ぶろぐ猫の目

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海の稜線 黒川博行著

2024-05-28 09:15:17 | 読んだ本の紹介

海の稜線



黒川御大の初期、1987年の発行作品。

携帯電話も監視カメラもない時代、足で事件解決する



大阪府警の文田刑事、通称ブンさん、総田部長刑事、通称総長

の凸凹コンビに東京から来たキャリアの萩原警部補。

この3人が難事件に挑む。



あらすじ

名神高速で、自動車の爆破事故がおきる。

乗車していた男女が黒焦げ死体となって見つかる。

身元の判明しない遺体。捜査は難航するが

ちょっとしたきっかけから、女の身元が判明する。

そこで事件が、ある海難事故に関係していることが

捜査線上にうかんできた。



船主、傭船主、造船主、荷主、日本の海運業の仕組みが

詳細に描かれています

あとがきでは、黒川御大の親父さんが一隻船長で

海運業の裏表を知り尽くしており

黒川御大も親父さんを手伝っていたそうです



現在の時代からは想像もできないバブル崩壊後の海運不況の

深刻さがリアルにしのばれる作品となってますね



東京から来たキャリアの萩原が年上のブンと

大阪と東京の文化の違いで角突き合わせるのもおもしろい

総長の美人の娘との恋のさや当てもいいアクセント。



足で稼ぐブンと総長、頭脳で謎を解く萩原、3人のでこぼこ

タッグが一歩ずつ真相に近づいていくのが小気味いいですぞ

それにラストがなんかいい感じです

ぜひお読みください。















コメント
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