中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

オオシロアリタケ(鸡枞菌)その2

2016年08月15日 | 貴州省

鸡枞菌(オオシロアリタケ)は、このブログでも度々触れている「舌尖的中国」と云うドキュメンタリー番組の第二集「秘境」の中でも取り上げられています。それに拠れば鸡枞菌(オオシロアリタケ)は、白蟻(シロアリ)と共生関係にあり、オオシロアリタケはシロアリの巣の上、周辺のみに生えるとの事です。その番組に拠れば、シロアリが出すフンの中にある未消化の植物に菌があるとの事。その菌が時間を経てオオシロアリタケとして成長するとの事で、一年に一度オオシロアリの巣の上に鸡枞菌が生えるそうです。

この様に、鸡枞菌(オオシロアリタケ)は、白蟻(シロアリ)の巣の上やその周辺に生えるとの事。

この番組では雲南省南部の澜沧に住む少数民族佤族が鸡枞菌を採取して「鸡枞油」と云う佤族に伝わる保存食を作る場面も出てきます。また、この番組の中では、鸡枞菌の料理法の一つも紹介されています。

雲南省の松茸も、この「舌尖的中国」と云うドキュメンタリー番組で取り上げられたのですが、この事でそれほど中国では一般的でなかった松茸も、より多くの人に知られる様になった様に思われます。そう意味ではオオシロアリタケも同じかも知れません。松茸が採れる地域は、中国では雲南省、四川省、西蔵自治区、吉林省とかなり限られています。松茸は、中国全体から見ればかなり限られた地域に生息するキノコと云えます。

大理古城の農貿市場などでは、他所の都市から大理に移り住んで来た人達が鸡枞菌を買い求める人を沢山見かけます。実を云えば、私もこの番組を看ていなかったらオオシロアリタケを食べる事はなかったかも知れません。この「舌尖的中国」と云うドキュメンタリー番組を見て鸡枞菌と云うキノコを知り、食べてみようと思った次第で、私と同じような他所者も多い様に思われます。

鸡枞菌は、中国の四川省、貴州省、雲南省、広東省、広西チワン族自治区、福建省、江蘇省等で取れるそうですが、雲南省の特産品との事です。鶏肉に似ているのでこの様な名前が付いたとの事ですが、地域によりキノコの王様と云われたり、四大キノコの一つと云われたりと大変に珍重されているとの事です。キノコ王国として知られている雲南省でも鸡枞菌は、多くあるキノコの内でも最極上品の一つの事です。

私が以前滞在していた貴州省では六盤水市と遵義市等がオオシロアリタケの産地として特に有名との事ですが、私がそこに行ったのは3月だったり10月だったので当然その時期にはオオシロアリタケはありませんでした。貴州省では、三八菇と呼ばれているとの事。

 尤も、ネットで調べると、2012年には、オオシロアリタケの人工栽培に成功したとの事(2012年2月23日中国新聞網による。)ですので大理古城辺りに出回っているのは、案外野生の物では無く、人工栽培の物も多いのかもしれません。また、2014年には河北省でもオオシロアリタケの人工栽培に成功したとの事ですので、今では中国では結構人工栽培された鸡枞菌が出回っている様です。

Googleやgoo等で検索をかけても、オオシロアリタケの情報は大変少ない様です。日本でも極々限られた地域にしか生えない事もあり、オオシロアリタケの記事はネットにも殆ど載っていません。オオシロアリタケを食べたと云う人も殆ど居ない様ですので、機会があれば是非食べて見てください。大変に美味しいです。


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