけね。そうすれば、それだけでリーディングは70点から80点はすぐに上がるはずだよ。前に学生にこのことを話したら、その数日後に受けた試験で実践したって。そしたら、リーディングが80ポイント上がったって喜んでたよ。このやり方はちょっと練習してみればその感覚はつかめると思うけど、とにかく、「自分をせかして早く読む!」その気持ちでリーディングやってみ!必ずスコア上がるからね。頑張るのだ~!

という話しでした。せっかく最後まで読んでくれたのに、あまり役に立たなかった、っていう皆さんがおられましたら、すみません(冷汗)。これに懲りずにまた寄ってくださいね(ペコリ)。もし少しでも刺激されて、「よし、なんだかよくわからないけど、そんな感じでやってみよう!」と思っていただいた皆さんが少しでもおられたら幸いです。またこのようなトピックでも記事を書きたいと思います。では、今回はこの辺で。See you guys! Have a good one! nao


英文を理解する:等位接続詞でむすばれる重文構造の文について(Part 1 )

2013-12-31 | 英語の学習
以下は僕の友人からのメールにあった文章です。意味はわかるので、その点は問題ないのですが、その構造については…ちょっと問題があります。どこが問題なのかを教えてほしいということなので、今回はこの文章を皆さんと一緒に考えてみたいと思います。まずは、その文章をご覧ください。

When it comes to "translation", I tend to be more demanding,
(翻訳ということになると、私はいつもより要求がましくなりがちで、)
wanting to improve my translation skill badly
(自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強くて)
and to absorb your advanced technique as much as I can.
(そして、あなたの高度なテクニックを吸収したいと思っているので。)

*my translation skillのskillと、your advanced techniqueのtechniqueは、共に複数形がいいですね。名詞を単数形にするか複数形にするのかは、意味をしっかり考えることが必要です。
この文の問題は、「When it comes to "translation", (翻訳ということになると)」の後です。構造的には「A and B and C→A, B and C」という形ですから、等位接続詞(coordinating conjunction) のandを使った文型(重文構造(compound structure)の文)となります。ちなみに、日本語で「等位」という言葉が使われるのは、andでつながれるものが文中で等しい重要性をもっているからです。そして、そのつながれるものは、基本的に等しい文法的構造・機能を持っていなければいけません。つまり、名詞と名詞、句と句、文と文、といった具合です。以下がWeblio(辞書)の定義です。ちょっと見てみましょう。

■等位接続詞(coordinating conjunction)

【名詞】
1 2つの同様に組み立てられた文法的な成分を接続する接続詞('and'や'or'のような)
(a conjunction (like ‘and’ or ‘or’) that connects two identically constructed grammatical constituents)
2 同じ状態の言語単位の結合による調整
(the coordination by conjunction of linguistic units of the same status)

 つながれるものについて、英語では「two identically constructed grammatical constituents」(二つの全く同じように作られた文法的構成物(一つのかたまり))「linguistic units of the same status」(同じ身分(体質)を持つ言語的ユニット(集まり))という言い方になっていることに留意してください。つまり、基本的に同じ「形」のものをつなぐのが、andということになるわけです。では、問題の文を再度見てみましょう。

When it comes to "translation", I tend to be more demanding, wanting to improve my translation skill badly and to absorb your advanced technique as much as I can.

この文は、以下の三つの文(S(entence))がandでつながれて一つの文章になっています。
S(entence) 1) I tend to be more demanding
S2) wanting to improve my translation skill badly
S3) to absorb your advanced technique as much as I can

「文?なんで?S2とS3は主語がないんですけど…」ですよね。でも、前に何回も言っているように、英語では、動詞が一つあれば、必ずその前にその主語となる名詞句があって、文を形成していることになります。表面的(表層構造的)にはそう見えなくても、その根底(深層構造/Basic Structure)では文構造が存在するのです。では、S1、S2、S3、それぞれのBasic Structureを見ていきましょう。

S1) I tend to be more demanding → S1BS(Basic Structure): I tend to be more demanding
これははっきりしていますよね。では、S2です。
S2) wanting to improve my translation skill badly
これは、主語はIなので、以下が深層構造(Basic Structure)と考えられます。
S2BS: I want to improve my translation skill badly

では、ここまでの文のオリジナルとBSを見てみましょう。
オリジナル:I tend to be more demanding,wanting to improve my translation skill badly
S1BS+S2BS= I tend to be more demanding + I want to improve my translation skill badly

以下がその訳となります。
「自分の翻訳技術を向上したいという気持ちがとても強いので、私はいつもより要求がましくなりがちです。」

「あれ?その訳は~A and Bの訳ではないような?」ですよね。後の文は前の文(主節)の意味を補う「文」になっています。ですので、そこまでを読んだ人は、まずそのように理解するはずです。つまり、ここまででは等位接続詞(coordinating conjunction) で結ばれている文章(*重文構造(compound structure)の文)とは理解されないわけです。しかし、その後にandが入っているので、読み手は、その後に来る文(S3)ととともに、A, B and Cの文章として理解しようとします。では、S3の文を見てみましょう。

S3) to absorb your advanced technique as much as I can

S3B) I absorb your advanced technique as much as I can

S3はandでつながっているので、「そして、あなたの高度なテクニックを吸収するために」という意味が即座に想起されます。しかし、読み手はS1、S2、そして、S3の流れで理解しようとするため、この文がどこにつながっているのかがわからなくなり、混乱します。

(今回の記事は長いので、ここまでがPart 1となります。次回のPart 2で完結しますので、また寄ってくださいね。では、See you very soon, folks!)