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商標の広場

弁理士の福島が商標のお話をします。

知財コミュニケーション

2017-03-28 09:35:51 | 日記

私たちの身の回りにあふれている大切な「知財」。知財コミュニケーション力は、これからのビジネスに欠かせない戦力なのです。財産を盗まれないための知識知財に関する話は決して他人事ではありません。仕事や環境が知財とは無縁なものであっても(知財と無縁な仕事も環境もない、と私は思っていますが)、知財を当事者のように考え、監視していかなければなりません。

日本の未来を明るいものに変える。そして、これまでいいように日本のアイデア(技術)をパクってきた者たちに逆襲するための第一歩が『知財コミュニケーション力』だと、私は思っています。

広い意味の『知財コミュニケーション』は「お互いの興味や利益のためにする、知財に関する情報交換」です。
各々の現場に1人でも知財コミュニケーション力をもつ者がいれば、大事なアイデア、ノウハウをみすみす流出させてしまうような事態に陥ることなく、作業の効率化が図れるでしょう。
すべては、知財コミュニケーション力にかかっているのです。

アスリートになぞらえてみましょう。夢はオリンピック出場にあっても、最初から強化選手の仲間入りはできません。まず、市内大会で優勝し、県大会に出ることを目指します。
県大会に出ると、いつもの練習試合などでは出会えないチームや選手に出会って、さらにモチベーションが上がります。

大会で勝ち残れば関東大会のような地区大会へ、そして国体を目指します。国体に出場し、活躍できれば、強化選手への道が見えてきます。オリンピック出場という夢がグッと近づいてくるわけです。

知財コミュニケーション力だって、このように段階を踏んでレベルアップして行けばいいのです。
今、この瞬間から、あなたを取り巻く「知財」を意識してみてください。
知財を意識するだけで、あなたの中で眠っていた「知財センサー」がオンになり、あなたを取り巻く知財情報が目に、耳に入ってくるようになります。そこには、きっとこれまでとは違う世界が広がってくることでしょう。頑張れ知財コミュニケーション。


日本とタイ国

2017-03-26 11:28:44 | 日記

日本の農林水産省は、日本の農産物保護等を目的として、タイ政府と地理的表示(GI)分野での協力を開始する事を発表した。

日本には「〇〇りんご」「〇〇牛」「〇〇いちご」「〇〇カニ」などの日本の地域で生産された農産物等が存在しており、海外においても一定の知名度を得ている。しかしながら海外では、日本産では無いにも関わらずに不正に日本の地域名称等を使用し、日本産であるかのように錯覚させるケースが多発していた。これらのケースでは、生産者と購入者の両方にとっての利益に繋がらずに、地域ブランドが低下する恐れがあった。

そのため農林水産省では、2015年から施行された「地理的表示法(特定農林水産物等の名称の保護に関する法律)」に基づき、国内外において地域ブランドの保護を進めていた。海外政府との間においては、カンボジア・フィリピンと既にGI分野での協力を進めており、新たにタイ政府との間でGI分野の協力を進める事となった。

農林水産省とタイ商務省知的財産局が協議した結果、GIの重要性と相互保護の必要性について認識し、この分野における協力を開始する事を合意した。具体的な協力として「相互のGI保護の法規、保護の運用等についての情報交換」「GI産地の相互訪問」「GI産品を相互に申請し保護する試行的事業の実施」を実施していく予定である。なお、タイ国内では商務省知的財産局が2003年から「地理的表示保護法」に基づき、GIを保護している。

これから、タイ国でも日本の地理的表示がまもられるか?


大茶会

2017-03-25 10:33:20 | 日記

茶を楽しむ会合を示す言葉「大茶会」を緑茶ドリンク最大手の伊藤園が商標登録していたことが23日、県茶業会議所の理事会で報告された。

県内では各地で茶会イベントが開かれているため、茶業関係者の間で問題視する動きが広がっている。

商標公報によると、伊藤園は「茶・茶飲料」のほか「飲食物の提供」などの区分で申請し、2月3日に登録された。

製品名やイベント名などに「大茶会」を登録者の許可なく使用できなくなり、茶業関係者は「メーカーが柔軟な姿勢で使用を許可しなければ消費拡大の足かせになる」と懸念する。

伊藤園の広報担当者によると、2014年からスーパーなどで「大茶会」として銘打った販促活動をしていて、将来的に商品で使用する可能性も視野に入れて登録したという。


アディダス問題

2017-03-24 10:23:30 | 日記

アディダス(ADIDAS)は3月17日、LA発のカジュアルブランド「ジューシー クチュール(JUICY COUTURE)」が3本線のデザインの商標権を侵害したとして、オレゴン州連邦裁判所に提訴した。

アディダスは、「ジューシー クチュール」の3本線のデザインを用いたトラックスーツやジャケットが自社の商品と酷似していると主張。同社は訴状の中で「『ジューシー クチュール』の商標権侵害は消費者を混乱させるだけでなく、大衆を欺き得る。『アディダス』ブランドおよびブランドにとって大切な3本線マークに大きなダメージを与えている」と述べた。

また、同社は2009年にも同デザインの商標権をめぐり「ジューシー クチュール」を提訴しており、当時は「ジューシー クチュール」が同デザインの使用をやめることで和解した。そのため、商標権について知識があるにもかかわらず使用したと指摘。アディダスは商標権の侵害および契約違反、商標の希釈、不正競争行為を主張し、差し止め命令と商標権を侵害した商品の販売中止、損害賠償金を要求している。

一方、「ジューシ クチュール」を傘下に持つオーセンティック ブランズ グループ(AUTHENTIC BRANDS GROUP)からコメントを得られていない。

 アディダスは過去にも「マーク ジェイコブス(MARC JACOBS)」「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「プーマ(PUMA)」「エコー(ECCO)」「フォーエバー21(FOREVER 21)」など、多くのブランドに対し訴訟を起こしてきた。今月は「フォーエバー21」がアディダスに対し、ストライプのデザインの取りやめを求める手紙を何度も送られ、「商標いじめ」と主張し反訴した。直近ではアシックス(ASICS)の米国法人に対しても技術の商標権をめぐり提訴した。


言語学習プログラム

2017-03-23 13:07:17 | 日記

ソースネクスト株式会社は、3月13日付で言語学習プログラム「ロゼッタストーン」の国内独占販売権などを取得したことを発表した。これを記念し、「ロゼッタストーンTOTALe Basic」と同一内容となる24の各言語版を4980円(税別)で販売するキャンペーンを31日まで実施する。定価(税別)は2万7593円のため、81%オフとなる。

また、2本買うと1000円、以降1本増えるごとに1000円を割り引く語学学習へのチャレンジ特典もあわせて提供する。なお、キャンペーンは限定本数の5万本に達した時点で終了する。24言語版の内訳は、英語(アメリカ)、中国語(マンダリン)、ドイツ語、フランス語、英語(イギリス)、イタリア語、ベトナム語、韓国語、スペイン語(スペイン)、スペイン語(ラテンアメリカ)、アラビア語、ロシア語、ヒンディー語、フィリピン語(タガログ語)、トルコ語、スウェーデン語、日本語、ポーランド語、ポルトガル語(ブラジル)、ヘブライ語、ギリシャ語、オランダ語、アイルランド語、ペルシア語(ファルシ語)。

ソースネクストでは、世界最大手の言語学習サービス提供会社であるRosetta Stone Ltd.より、ロゼッタストーンブランドの国内無期限商標使用権、国内独占販売権、改変権(デジタルダウンロード製品を複製し、変更し又は二次的著作物を作成する権利)を1350万ドル(約15億5200万円)で取得。今後、一定の技術の移行やライセンスの取得が完了した後、さらに600万ドル強(約6億9000万円)を支払う予定とのこと。

これについてソースネクストでは、国内の語学ビジネス市場規模は8200億円以上で、訪日外国人の増加や、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催、小学校の英語必修化などにより、市場が拡大すると予測。今後は、語学学習以外の翻訳・通訳といった新規事業も展開するとしている。