カーボンナノチューブを集めてフイルム状にしたものがバッキーペーパーと呼ばれている。1995年頃からいろいろな手法で試作されていて、厚さ0.1mm程度の紙のようなフレキシブルな膜が作られている。カーボンナノチューブは、重さが鉄の十分の1で強さが100倍しかも良く電気や熱を通す(9/8,2/6参照)。したがって、バッキーペーパーにもいろいろな用途が期待出来、研究が重ねられている。
主な用途として次のようなものが考えられている。
エレクトロニクスデバイス中の熱除去、電磁波の遮へい、フィルター、防弾チョッキ、生体組織の形成、人工筋肉、熱線反射体
最近アメリカペンシルバニア州ドレクセル大学の研究グループは、バッキーペーパーの新しい製法を開発した。これまでのバッキーペーパーではカーボンナノチューブが重なり合っていたが、新しい製法では図に示すようなシシカバブ構造をもっている。シシカバブとはトルコ料理の名前だそうだ。このように配置したカーボンナノチューブを重ねて作成したフイルムすなわちバッキーペーパーは、いろいろな興味ある性質を持っていて、その応用がますます開けそうである。作成されたバッキーペーパーの厚さは0.01mm程度であるという。
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まず、平板状の部分の間隔を変えることによって、フィルターなどに使用する時の孔の大きさや電気伝導度をコントロール出来る。また、カーボンナノチューブに種々の分子を付加することが出来、これによって特別な目的を持ったセンサーやエレクトロニクスデバイスの作成が可能になるという。