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我 老境に入れり

日々の出来事をエッセイと写真でつづる

船橋閑人殿へのメール

2022-08-01 11:49:17 | 俳句、短歌、及び文芸

2021/9/13

図らずもいい句を見つけたので紹介します、


“夏河を超す うれしさよ 手に草履”


作者は与謝蕪村

月が替わってカレンダーを捲ろうとして

目に留まったんですがどうですか、

情景が浮かんできませんか?

破調だけどこの句では

“うれしさよ”と感情がストレートに

言葉で表現されています、

蕪村さんまでも、

これはこれで有りなんですね、

では子規の主張する写生論とは

何なんでしょうか?

ましてや子規自身が感情を言葉でストレートに

表現した句が少なからずあるとなると、、、、、

“言葉での表現に頼りすぎるな”かな?

言葉でストレートに自分の感情を

表現するのは短絡で文学的でないけれど

それも状況次第、

要は17音を通して最も読み手にインパクトの

ある表現(ことば)は何か、

そこがポイントだと結論付けてみました。


ここで私の好きな短歌の一つ


“絵日傘を彼方の岸の草に投げ

   渡る小川よ春の水ぬるき”


どこか蕪村の句に通じるものを感じますね、

高校の授業で習った与謝野晶子の歌ですが

覚えていますか?

ではまた近いうちに  9月2日  べんけい拝
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句と句評

2022-08-01 11:37:47 | 俳句、短歌、及び文芸

2021/9/4

おはようございます、

メールありがとう、

「散歩の句ばかりで感動が弱い?」

そんなことはない、

謙遜だとは思うが

経験の積み重ねは貴重な資料です、


僭越ながら貴殿の句を元にして

和歌でいう 本歌取り をもって

句評にさせて頂きます。
 

(1) 舗装路に 蚯蚓干からぶ 性悲し

“干からびて ゴミとなりたる ミミズかな”


(2) 山見へぬ 武州八方 雲の峰“

“夏雲が 隠した武州の 峰思う”


(3) 夏草や 土手道目立つ 外来種

“月見草 ブタクサの脇で 自己主張“


(4) 雨の朝 白粉花の 尚哀れ 

“晴れた日に 咲けばいいのに 白粉花(しらこばな)

 
(5) 蝉しぐれ 鴉密かな 枝渡り 

“蝉しぐれ カラス密かな 枝渡り“


(6)傘差すも 濡れてしまふぞ 蝉しぐれ
 
   “傘させど 蝉のしぐれは 防げない”


   
   句を勉強したことのない者の句評故句の決まりごとに

   沿わない部分が有るかもしれない、

   ご指摘いただければ幸いです。            

これにて 8月24日 べんけい拝
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      横手山から志賀高原方面を望む  
 

老鶯(ろうおう)

2022-08-01 11:33:19 | 俳句、短歌、及び文芸

2021/8/28

                     短歌 他 文芸
 
「ヒデさんの句」にコメントをつけて

メールしてから2日目

可なり強烈な返信が来た、

“句を評価するには歳時記は必需品、

 少しは季語の勉強をして然るべきだ、

 鶯は春の季語だけど

 老鶯となると夏の季語になる”

とのお𠮟りだ。



適格なるご指摘痛みいります、

そうなんです、

私は短歌しかやったことがないから

ついつい季語のことは頭から

抜け落ちてしまいます、

歳時記の一つもあって無駄ではない

ことをつくづく感じているところです、


ところで貴殿の下の句についてですが


“宅地化に 傍の老鶯 声悲し”


“鶯”は春の季語、

“老鶯”は夏の季語だとのこと

初めて知りました、

なるほどね!

“老”と“悲し”に響きあうものを感じて

 goodです、

しかしですよ、

宅地化の進んだ 夏 の住宅街に

鶯が出てくるものだろうか

と言う疑問が湧いてきます、

句の主題は宅地化を悲しむ作者の心情を

鶯に託したものと解釈しました、

しかも自分の身に引き寄せて

鶯 を 老鶯 にしたことに

無理があったのではないかと

感じていますが

 如何 ?


 8月25日  べんけい
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       小幡郷カントリークラブ
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ヒデさんの句

2022-08-01 11:27:07 | 俳句、短歌、及び文芸

2021/8/16

ヒデさんからメールでの近況報告に

何時ものように

俳句が添えられていた、

一日一句を目標に励んでいるらしい、

自分を振り返ると

年齢を理由にだらけてばかり過ごしているが

立派な心がけだ、

届いた作品には同級生のよしみで

遠慮のない感想を加えて

返信する。




ーーーそういえば貴殿から 

俳句をもらっていましたね、

感想が遅くなって申し訳ないです、

貴殿にしては全般に低調ですね、

率直なところいまいち心に響く作品がない、


(1) 勤行と 彷徨ふ爺も 空も汗

何故 ごんぎょう なのか

なぜ さまよう のか

加えて“空も汗”では理解に苦しむ、

多くを詰め込み過ぎる、

逆に一点に絞り込んだ方がイメージし易い、


(2) 初ゼミの 遠慮深げな 予告かな
 
予告が何を意味しているのか分からない、

我々年代が熟慮すれば

年寄りには酷な暑い夏が来るよ

との予告だろうけれど

ちょっと飛躍しすぎるように思う、


(3) 宅地化に 傍の老鶯 声悲し

(2)と同じように熟慮を重ねれば

宅地化が進んで鶯も住む所が

なくなってしまうと悲しんでいる 

と言う事だろうけど

“傍の”と“老”が必要かどうか

読み手の理解を妨げていないか?


(4) 梅雨晴れや 戦場ヶ原 ヤマメ丼

自分自身の記憶を句と言う形で残す意味では

これもありかもね、


(5) 古墳群 古代の夏の よみがえり

古墳群で古代は充分わかるし

よみがえり は疑問形にした方が理解されるのでは、


拙句

 「ヤブカンゾウ 古墳に命 繋ぐやら」





8月15日  べんけい拝 ーーー

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       上野(こうずけ)の二子山古墳
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        二子山古墳を囲む二重の掘割
 

川柳講座

2022-08-01 10:43:48 | 俳句、短歌、及び文芸

2021/10/23

公民館の川柳講座に参加した、

講師は朝日新聞群馬県版の投稿川柳で

選者を務める田中寿々夢先生、

講座は10月の金曜日に

4回に亘って開かれた、

昨日がその最終日、

受講者は10名ほどであったが

殆どが高齢者、

健康志向の表れであろう、

先生も自分の経歴を隠すことなく

詳らかにして好感が持てる、

全く先生気取りがない、

そもそも始めたのが国鉄勤務時代

先輩に勧められるまま入ったのが

職場の同行会のひとつで

川柳の会だったと言う、

入った当初は川柳のいろはも

知らなかったそうだ、

高名な先生でなく高齢者には打ってつけだ、

生まれも前橋の貧しい農家出身と

包み隠すところがない、


雑詠

① マスクした顔がきれいと褒めてみる

② ホールインワン かえって困る 配りもの

③ 朝の4時 眠れず歩く 散歩かな

④ 同窓会 思わず隠す 薄毛かな

⑤ 電車来て 券売機前で 戸惑えり

⑥ ボケ写真 カメラのせいか 目のせいか

課題(苦労)

① 生きる事 それが苦労だ わが人生

② 苦労など 語るに落ちる 苦労かな

③ 苦労とは 生きてる証と 言うヤロウ

課題(夢)

① 夢のある 暮らし夢見て 終わりそう

② 夢よりも 金が欲しいよ 年の暮れ

③ 七億円  せめて夢でも 見てみたい

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       前方の山は北海道の有珠山
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