先々週の土曜日、THE BACK HORNのライブを横浜で観ました。
バンドの結成25周年を記念した公演。
バンドで観るのは9年振りだけど、
実は2022年の秋に山田さんのソロは観てレポも書いていた
その時、改めて山田さんの「歌力」というか、表現力の凄さに感嘆し
「これはどこかのタイミングでまた観なければ。。」と思いこの日が正にその時だった。
ただ、
その前に既に前日までの3日間連続でライブ参加の予定が決まっていたので
実際の所このライブに行くかどうかはそれなりに悩んでいた
メジャーデビュー作の「人間プログラム」から入って聴いて来たリスナーとしては是非行きたい
だけど、
年々間違いなく体力が落ちている自分が4日間持つのか・・・?という疑問
それと同時に、今このタイミングを逃したらもうこんな強烈なスケジュールは無いかも。という
振り切りたい自分もいてこの辺の葛藤は我ながらスリリングでしたよ(笑
4日間参加ライブスケジュールのラストがこんな大きな箱、
しかも、
25周年っていうおめでたい公演なのは似合ってるよね。って事で多少無茶してまで行く事を決めた
お陰で足には血豆が出来たんだけど(マジ)、でも振り返れば本当に行って良かった。
他にも色々トピックがあって、
管理人は横浜市の生まれでこの日が今年初の横浜でのライブ鑑賞だったこと
そしてこのパシフィコ横浜に来るのは14年振り2回目(!)という事
懐かしい~っていう感覚を超えて
「こんな海の近くにあったんだな。」とあんまり会場の雰囲気を憶えてなかった事も判明
14年前はアリーナ席だったんですが今回は3階席って事でよりスケールの大きさを感じながらの鑑賞でした
14年振り・・・って事は
14年間生き抜いてきた証でもあって。
そう考えると、
個人的にこの会場でこのテーマの公演を観る~っていうのは半ば運命だったのかもしれない。
そんな事も感じつつアグレッシヴで壮大な一夜のロマンを思い切り楽しんだのでした。
今回はちょっと写真多目で、では以下。
個人的な事だけど、
この日の前まで3日間連続でライブに参加してたので
こういう椅子があってゆったり観れる会場だったのは助かった
っていうか、
横浜駅周辺をブラブラ歩いて横浜家系ラーメンとか食してたから余計。
一曲目はインディー時代の代表曲「冬のミルク」
切なさとグッドメロディの調和、
そしてハンドクラップ~と良い具合の始まりだった
個人的に
「25周年だからメジャーデビューシングルは演奏するんじゃないか。」と予想してたんだけど
その通りに大好きな「サニー」が早速来てめっちゃテンション上がってました
また、
端っこの席だったので自由に踊り狂えるポジションだったのもあってはしゃぎまくり
イントロから大歓声、そしてゴリゴリのベースライン、「大きな手」の部分では
みんなが手をパーでかざす...など良い起爆剤として機能してましたね
「今もあの時の 気持ちのまま」って歌詞が、
無性に切なくて、
だけど、
趣がある歌詞でもあって・・・その余韻に浸っても居た序盤でした。素晴らしかった。
おどろおどろしい感覚も覚えたV系からの影響も感じたロックナンバー「その先へ」
そして、ダンサブルにホールを揺らしてみせた「閉ざされた世界」
この曲はドラムの手数が多くてそこも聴いてて楽しい
絶望の中で踊り狂う感覚
「聖者の祈りは掠れて消えてゆく」っていう歌詞も印象に残った
この決して明るい事歌ってないのに踊れる~って感覚が実に素敵でした
その松田さんのMCでは、
「THE BACK HORNの25周年のお祝いに駆け付けて下さってありがとうございます」
「(お互いの)人生を祝い合いたい。」といかにもバックホーンらしい言葉で場を沸かす。
更に、
バンド最大のヒット曲「罠」を爆音で畳み掛け
「欲望は毒林檎 手に入れたものは何?」と風刺も利かせた鋭い言葉を放ってゆく
激しいパートも良かったけど、
最後の呟くように歌った「ただわかちあって わかりあって」の物寂しい感じも凄く沁みました。
矢継ぎ早に「シリウス」
聴き手の胸ぐらを掴む様な激しさを増すボーカル
正に、
❝魂のボーカル❞という形容が似合う山田さんの必死の歌声に魅了された
「誰かの為に何かをやる」という行為に向き合ったその懸命な歌詞含めて素晴らしい出来栄えだった。
その次のアクションは、
「心臓が止まるまでは」という割と近年の楽曲
これがまた、良かった。
勿論
ライブで聴くのは初めてだったんですが
「お手を拝借~」の部分の盛り上がりと一体感
バックホーンらしい懸命で泥臭い歌詞.....
[イキルサイノウなどないけどさ]
[お前は感情を出せなくなっていく]
[全身全霊生きたがって 叫ぼうぜ]と
ある種SNS全盛期のこの時代に向けて歌っている感もある熱くて背中を押される一曲だった
足並みをそろえたり空気を読んだり「みんなと同じものを。」っていう違和感のある安心感だったり...
そういう物に真っ向から歯向かっているジタバタ感がものっそいカッコよかったですね。
そして、
「悪人」
「コワレモノ」と後期のナンバーを連発
「コワレモノ」ではシンガロングのパートを設けたり、
それぞれの楽器のソロパートを用意してたり派手目の演出も面白かったですね
ライブでは勿論、音源としても久々に聴いた気がする和風のロックナンバー「舞姫」
ダークで、だけど、綺麗でもある音像に魅了され
更に
大好きな「人間プログラム」から狂気のロックンロール「アカイヤミ」が放出される。
記憶が正しければ、たしかこの曲フジテレビの「FACTORY」で
モーサムトーンベンダーや54-71と一緒に出た回で披露してた気がするんですよね
その時の事を思い出しつつ
重厚で愛憎滲む初期ならではの毒々しいロックがこの会場で鳴り響いてる事実にニンマリ
この曲は良い意味で陰鬱だっただけの空気感そのもので懐かしくて心地良かったです。
松田さん
「THE BACK HORN愛に満たされています。」と語り、そこから横浜のハナシになり、
菅波さん「港にペルーが・・・」岡峰さん「ペルーは国だよ!笑」
「(ペルーじゃなくて)ペリーね」などと良い具合にとぼけた会話が続く
その流れで、
温か味のあるバラッド「Days」「あなたが待ってる」「未来」「世界中に花束を」と
聴かせる楽曲でも魅せていくバックホーン。
牧歌的な「Days」では山田さんがアコギを弾き、
「あなたが待ってる」では山田さんのボーカルの優しくてぬくい部分を大々的にフィーチャー。
ぽかぽかの空気感が漂う中
初期曲の「未来」では、
美しいサビメロに祈りを託すような歌唱が会場を儚く包んでいく。
「しゃぼんが飛んだ 壊れて消えた
それでもしゃぼんを飛ばそ」の部分は
改めてライブで聴いてるとすげぇ良いフレーズだなあ。と染み入りしながら鑑賞してました。
そこにはしがみつくような懸命な希望を感じました。
「世界中に花束を」は
懇意にしてくれたブロガーのディムさんが「単行のカナリア」でプッシュしていた楽曲だったので
聴いてる時は彼の事を思い出しつつ、生き抜いてきた自分にねぎらいも抱きつつ優しい気持ちで聴いていた。
なんとなく自分が今までこなして来た仕事の事なんかも思い出したりもした。
ライブはクライマックスへ。
まず、
皮切りになったのが管理人的にも大好きなロックナンバー「涙がこぼれたら」!!
この曲はリアルタイムでハマっててあのファンクを彷彿とさせるギターリフが大好きだった
今聴いても余裕で踊り狂える最高のアレンジにこの日も陶酔していました
そして、
「胸の奥で張り裂けそうな 想いはきっと真実だろう」に代表される
今でいう❝エモい❝フレーズの数々に感銘も受けてました
それが正しい/正しくない
受ける/受けないは別として、
ただ、純粋に想いの丈を吐き出そう。っていうシンプルで力強いテーマに勇気も貰えた一幕でした。最高だった。
シンガロングも発生した「Running Away」
そして、
oi!oi!コールも発生し、
大規模な会場のスケール感にも合致していた「希望を鳴らせ」の迫力はスゴかった。
あれぞライブの醍醐味...みんなで一つになる様な感覚は心から素晴らしかった
勿論、
ライブハウスで聴いても盛り上がる曲だとは思う
だけど、ああいうホールで鳴り響いてる様は余計に感動してしまう...のも本音でした。
イントロの時点で物凄い熱狂が発生していた紛う事無き代表曲「コバルトブルー」
この曲は初めて行ったバックホーンのライブから行くと必ずライブで演奏されている楽曲
だけど、
それなのにも関わらず
めちゃくちゃ楽し過ぎてはしゃぎまくってました。
グイングイン来るダンサブルにも感じられる情熱的なアンサンブル、
一体感を生みだすボーカルと熱いフレーズの数々
そして、
「おーおーおおおー!!!!」のでっかいシンガロング・・・・と
盛り上がらないはずがない
生を感じないはずがない
こりゃ、
文字通りのキラーチューンだわ。という事実を改めて深く感じたこの一幕
問答無用で爆アゲ状態になるライブでのこの曲の威力の半端無さにマジで痺れました。
最後は、
爽やかさも感じたアッパーなロック「太陽の花」で幕引き
晴れやかな和メロはこういうめでたい公演には相応しく心地良いエンディングだったと思います。
勿論、
アンコールも敢行。
松田さんが「パシフィコ、いいですね」「またやりたい」と言葉を遺す中、
「最後に残るもの」
「泣いている人」と
想いの籠ったバラッドを立て続けに披露。
後者ではマーチみたいなドラミングにも良い気分になりつつ、
最後の最後は疾走感のあるストレートな新曲のロックナンバー(親愛なるあなたへ、とかだったかな)に
ライブでの鉄板曲「刃」を勇ましく叩き付けて本当に終了。新曲は配信予定などは今は無いそう
MCで山田さん
「また生きて会おうぜ」と投げ掛け、
意志の結晶の様なボーカルを表現し切って去っていく圧巻のステージングでした
この曲だけではなく、全体的に❝意志の結晶❞という言葉が思い浮かぶ爪痕だらけの夜でした
和な感じのドラミングも爆音ベースのゴリゴリ感も駆け抜けるギターもみんな良かった
今でも純朴で、負けず嫌いで、過激で、でもどこか優しいバックホーンは健在で
それが初期からのリスナーとしては嬉しくもなった一夜でございました
改めて、
バンド25周年おめでとうございました!!!!
1.冬のミルク
2.サニー
3.その先へ
4.閉ざされた世界
5.罠
6.シリウス
7.心臓が止まるまでは
8.悪人
9.コワレモノ
10.舞姫
11.アカイヤミ
12.Days
13.あなたが待ってる
14.未来
15.世界中に花束を
16.涙がこぼれたら
17.Running Away
18.希望を鳴らせ
19.コバルトブルー
20.太陽の花
21.最後に残るもの
22.泣いている人
23.新曲
24.刃
狭いライブハウスでしか感じれないダイナミクスも大好きだし、
こういうでっかいホールでしか感じれないスケールもまた大好きです
この日のセトリは、
ほぼすべてのアルバムから選曲されており
正に25周年記念のファイナルに相応しい構成になっていた~と思う(「太陽の中の生活」は無かったけど)。
個人的には、
最近やたら「キズナソング」にハマっているのでそれ聴けなかった事だけが唯一心残りかな笑
でも、バックホーンはまだまだ続いていくし、自分もまだまだ頑張ってゆきたいし、
いつか聴ける日も来るでしょう!
そう言えば、
三階席で聴いていたせいか、
鑑賞している最中生まれて初めて横浜でコンサートを観た時の感覚がやたら蘇って来た
(人生で初めて観たコンサートも似た様な"ステージから遠い座席"だったので)。
そう、確かに自分は横浜市戸塚区で生まれて小学校卒業まではハマっ子だった...
そんな自分の❝血❞も感じる事が出来た、
ライブ三昧の日々の締めに相応しい公演でもありました。
久々に観たTHE BACK HORN、やっぱり超格好良かった!
こういうブログもしゃぼん玉みたいなものかもしれないですけど、飛ばし続けようと思いました。