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【一歩一歩確実に進む快感】アニメ「灰と幻想のグリムガル」第6話~7話の混沌と光明に対して

2016-02-28 | 灰と幻想のグリムガル
                                  
                                 この絵、本当に好きだなあ。










主人公であるハルヒロは、メリイという言わば新人、、、というにはあまりにも取っ付き辛い存在に対して
独り言で、あまりにも忌憚のない本音である「めんどくさい」という言葉を吐き出します
それはあたかも仕事場での人間関係の構築に疲れ果てた俺やあなたの独り言のようで・・・
って別に疲れてなかったらすいません(笑
でも、妙に生々しいんですよね
普通だったら、あそこは「頑張るぞ!」とか、或いは特に弱音もめんどくさいという発言もせずに上昇志向を纏ったまま進むのがセオリーの筈です
でも、それを許さないのがグリムガルの特異性・・・なんだ、と個人的には観ていて感じました
普通のアニメならこんな部分はカットしないと思うんですけど、そこも切り取るのがこの作品の持つ「誠実さ」な気はします
まあ、アニメは娯楽作品で、元気になる為のもんだ!って主張もあるでしょうし
これが100%正解とは決して思ってませんが、
ただ、こういう描写の数々が深く印象を残してくれているのも間違いありません
敢えての長回しで主人公たちの苦悩を切り取る手法に個人的には惚れ惚れしています・・・って話ですね。
もっとはっきり言っちゃえば、そういうハルヒロの気持ちに共鳴しちゃってる部分も正直強いです
仕事は、仕事内容よりも人間関係の方がぶっちゃけ辛いし死にたくなりますからね!(笑)。





ただ、ランタの云う「辛い過去があったから優しくしてあげなきゃいけませんねー」っていう皮肉もまた正しいと思います
辛い過去があったから、悲しい出来事があったから、不出来でも許してあげなきゃ!っていうのは違いますし、
それは同情にも成り得てない単なる“見くびっている”行為だと個人的には思います
辛い過去があれば、何もかも許されるというのは完全に「甘え」である

だからといって、単純に切り捨てても何も始まらないのもまた事実
治療役が居なければ、このパーティの実力では致命的なのは火を見るよりも明らか
そこで、話し合って、もっと理解を深めようと尽力して、分かってもらおうと思って頑張って
結果的に一つにまとまり始める・・・という作劇は正直観ていて泣きそうになりました
あのメリイが、ぶっきらぼう過ぎて「なんなの!?」って思えたメリイが、
みんなと一緒に食事してるよ・・・!っていう唯一無二の感動。
別に、すぐに解決しなくてもいいし
今すぐに何もかもが上手く行かなくてもいい
例えまだまだだったとしても、今はパーティとして確実な一歩を・・・という作劇は繰り返しますがやはり「誠実さ」そのものだと思う
この快感、達成感は兎角無双する類の作品では決して生まれ得ないテイストであり
批判でも何でもなく、ただ単純にこういう作風が少なすぎるのではっきりと「もっと増えて欲しい」と思いました
ハルヒロも、ランタも、ユメも、シホルも、モグゾーも気が付けば各々で成長している。
ちょっとづつだけど、「パーティ」になりつつある。
まるで安西先生が花道を見守っている時の悦びの様な快楽性のある作品ですが(笑
ようやく、まとまり始めたこのパーティ、今夜放送される第8話で一つの「結実」を期待しているのは書くまでもありません。
最早、「灰と幻想のグリムガル」が大好き!って言えるレベルです。そんな訳でBDも楽しみにしています。





また、このアニメは「キャラがつまんなそうにしてる顔」がやたら多いのが好きですね
世の中やたらと「笑顔!笑顔!」と押し付けがましく感じる時もありますが、俺個人的には苦悩してたり、アンニュイな表情に救われる事も多々あります
そんな自分にとって、そういう表情もちょこちょこ挿入して来てくれる今作は正にオアシスのような作品というか(笑
痛みがあるからこそ、そこを乗り越えた快感も存在する。
そんな事を示唆してくれるアニメとしても大変好みであります。はい。





同じ「仲間を失った」存在として、
同じ「痛み」を持つ存在として
今はまだ分かり合えなくても根気強く付き合っていずれ「本当」を手に入れればいい
そもそも容易く手に入る程度のものなんて結局「本当」とは呼べない
時間を掛けて、仲良くなっていく
気付いたら、いつも側に居る・・・
それが本当の仲間、絆なんじゃないかな。って気もしてます
その片鱗が垣間見れただけでもこんなに嬉しいのだから、この先もっと嬉しい気分になれるのは間違いない(笑
 ゴブリンスレイヤー=雑魚専用、などと揶揄されてても、それが事実と受け入れるハルヒロもまた大人になったなあ、と
自身のパーティの実力を認めつつ、一歩一歩、急がずに大きくなっていく。これぞ大人の作劇であります
逆に今の無双作劇過多の世の中でこれが中高生に受けてるのか?と言えば若干不安な部分もありますが(笑
まあでも、俺個人的には助けられてますよ。って事で。
何と言われようと、
何と蔑まれようと、
俺は俺の道を往く。
その先に「何か」が待ってるなら、そんな素敵な事はない。
そんな“未来”に期待がしたくなるアニメです。改めて、推す意味合いを込めて。





しかしこのアニメ「間合い」もまた独特ですよね。
テンポの良さよりも、キャラの心情が落ち付くのを待っているかのような間の取り方が素敵で
そういった演出面もまた注目の作品 7話の後半でいきなり勇敢な劇伴が流れ始める思い切ったセンスといい
脚本や妙に色っぽい作画だけではなく、演出面も優れた作品だと思ってます
5羽だった鳩が、
いつの間にか6羽になってたりね・・・。
そういう細かいトコロもまた注視しても面白いんじゃないか、と。
それぞれがそれぞれに成長して、堅実に成果を挙げて行く。
そんなドラマを是非味わって欲しいです
あとさり気に防具ネタにも触れている抜け目の無さもまた称賛されて然るべきかと思います。意外とノータッチですしね(笑














サービスも毎回素晴らしいですね(笑
やっぱり、ユメは意外とセクシーで最高ですなあ・・・(超笑顔)7話ラスト付近のおしりも超良かった。
BDの特典、楽しみにしてますよ。・・・本当にね!




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