中国貴州省とそこで暮らしている苗族トン族等の少数民族を紹介しています。

日本人には余り馴染みのない中国貴州省と、今私が一時滞在中の雲南省や大理白族自治州大理古城について

オオシロアリタケ(鸡枞菌)その1

2016年08月14日 | 雲南省

雲南省で有名なキノコの一種に鸡枞菌と云うキノコがあります。このキノコは日本名ではオオシロアリタケと云う様ですが、私が今持っている中日大辞典(愛知大学編第二版)、中日辞典(小学館・北京商務印書館)等の辞書には、鸡枞菌と云う言葉は載っていません。

この鸡枞菌と云うキノコは中国では、貴州省、雲南省、四川省、福建省、台湾等の地域で取れるとの事ですが、一部の地域では、値段が一番高いキノコはこのキノコとの事です。

中国の雲南省一部では、松茸も取れますが、地域によっては、鸡枞菌は松茸より高い値段で取引されています。私が今滞在中の大理古城は中国の雲南省の中でも特殊な所で、北京、上海、広東省等の一線級の大都市や、青島、ハルピン、大連、成都等の二線級の大都市から移住して来た人が多い事もあり、大理古城では何方かと云えば松茸が珍重されているようですが、以前はこの鸡枞菌が一番美味しいとされていた様です。

7月末に私は大理州の巍山彝族回族自治県に行っていたのですが、そこでは松茸より高い値段で鸡枞菌が売られていました。大理古城では、松茸は一斤(500グラム)、70元から100元とバカ高い値段で売られていますが、巍山県では、松茸は意外に安く50元から60元程度で売られていました。巍山県では、鸡枞菌は50元から70元程で売られていました。

せっかく大理に住んでいる事もあり、先日鸡枞菌を農貿市場で買って食べて見ました。食べ方としては炒めるか、スープ(中国語では湯)として食べるのが一般的との事です。炒めたり、スープにして食べたのですが、何方も良い味が出て大変美味しかったです。スープにした場合にも、出汁を加える必要は全く無く、このキノコだけで本当に美味しい味が出て、松茸に引けを取らない味がします。

実を云えば、去年一度食堂で、鸡枞菌を炒めた物を食べた事があるのですが、その時は特に美味しいとも思いませんでしたが、今回は矢張り鸡枞菌は、珍重されるだけの事はあると思いました。鸡枞菌は場所により4大キノコの内の一つとも云われるとの事ですが、納得する美味しさです。

 

この位の物が極上とされる様で一番高い様です。一斤(500グラム)50元から60元程。

 

 

 農貿市場などでは、7月から8月にかけての今の時期が鸡枞菌の最盛期の様で、鸡枞菌を専門に売る人が沢山います。

 

ある程度傘が開いた物は値段が安い様です。傘が開いた物は50元位で売られています。大理古城等で売られている鸡枞菌は、雲南省特有の粒子が細かい土が付いているので、食べる前に、この砂を落とすのが一苦労です。ある食堂では、歯ブラシを使ってこの砂、泥を落としていました。

 

大理州巍山県の農貿市場で見かけた鸡枞菌。

 


この様に傘が大きく開いた物が一番安い。

 

傘が開くにつれて値段は安くなる様で、そう云う意味では松茸に似ているのかも知れません。 

ネットで検索をかけると鸡枞菌は、白蟻菌、鷄油菌、鸡肉菌、三八菇、斗鷄菇等地域により呼び方が違う様で、その呼び方は優に十を超えるとの事です。尚、菌とは、中国語では一般にキノコ類の総称。また、中国語では、キノコ類一般を蕈とも云う様です。鸡枞菌を、日本ではオオシロアリタケと称するとの事ですが、沖縄県の石垣島や西表島等で取れるとの事ですので、このキノコを食べた事のある日本人は極めて少ないと思われます。もし機会があれば是非食べて見て下さい。とても美味しいです。


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