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感動ポルノ、就活ネタ作り…GWに被災地へ殺到する「モンスターボランティア」

2016-04-29 15:24:27 | 珍事件・事故・その他・コラム
感動ポルノ、就活ネタ作り…GWに被災地へ殺到する「モンスターボランティア」

2016年4月29日 7時0分

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 熊本地震のボランティア受け入れが本格化し、全国から大勢の人が被災地に駆けつけている。特に大型連休となるゴールデンウイークは多数のボランティア希望者が熊本に詰めかけることが予想されており、人々の善意が復興を後押ししようとしている。だが、その一方で懸念されているのが「モンスターボランティア」だ。

 2011年の東日本大震災では個人・団体問わず全国から大勢のボランティアが集結したが、一部の人たちが無料の宿泊所や食事などを被災地に要求する行為が問題視された。

「自己満足的な善意で被災地に現れ、汚れ仕事や力仕事はやらず、仲間内で歌を歌ったり親睦を深めたり……被災者そっちのけで盛り上がって帰っていく“自称ボランティア”が少なくなかった。それでいながら『働いたのに食事くらい出ないのか』と文句をつけるのだから、まさにモンスターボランティア。彼らは『感動』や『感謝』といった見返りを求めるので地味な仕事はやりたがらない。阪神・淡路大震災の時もガレキの前で記念撮影したり、避難所ではしゃいで顰蹙を買った人がいましたが、その当時からあまり変わっていません」(関東のNPO団体関係者)

 この関係者によると、災害ボランティアは「自力で宿泊場所や食事を確保できる人」という自己完結型が基本だという。被災地に負担を掛けないようにするためには至極当然のルールであり、特に災害初期は地元にボランティアの世話までさせたら本末転倒になりかねない。自治体やボランティア団体によっては食事や宿泊所の提供はあるが、それはあくまで先方の善意と考えて「現地に頼らない」が鉄則となる。

 問題は一部ボランティア参加者の動機にも関係するという。

「感動ポルノとして被災地を消費する人や、就職面接のネタにするために参加している大学生もいる。動機は何であれ被災地の役に立つのならいいのですが、そういった人はトラブルの原因になりがちです。勢いだけでやみくもに現地入りすれば交通や救援活動の妨げになったり、無用に被災地の負担を増やすことにもなる」(同)

 ボランティア希望者が殺到しているために受け入れ態勢が限界に達し、現地入りしながら仕事が割り振られずに活動できない「ボランティア難民」も発生している。大型連休で希望者が増加すれば、より現地の混乱は増すだろう。

「地元の自治体やボランティア支援団体が発表する情報をしっかりと事前にチェックし、需要もないのに押し掛けるようなことは慎むべきだ。ボランティア経験や医療などの特別な技能がなければ参加できる仕事は限られてくるので、被災地に行かずとも可能な支援をするのも重要なことだと思います。もし参加する場合もボランティアセンターへの登録やボランティア保険への加入、複数人行動を心掛けるなど、とにかく地元に迷惑をかけないことを第一にしてもらいたい」(同)

 災害からの復興にはボランティアの存在が不可欠。だが、まだまだ余震の恐怖から解放されていない被災地では復興ムードはひとまず先の話だ。善意の協力は立派なことであるが、感情に任せて行動するのではなく「自分にできること」を冷静に判断する必要があるだろう。

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