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「石破総理」誕生の可能性は、歴史をみれば極めて小さいことがわかる 日本政治史はこうして繰り返す

2017-08-19 13:16:23 | ニュースまとめ・総合

「石破総理」誕生の可能性は、歴史をみれば極めて小さいことがわかる 日本政治史はこうして繰り返す


8/19(土) 8:00配信

現代ビジネス

自民が「リベラル」、民進・共産が「保守」

 『読売新聞』は早稲田大学現代政治経済研究所(所長・清水和巳教授)と共同で全国世論調査(郵送方式・7月3日~8月7日実施)を行ったが、その調査結果が興味深い。

 筆者が関心を持ったのは、

 (1)安倍晋三首相には自民党総裁任期が切れる来年9月まで首相を続けてほしい、今すぐに退陣してほしいを合わせると64%に達した(=安倍首相の3選望まず)

 (2)それでも自民党支持層の人気では第2位の石破茂元地方創生相を11.8ポイント引き離して第1位だった

 (3)若年世代の政党観は自民党と日本維新の会を「リベラル」、民進、公明、共産党を「保守」と見なし、「改革志向」によって判断している

 (4)安倍首相への「感情温度」からの回答によると、「親安倍」35%に対して「反安倍」37%が上回った

 (5)その判断の基準は外交・安保政策に関する回答者の意識の差が基になっている

 ――ことである。

 同世論調査の早大側の中心となった田中愛治教授(政治意識論=あの故・田中清玄氏の長男)が同紙(11日付朝刊)に寄せたコメント、「若い層は、日本を変えていくのは新しい価値観を持った政党やリーダーだと見ており、自民党や共産党を変化に抗う政党と思っているのだ」「安倍首相は、2012年に政権に返り咲いた当時、新しい改革派に見えたが、ここ数カ月は守勢に回り、守旧派のイメージが強まったことも内閣支持率下落の一因ではないか」は正鵠を得た指摘である。
安倍・岸田・石破=岸・池田・河野?

 今夏以降の政局の行く末を考えるうえで、安倍首相の「3選反対」が6割超という数字は無視すべきではない。

 その一方で、『朝日新聞』の連載コラム「日曜に想う」(13日付朝刊)に知己の編集委員・曽我豪氏が「祖父が最後の人事で狙ったもの」と題して示唆に富んだ記事を掲載している。

 「栄華の頂点で衰亡の兆しが現れる」で始まる同コラムで曽我氏は、安倍首相の祖父・岸信介政権時の1959年6月の内閣改造で岸首相が党内非主流派の2大巨頭で、岸後継を競うライバル関係にあった池田勇人元首相と河野一郎元農相の2人を主流派に転じさせるべく閣内取り込み工作を行った故事を紹介している。

 河野一郎氏は最後まで説得に応じなかったが、池田勇人氏は迷った末に「通産相に就き、結果的に岸の支持と後継の切符を手にする。だがなぜ、岸は自分の『最後の人事』の眼目が池田と念じたのか。その答えは『証言録』の岸の言葉に明らかだ」と、同氏は書いている。

 その「証言録」とは、安倍首相が何度も読み返したことで知られる『岸信介証言録』(原彬久編。中公文庫)のことだ。

 そこから「池田君は初めから安保条約の改定にあまり積極的ではなかったんだ。しかし彼がこの人事で入閣してくれれば、背後における吉田(茂元首相)さんの影響力をもって池田君が安保改定に協力してくれると踏んでいた。あの人事はそういう意味において非常に成功だった」を引き、曽我氏コラムは次のように続く。

 「岸の『日米安保』を今日の安倍首相に置き換えれば『憲法改正』になる。そして池田勇人を岸田文雄氏に置き換える場合、主流派を約束させるのは同じだとしても、おのずと違う点がある。(中略)外相留任でなければ岸田政調会長というのは自然の流れだった」


やはり、歴史は繰り返すのか

 そう、安倍首相の第3次改造内閣と第2次岸改造内閣の成立過程を比較・検証しているのだ。同コラムでは言及されなかったが、アナロジー好きな筆者は、当然にも頭にはあったはずの曽我氏に尋ねてみたい。

 当時の岸首相は安倍首相、池田通産相が岸田政調会長は分かる。そして吉田元首相が麻生太郎副総理・財務相であるとして、河野一郎氏は石破茂元地方創生相ではないか――。

 先の世論調査でも依然として国民の人気が高い石破氏。一方、岸→池田→佐藤栄作を通じて「横紙破りの政治家」だった河野氏もまた人気者だった。

 党務の政調会長、幹事長、そして主要閣僚経験はないが農水相、防衛相、地方創生相を歴任した石破氏。そして党総務会長、農相、建設相、副総理、国務相(五輪担当)を務めた河野氏。

 こうしたアナロジーからすれば、石破氏の安倍後継の可能性は極めて小さいということになるのか。宏池会(現在の岸田派)創設者の池田氏同様に岸田氏は、安倍首相の想いを忖度して2018年9月までの憲法改正実現に手を貸して「ポスト安倍」の座を射止めると見るのは早計だろうか。

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