【時事(爺)放論】岳道茶房

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6/22編集手帳

2010年06月22日 | コラム
6/22編集手帳

 英国の哲学者、フランシス・ベーコンの言葉にある。〈卵焼きを作るためだけであっても、家を燃やしかねないのが、極端な利己主義者の本性である〉と(岩波文庫『ベーコン随想集』)。

 サッカーW杯のフランス代表に当てはめれば、「卵焼き」は監督以下、各人のメンツ、燃えた「家」はファンの夢と希望かも知れない。仏紙『レキップ』がチーム内の不協和音に怒り心頭に発した記事を掲載している。

 いわく、〈エゴの塊であるドメネク監督と、そしてそれを上回ったエゴイストの選手たちを笑い飛ばそう〉(本紙特約)。

 監督を侮辱した選手を仏サッカー連盟が追放したことが亀裂の始まりという。抗議する選手たちは練習をボイコットした。選手は監督に従わない。監督は監督で、「占星術で選手を選考した」などと奇矯な発言をする。練習拒否を非難する連盟は監督を信頼しているのかと思えば、すでに監督の後釜を決定済みという。何が何だか分からない。

 人は石垣、人は城…というが、組織を“砂上の楼閣”に変えるのも人だろう。よその食卓ながら、火事場で調理した卵焼きの味は何ともほろ苦い。


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