2021/12/24
池波正太郎の小説「剣の天地」を読んだ、
主人公は武田信玄や上杉謙信などが
活動した戦国時代の西暦1500年代に
剣聖としてその名を全国に知らしめた
上泉伊勢守信綱(かみいずみいせのかみ)
後年 剣の奥義を極めるため全国行脚の旅にる、
出る前はなんとわが家からもほど近い
前橋市上泉から大胡町一帯を領地として
治めていた殿様だったのである、
池波正太郎は
伊勢守が殿様として活動していた時代の
地名を物語の中に詳細に書き込んでいる、
この地に住むものとしては殊更に興味深い、
実際にこの書を読む切っ掛けを
私に与えてくれたのは
この書の中で登場する国峰(くにみね)という
城のあった地域の名を旧姓に持つ
知り合いである、
著者は城の有った今は山林となっている
地形まで調査して落城の際の
脱出劇を克明に書き記している、
新潮文庫上下二巻の上巻では
今は土塁や石垣のみが残る城址となった
国峰城(甘楽郡甘楽町)
平井城(藤岡市)
箕輪城(高崎市箕郷町)
大胡城(前橋市大胡町)
厩橋城(前橋市)
の位置関係が克明に描かれている、
物語のクライマックスは
何と言っても
伊勢守が盟約を結ぶ箕輪城の長野氏を
武田信玄が攻略する、
落城寸前まで追い込まれてた時
伊勢守は討ち死に覚悟で兵数十名を従えて
城外に討って出る、
最早勝ち目のない戦いとはいえ
こうなれば死を選ぶのが武士の矜持、
圧倒する敵兵に囲まれて孤軍奮闘する
伊勢守を陣屋から武田信玄が目撃する、
それが誰であるのか
その剣の腕前まで重々承知の信玄が
“これ以上の戦は無益じゃ、
最早一兵たりとも敵とは見なさない、
伊勢守殿は
おのが兵法を天下に広められては
いかがじゃ”
と使者を通じて進言する、
信玄の度量の広さや人柄に感服した伊勢守は
進言を受け入れて兵を引き連れて
本拠とする大胡城に帰る、
下巻では
伊勢守が領主の地位を息子に譲って
剣の道に邁進するため旅に出る、
時の将軍足利義輝とも相まみえ
天皇の御前で展覧試合をも披露する、
私が驚いたのは
あの剣豪の名をほしいままにする
柳生一族の惣領柳生宗厳をして
“剣の師匠”と言わしめる、
剣の道では古今東西を通じて
柳生一族が第一だと思っていた、
伊勢守はその上を行く存在だとは
夢にも思っていなかった、
今日の剣道は
上泉伊勢守信綱の起こした
新陰流の影響が最も大きいと言う、
ひとえに新陰流が戦うだけの剣ではなく
人としてより良く生きるための道を
最も強く指し示しているからであろう、
普段はどちらかと言うと小説など
あまり読まない小生であるが
地域繋がりに加えて剣豪や
時代を席巻した歴史上の人物の
知られていない
活躍ぶりを資料に基づいて
興味深く書いているので
飽きることなく一気に読み終えた。

四万川の甌穴(おうけつ)
主人公は武田信玄や上杉謙信などが
活動した戦国時代の西暦1500年代に
剣聖としてその名を全国に知らしめた
上泉伊勢守信綱(かみいずみいせのかみ)
後年 剣の奥義を極めるため全国行脚の旅にる、
出る前はなんとわが家からもほど近い
前橋市上泉から大胡町一帯を領地として
治めていた殿様だったのである、
池波正太郎は
伊勢守が殿様として活動していた時代の
地名を物語の中に詳細に書き込んでいる、
この地に住むものとしては殊更に興味深い、
実際にこの書を読む切っ掛けを
私に与えてくれたのは
この書の中で登場する国峰(くにみね)という
城のあった地域の名を旧姓に持つ
知り合いである、
著者は城の有った今は山林となっている
地形まで調査して落城の際の
脱出劇を克明に書き記している、
新潮文庫上下二巻の上巻では
今は土塁や石垣のみが残る城址となった
国峰城(甘楽郡甘楽町)
平井城(藤岡市)
箕輪城(高崎市箕郷町)
大胡城(前橋市大胡町)
厩橋城(前橋市)
の位置関係が克明に描かれている、
物語のクライマックスは
何と言っても
伊勢守が盟約を結ぶ箕輪城の長野氏を
武田信玄が攻略する、
落城寸前まで追い込まれてた時
伊勢守は討ち死に覚悟で兵数十名を従えて
城外に討って出る、
最早勝ち目のない戦いとはいえ
こうなれば死を選ぶのが武士の矜持、
圧倒する敵兵に囲まれて孤軍奮闘する
伊勢守を陣屋から武田信玄が目撃する、
それが誰であるのか
その剣の腕前まで重々承知の信玄が
“これ以上の戦は無益じゃ、
最早一兵たりとも敵とは見なさない、
伊勢守殿は
おのが兵法を天下に広められては
いかがじゃ”
と使者を通じて進言する、
信玄の度量の広さや人柄に感服した伊勢守は
進言を受け入れて兵を引き連れて
本拠とする大胡城に帰る、
下巻では
伊勢守が領主の地位を息子に譲って
剣の道に邁進するため旅に出る、
時の将軍足利義輝とも相まみえ
天皇の御前で展覧試合をも披露する、
私が驚いたのは
あの剣豪の名をほしいままにする
柳生一族の惣領柳生宗厳をして
“剣の師匠”と言わしめる、
剣の道では古今東西を通じて
柳生一族が第一だと思っていた、
伊勢守はその上を行く存在だとは
夢にも思っていなかった、
今日の剣道は
上泉伊勢守信綱の起こした
新陰流の影響が最も大きいと言う、
ひとえに新陰流が戦うだけの剣ではなく
人としてより良く生きるための道を
最も強く指し示しているからであろう、
普段はどちらかと言うと小説など
あまり読まない小生であるが
地域繋がりに加えて剣豪や
時代を席巻した歴史上の人物の
知られていない
活躍ぶりを資料に基づいて
興味深く書いているので
飽きることなく一気に読み終えた。

四万川の甌穴(おうけつ)
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