ナノテク癌治療:治験2
ナノテクノロジーを応用した抗がん剤の治験の経過について以前に報告した(4/7参照)。Genprex社が開発するOncoprexと呼ばれるナノ腫瘍抑制剤のフェイズI治験が行われて、その安全性が証明されたと医学専門誌に報告されている。
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Oncoprexは、TUSC2と呼ばれる腫瘍抑制剤を加えた分子性ナノ粒子である。TUSC2は、癌細胞に付着し死滅させる作用があるという。31人の末期肺癌患者に6倍もの量のOncoprexを投与した結果、その安全性が証明された。2倍程度の量のOncoprexを投与された33人の患者のうち3人について、腫瘍の増殖が阻止された。このことによって、人体においても静脈注射により腫瘍抑制剤を患部で送り届け得る事が初めて証明できたことになる。
本年中にフェイズIIの治験が実施される予定であるという。