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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

アパレルショップ事件

2017-03-22 09:23:39 | 日記

来月開催が予定されている世界最大規模のフェスCoachellaがアメリカを本拠地とするアパレルショップUrban Outfittersを訴えたとWWDが報じた。

Coachellaは連邦裁判所に対してUrban Outfittersの子会社であるFree Peple社がCoachellaの名前をアイテムに勝手に使っていると訴えている。

Urban OutfittersはCoachellaの名前をアイテムに使用している。“Coachella Boot”、“Coachella Mini Dress”、“Coachella Pocket Tank”、“Coachella Valley チュニック"などがラインアップされているとのことだ。

またUrban OutfittersはCoachellaの名前をウェブサイトでも使用しており「誤解を招く」と訴えている。

私には知らない事件でした。


ひこにゃん

2017-03-20 10:25:03 | 日記

彦根市は17日、市の人気キャラクター「ひこにゃん」の新しいイラストデザインを発表した。笑顔で両手を上げた「ばんざい」のポーズ=イラスト=で、18日に行われる国宝・彦根城築城410年祭の開幕式でお披露目される。

これまで市が商標を管理していたポーズは、2006年に作られた「剣」「跳びはね」「お座り」の三つ。新ポーズは昨年7月、市と原作者が、ひこにゃんに関する覚書を交わしたことをきっかけに制作された。

表情に変化の少なかった以前の3ポーズに比べ、「ばんざい」は柔らかく、にっこりとした表情が特徴。市はホームページで公開するなどして周知し、活用を図る。21日からは第三者の使用許諾を受け付ける。

新ポーズについて、大久保貴市長は「今までのファンに喜んでもらえて、新しいファンの開拓にもつながる。商標使用拡大の起爆剤になってほしい」と期待を示した。頑張れひこにゃん。


J-PlatPatサービス再開!

2017-03-17 10:01:08 | 日記

J-PlatPatサービスは、3月9日に外部からの攻撃を検知したため、サービスを緊急停止し、セキュリティ対策とシステムの動作確認を進めてまいりました。このたび、必要なセキュリティ対策等の作業を終えたため、平成29年3月17日9時までにJ-PlatPatサービスを再開いたします。

今般の外部からの攻撃はJ-PlatPatシステムが利用しているApache Struts 2の脆弱性をつくものでしたが、本サービスは特許等の公開情報のみを対象としており、個人情報の漏洩はありませんでした。

サービス停止の期間中は多くの皆さまに大変なご迷惑をおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。誠に申し訳ありませんでした。

なお、当初予定しておりました下記のメンテナンス及び機能追加・改善については、延期いたします。新たな日程が決まりましたら改めてご案内いたします。

これで、やっと正常に出願できるか?出願を待っていただいた方すみませんでした。 


韓国の商標

2017-03-16 08:57:42 | 日記

中国で韓国企業の商標を第三者が先行取得するケースが増えている。2014年に事業を開始し、日本にも進出した「ソルビン(雪氷)」は、韓国内で人気が出はじめた2015年に中国で第三者によって商標出願がなされたという。「パリバゲット」は勝訴したが、多くが係争中である。

韓国特許庁の発表では、2014年11月から2016年5月までの間に中国で先行登録された韓国の商標は1000件を超え、被害企業は600社を超える。商標の無断先行登録は、盗用商標の42.6%がフランチャイズ商標で、食品17.5%、さらに衣類13.2%、化粧品11.5%と続いている。

韓国特許庁によると、中国における韓流ブームの影響で、韓国企業の商標盗用被害が大幅に増えているという。韓国ドラマはタイアップ商品が多い。番組の途中で挟み込まれるCMは少なく、スポンサー企業の製品やサービスをドラマの登場人物などが利用する広告手法が多くとられる。中国で放映される韓流ドラマに登場するブランドを先行登録するケースが多い。

韓国の商標を狙った専門商標ハンターがいると韓国経済新聞は伝えている。「ブローカー」と呼ばれる彼らは商標を韓国企業より先に出願。一度に数百件の商標を出願しておいて、中国に進出する韓国企業に大金を要求する。韓国企業の中国進出の障壁にもなっている。

商標の盗用は韓国にもある。韓国では、一定期間使用されていない商標は商標登録無効の申請によって取り消されるが、韓国企業による日本ブランドの盗用はその名称で事業を行っている例が多い。

モンテローザが韓国に「笑笑」をオープンさせたとき、すでに「WARAWARA」という商標登録がなされていた。WARAWARAは韓国で営業している日本式居酒屋チェーンである。モンテローザは「WARAWARA」の商標登録の無効を求め、勝訴確定まで2年かかった。韓国でダイソーを運営する大創アサン産業も、雑貨店「ダサソー」を商標権侵害として訴え、勝訴が確定するまで3年近くかかっている。ダサソーは判決後も営業を続け、2017年2月26日に、ふたたび罰金刑が言い渡されている。

2012年4月には、韓国の日本酒輸入会社がライバル社を商標権侵害で訴えるという事件が起きた。同社が所有する「辛口」「甘口」「特撰」などの商標を侵害したという訴えである。相談を受けた筆者はジェトロソウルなどと連携し、日本酒メーカーの協力を得て解決に導いたが、商標権者は継続使用しており、商標の無効申請は難しいと判断した。

海外での知財裁判は費用と時間がかかる。ジェトロソウルは韓国において日本企業に関係する知財申請を監視し、登録を未然に防ぐ体制を整えた。日本の特許庁は、中国企業などによる「悪意の商標出願」に対して、取り消し訴訟を起こす中小企業へ補助を行う制度を整えている。

韓国特許庁は、海外進出を念頭に置いた商標戦略が求められると企業に呼び掛けている。英文や進出先の現地語による商標も確保しておくことが重要というが「自分の身は自分で守りなさい」と、企業に対して自前の防止努力を求めているにすぎない。商標戦略の見直しが必要のようだ。


アディダス事件

2017-03-15 11:08:06 | 日記

商標の3本線を侵害されたとして、アディダス(ADIDAS)がフォーエバー21(Forever21。以下、F21)を提訴していた件について、今度はF21がアディダスの行動は度を超えているとして反訴した。

アディダスはこれまで、同社が商標登録している3本線のストライプについて、マーク・ジェイコブスやテスラなど様々な企業相手に訴訟を起こしてきた。F21に対しても、2015年に同社の商標登録を侵害したとして訴えていた。

F21がカリフォルニアに地裁に提出した訴状によると、F21はアディダスから何度も、直近では先月にもストライプを用いたデザインを中止するよう求める手紙を受け取っているとして、 “商標いじめ”だと主張している。

F21は「アディダス側は、あらゆる色、幅、本数のストライプを用いたデザインに対して訴えを起こしている」と主張。さらに、「いかなる形でもアディダスの商標権を侵害していないし、アディダスとの取り決めにも違反していない」と続ける。

F21は裁判所に対し、同社の商品がアディダスの3本線の商標権を侵害しているか否かの判定を求めるとともに、アディダスがF21に対して2015年に起こした訴えに基づく和解に違反しているか否かの判断を仰いでいる。

これに対する裁判所の裁定には強制力はないが、今後に大きな影響を及ぼしそうだ。アディダスの一連の「攻撃的な行動」を踏まえると、ストライプを使用した全ての製品が同社の提訴対象になり、判定内容によってはいかなるストライプも使用できなくなる可能性がある。

これはアメリカの話です。