◆サッカー・第19回FIFAワールドカップ南アフリカ大会 第9日(2010年6月19日)
・1次リーグE組 (第2節)
オランダ 1(0-0)0 日本 (@ダーバン/モーゼス・マヒダ・スタジアム)
得点者:オランダ)53分 ウェスレイ・スナイデル
・1次リーグD組 (第2節)
ガーナ 1(1-1)1 豪州 (@ルステンブルク/ロイヤル・バフォケン・スタジアム)
得点者:ガーナ)25分 アサモア・ギャン(PK)
豪州)11分 ブレット・ホルマン
・1次リーグE組 (第2節)
デンマーク 2(1-1)1 カメルーン (@プレトリア/ロフタス・ヴァースフェルド・スタジアム)
得点者:デンマーク)33分 ニクラス・ベントナー、61分 デニス・ロンメダール
カメルーン)10分 サミュエル・エトー
国際サッカー連盟の今大会の関連ページ
日本サッカー協会の今大会の関連ページ
今大会の日本代表23名(日本サッカー協会のHPより)
出場32チームの最終登録メンバー(各国23名)
〔写真はロイターより〕
* * * * *
これぞまさに「受身の抵抗」です
南アフリカのダーバンは、世界に誇る偉人がかつて居住していた都市です。その人物とは、「インド独立の父」マハトマ・ガンジーです。ガンジーは英国留学後、1893年に当時英国領だった南アのダーバンにて弁護士を開業。しかし、ガンジーが目にした光景は、白人のインド系住民に対する苛烈な人種差別でした。憤りを覚えたガンジーは、22年間に渡ってかの地で同胞の法的権利を擁護する活動に従事。この時の経験がのちにインド帰国後に活かされ、「非暴力・不服従」の下、祖国の独立運動の原点となりました。
そして、ガンジーにゆかりのあるこの地で行われた今回の日本vsオランダ戦。日本は、まるで「非暴力・不服従」の思想を実践したような試合運びでした。ただし、今回この表現を使うのは、別に悪い意味では決してありません。「無抵抗主義」は相手の攻撃に黙って身を委ねるだけですが、「非暴力・不服従」は受身の抵抗と同じ意味ですから。
日本は昨年9月5日に敵地でオランダと対戦。この時の日本は、前線から積極的なプレスを仕掛けた玉砕覚悟の“カミカゼアタック”で日本は60分間迄は善戦。だが、運動量が激減してからはオランダの猛攻撃を受けて0-3で完敗を喰らいました。この苦い経験を教訓にした日本は、今回のW杯では自陣に分厚い網を張った戦い方に変更。地力で勝るオランダにボール支配率で39%対61%と圧倒されます。だが、日本は決して優勝候補を相手に怯むことなく、体を張って激しく応戦。カウンターを仕掛けてむしろオランダを慌てさせ、自由を完全に奪いました。
しかし、強豪国はたとえ劣勢であっても、一瞬の隙は決して見逃しません。ロングボールで守備の裏を突いたり、早いパス回しで左サイド(日本から見て右サイド)からクロスを上げるなど、もどかしい展開だった前半とは打って変わり、オランダは後半開始から戦い方を変更して状況の打開を図ります。日本は前半の早い時間帯と同じく防戦一方の展開。そして53分、最も警戒していたウェスレイ・スナイデルのブレ球のミドルシュートがGK川島永嗣のパンチングを弾いて日本ゴールを突き刺し、ついに決壊。よく集中していた日本でしたが、この時間帯だけはエアーポケットに嵌りました。
その後日本は、大久保嘉人が攻め上がってシュートを放つなど猛反撃を敢行。しかし、シュートが弱かったり枠に入らないなど、決定力不足でどうしても得点に至らず。逆にリードしたオランダは戦い方をまた変更。あまり攻め込まずに自陣でボールを支配してカウンターを狙うなど、リードを広げるよりも確実に勝ち点3を狙う戦い方に徹します。ボールを“持たされている”展開となった日本は、ボールを失ってから決定的なカウンターを何度か浴びます。だが、GK川島永嗣ら守備陣が体を張ってオランダの追加点を阻止。
結局、最小得失点差のままタイムアップ。優勝候補を相手に徹底抗戦して「不服従」を貫いた日本は、被害を最小限にとどめて大健闘。しかも、警告ゼロだったので、まさに「非暴力」を実践。ただ、オランダとの力関係を考慮すれば、今の日本ではこれが限界でしょう。まだ越えられない壁があることを痛感させられました。
最良の結果に終わったもうひとつの試合
惜しくも日本はオランダ戦を引き分けに持ち込めなくて勝ち点を奪えず、この日行われたE組のもうひとつの試合に運命が委ねられました。日本にとっては、デンマークvsカメルーン戦は、1点差で決着するのが望ましい展開でした。デンマークが1点差で勝てばカメルーンが1次リーグ敗退が決定し、日本はデンマークとの直接対決を勝つか引き分けでOK。カメルーンが1点差で勝てば、日本はデンマーク戦だけでなく、オランダvsカメルーン戦の結果も関係しました。引き分けでも、同様に複雑な展開でした。最も避けたい展開だったのが、2点差以上での決着でした。なぜなら、日本より得失点差で上回るから、日本は最終戦では引き分けだと厳しくなるからです。
そして、結果はご存知の通り、デンマークがカメルーンを2-1で逆転勝利。その結果、日本は最終戦のデンマーク戦は、オランダvsカメルーン戦に関係なく、勝つか引き分けで2位以内が確定して、決勝トーナメント進出が決まる展開になりました。決定力不足の日本にとっては、これは理想的な展開です。オランダ戦の終盤に、GK川島ら守備陣が余計な失点を防いだことが、生きた格好です。結果論になりますが、今回のオランダ戦は、日本が1点差で負けようがドローに終わろうが、最終戦を迎える状況は殆ど同じだったのです。たしかに、今回は悔しい負けでしたが、この2試合を通して組織的な守備が十分に機能したので、反省することはあっても、必要以上に落胆をすることは無いです。
今度こそ決断を下す時が来た
現時点で全てを出し尽くしたオランダ戦は、結果&内容ともに自分の中では許容範囲内です。ただし、ひとつだけ腑に落ちないことがありました。それは言うまでも無く、選手交代です。ハッキリ言って、出てきた3人は全く機能しておらず、かえって足を引っ張りました。岡崎慎司はロスタイムの決定機を決められず、玉田圭司は交代で入ったくせして全く走っておらず、存在感が希薄。そして、一番最悪だったのは中村俊輔です。ただでさえ、球離れの悪さや無駄なバックパスでリズムを壊し、相手のプレッシャーにいとも簡単に潰されて、オランダのカウンター攻撃の起点になる始末。まるで、10対12で試合をしているような感じでした。
ただ、あえてポジティブに考えれば、岡田武史監督はオランダ戦をあらゆる意味で“捨て試合”にしたのではと、勘繰りたくなりますね。オランダ戦は1点差負けでもOKだったので、いかに最終決戦のデンマーク戦に余力を残すのかが鍵でした。なので、現在の日本で最も重要な選手である、大久保、松井大輔、長谷部誠の3人をデンマーク戦に温存させる為に、あえて途中交代をさせたのかもしれません。
また、野球で「逆シリーズ男」と称される選手がいるように、団体競技だとどうしても味方の足を引っ張る不調な選手が必ず発生します。なので、世間を納得させる為に、知名度と実績のある不調な3選手をあえて起用したとも考えられますね。そうすれば、最も大事な戦いであるデンマーク戦や決勝トーナメント以降は、躊躇うことなく切ることが出来ますから。それに、オランダ戦で既に出したので、スポンサー様に対しても義理は果たしましたからね。
もし、私の推論(というより勝手な暴論だけど(笑))が当たっていたのなら、岡田監督は相当な策士ですね。これで結果を出せば、私は今までの非を詫びて南アの方角に向かっていくらでも土下座して謝罪しますよ(笑)。ただ、使えない選手をたくさん抱える今の日本が駒不足なのは間違いないです。特に、サイドに足の速い選手が不在なのは深刻です。もし、日本がリードされて追い掛ける展開になったら、大きく響くでしょう。ただでさえ、デンマークはサイド攻撃が得意なチームですから・・・。
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オランダ 1(0-0)0 日本 (@ダーバン/モーゼス・マヒダ・スタジアム)
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得点者:デンマーク)33分 ニクラス・ベントナー、61分 デニス・ロンメダール
カメルーン)10分 サミュエル・エトー
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〔写真はロイターより〕
* * * * *
これぞまさに「受身の抵抗」です
南アフリカのダーバンは、世界に誇る偉人がかつて居住していた都市です。その人物とは、「インド独立の父」マハトマ・ガンジーです。ガンジーは英国留学後、1893年に当時英国領だった南アのダーバンにて弁護士を開業。しかし、ガンジーが目にした光景は、白人のインド系住民に対する苛烈な人種差別でした。憤りを覚えたガンジーは、22年間に渡ってかの地で同胞の法的権利を擁護する活動に従事。この時の経験がのちにインド帰国後に活かされ、「非暴力・不服従」の下、祖国の独立運動の原点となりました。
そして、ガンジーにゆかりのあるこの地で行われた今回の日本vsオランダ戦。日本は、まるで「非暴力・不服従」の思想を実践したような試合運びでした。ただし、今回この表現を使うのは、別に悪い意味では決してありません。「無抵抗主義」は相手の攻撃に黙って身を委ねるだけですが、「非暴力・不服従」は受身の抵抗と同じ意味ですから。
日本は昨年9月5日に敵地でオランダと対戦。この時の日本は、前線から積極的なプレスを仕掛けた玉砕覚悟の“カミカゼアタック”で日本は60分間迄は善戦。だが、運動量が激減してからはオランダの猛攻撃を受けて0-3で完敗を喰らいました。この苦い経験を教訓にした日本は、今回のW杯では自陣に分厚い網を張った戦い方に変更。地力で勝るオランダにボール支配率で39%対61%と圧倒されます。だが、日本は決して優勝候補を相手に怯むことなく、体を張って激しく応戦。カウンターを仕掛けてむしろオランダを慌てさせ、自由を完全に奪いました。
しかし、強豪国はたとえ劣勢であっても、一瞬の隙は決して見逃しません。ロングボールで守備の裏を突いたり、早いパス回しで左サイド(日本から見て右サイド)からクロスを上げるなど、もどかしい展開だった前半とは打って変わり、オランダは後半開始から戦い方を変更して状況の打開を図ります。日本は前半の早い時間帯と同じく防戦一方の展開。そして53分、最も警戒していたウェスレイ・スナイデルのブレ球のミドルシュートがGK川島永嗣のパンチングを弾いて日本ゴールを突き刺し、ついに決壊。よく集中していた日本でしたが、この時間帯だけはエアーポケットに嵌りました。
その後日本は、大久保嘉人が攻め上がってシュートを放つなど猛反撃を敢行。しかし、シュートが弱かったり枠に入らないなど、決定力不足でどうしても得点に至らず。逆にリードしたオランダは戦い方をまた変更。あまり攻め込まずに自陣でボールを支配してカウンターを狙うなど、リードを広げるよりも確実に勝ち点3を狙う戦い方に徹します。ボールを“持たされている”展開となった日本は、ボールを失ってから決定的なカウンターを何度か浴びます。だが、GK川島永嗣ら守備陣が体を張ってオランダの追加点を阻止。
結局、最小得失点差のままタイムアップ。優勝候補を相手に徹底抗戦して「不服従」を貫いた日本は、被害を最小限にとどめて大健闘。しかも、警告ゼロだったので、まさに「非暴力」を実践。ただ、オランダとの力関係を考慮すれば、今の日本ではこれが限界でしょう。まだ越えられない壁があることを痛感させられました。
最良の結果に終わったもうひとつの試合
惜しくも日本はオランダ戦を引き分けに持ち込めなくて勝ち点を奪えず、この日行われたE組のもうひとつの試合に運命が委ねられました。日本にとっては、デンマークvsカメルーン戦は、1点差で決着するのが望ましい展開でした。デンマークが1点差で勝てばカメルーンが1次リーグ敗退が決定し、日本はデンマークとの直接対決を勝つか引き分けでOK。カメルーンが1点差で勝てば、日本はデンマーク戦だけでなく、オランダvsカメルーン戦の結果も関係しました。引き分けでも、同様に複雑な展開でした。最も避けたい展開だったのが、2点差以上での決着でした。なぜなら、日本より得失点差で上回るから、日本は最終戦では引き分けだと厳しくなるからです。
そして、結果はご存知の通り、デンマークがカメルーンを2-1で逆転勝利。その結果、日本は最終戦のデンマーク戦は、オランダvsカメルーン戦に関係なく、勝つか引き分けで2位以内が確定して、決勝トーナメント進出が決まる展開になりました。決定力不足の日本にとっては、これは理想的な展開です。オランダ戦の終盤に、GK川島ら守備陣が余計な失点を防いだことが、生きた格好です。結果論になりますが、今回のオランダ戦は、日本が1点差で負けようがドローに終わろうが、最終戦を迎える状況は殆ど同じだったのです。たしかに、今回は悔しい負けでしたが、この2試合を通して組織的な守備が十分に機能したので、反省することはあっても、必要以上に落胆をすることは無いです。
今度こそ決断を下す時が来た
現時点で全てを出し尽くしたオランダ戦は、結果&内容ともに自分の中では許容範囲内です。ただし、ひとつだけ腑に落ちないことがありました。それは言うまでも無く、選手交代です。ハッキリ言って、出てきた3人は全く機能しておらず、かえって足を引っ張りました。岡崎慎司はロスタイムの決定機を決められず、玉田圭司は交代で入ったくせして全く走っておらず、存在感が希薄。そして、一番最悪だったのは中村俊輔です。ただでさえ、球離れの悪さや無駄なバックパスでリズムを壊し、相手のプレッシャーにいとも簡単に潰されて、オランダのカウンター攻撃の起点になる始末。まるで、10対12で試合をしているような感じでした。
ただ、あえてポジティブに考えれば、岡田武史監督はオランダ戦をあらゆる意味で“捨て試合”にしたのではと、勘繰りたくなりますね。オランダ戦は1点差負けでもOKだったので、いかに最終決戦のデンマーク戦に余力を残すのかが鍵でした。なので、現在の日本で最も重要な選手である、大久保、松井大輔、長谷部誠の3人をデンマーク戦に温存させる為に、あえて途中交代をさせたのかもしれません。
また、野球で「逆シリーズ男」と称される選手がいるように、団体競技だとどうしても味方の足を引っ張る不調な選手が必ず発生します。なので、世間を納得させる為に、知名度と実績のある不調な3選手をあえて起用したとも考えられますね。そうすれば、最も大事な戦いであるデンマーク戦や決勝トーナメント以降は、躊躇うことなく切ることが出来ますから。それに、オランダ戦で既に出したので、スポンサー様に対しても義理は果たしましたからね。
もし、私の推論(というより勝手な暴論だけど(笑))が当たっていたのなら、岡田監督は相当な策士ですね。これで結果を出せば、私は今までの非を詫びて南アの方角に向かっていくらでも土下座して謝罪しますよ(笑)。ただ、使えない選手をたくさん抱える今の日本が駒不足なのは間違いないです。特に、サイドに足の速い選手が不在なのは深刻です。もし、日本がリードされて追い掛ける展開になったら、大きく響くでしょう。ただでさえ、デンマークはサイド攻撃が得意なチームですから・・・。
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「サンドニの惨劇」の教訓を思い出せ
名勝負数え歌Vol.9 「ダニッシュ・ダイナマイト」
今日は、選手交代のあたりから、
猫なべ様の冴えわたる推論に、思わず爆笑してしまいました!最高です。
また、ガンジーの話は、初めて知りました。博識ですね。
今後も更新を楽しみに待っておりますが、
お体を壊さないギリギリのライン際で、
がんばって更新してください。笑
私は以前から岡田監督のことをクソミソに書きましたが、
今回ばかりは何かにすがりたい心境なので、あえてポジティブに考えました(笑)。
ただ、次の会場は高地なので、日本は同じ選手ばかり起用しているので、
体力面が本当に心配ですね。
ガンジーについては、昨年の抽選会でオランダ戦の会場が
ダーバンになることが決まってから必ずネタにしようと思ってました。
子供の頃に親から無理やり偉人伝を嫌々読まされましたが、
今になって役に立つとは思わなかったですね(笑)。
東洋人にとってはゲンのいい場所では?と思っていました。
前半を終えて0-0だったものの、昨年9月の後半に3点を失ったシーンを覚えてましたので安心はしてませんでした。
1点を失った後に 点を狙って追加点を失うという最悪の展開を想像しましたけど、川島のファインセーブなどで1点差で終えましたね。
唯一の決定的なチャンスだった岡崎のシュートが決まっていれば引き分けでしたけど、デンマークが1点差勝ちだったので得失点差で引き分けOKになるという幸運に恵まれましたね。
4年前のオーストラリアと同じ立場になったという事ですが、この時は立場が下だったオーストラリアがクロアチア相手に引き分けに持ち込んでますから その再現を願いたいです。
ただ昨日の出来を見ていたら俊輔は2度と使わないで欲しいと思いましたよ。
あれでは中村憲剛や森本を使った方がよっぽどよかったですし、彼らを使ってないのはデンマーク戦の秘密兵器だと思いたいのですけどね。
それにしても92ヨーロッパ王者のデンマークに引き分けOKのシチュエーションで最終戦を迎える事ができるのは大会前から考えれば贅沢な
話ですよね。
目論見通りに前半を0-0で終えた時は、「ひょっとしたら勝ち点1を狙えるのかも」
と思いましたけど、やっぱりオランダは甘くはありませんでしたね。
ただ、このあと余計な失点を重ねずに、試合を壊さなかったことは素直に評価したいです。
大会前は闘莉王と中澤の両名は批判されてましたが、
この2試合を通して見ても、相手に高さで負けてないので、安心して見られます。
しかも、2人とも警告がゼロなのは大きな意味があります。
日本が過去の国際大会で「引き分け以上でOK」という展開は何度もありますが、
私はどうしてもソウル五輪最終予選で中国に国立競技場で0-2で完敗して
五輪出場権を逃した苦い記憶を嫌でも思い出しますね。
しかも、石井監督が率いたあのチームは専守防衛が特徴だったのに、
最後は肝心の守備が混乱したのが、敗因となりました。
だからこそ、同じ過ちを繰り返さない為にも、先制点だけは絶対に許してほしくないです。
そして、あの苦い経験を知っている我々も、世間の浮ついた空気に流されないで
応援したいですね。