(Carettaのクリスマス)
飛行機がドイツの空港に到着して、BGMから流れて来たビートルズのノルウェイの森を聞いてフラッシュバック、
大丈夫ですかと客室乗務員から声を掛けられたことから始まる村上春樹さんの小説ノルウェイの森。
古い話なのでご存知の方は少ないと思います。
当時読んだ時の正直な感想は、主人公の人生を羨ましく思いました。
いくら小説とはいえ、自分にはなかったものだったからです。
自分が送って来た平々凡々の人生はそれはそれで良かったのですが、
疑似体験から得られたこんな人生も良いなあと思ってしまいました。
普通は年をとってから若い頃を振り返るものですが、このノルウェイの森は10数年程前を振り返らせるものでした。
ところで話は変わりますがこの小説ノルウェイの森、
年末にかけての販売だったのでクリスマスを意識して赤と緑の装丁になりました。
(記憶では、プレゼントにも使ってもらえるようにした、みたいなことを出版社が言っていた)
上巻全体が(カバーも表紙も)真っ赤、下巻の全体が濃いグリーン。
後にも先にもこんな強烈な装丁はないと思います。
赤と緑、ご存知ですが赤はキリストが流した血の色、緑はエバーグリーン=永遠の生命を表しています。
村上春樹さん、残念ながら今年もノーベル文学賞を逃しました。
「今年こそは」と騒いでいる間の受賞はないのでは。
街の花やさんには赤と緑の色をしたポインセチアが並んでいます。
この色を見ながらこんな昔のことを思い出しました。
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