水に降る雪

おもに宝塚、そして日々のこと

雪組「Lilac(ライラック)の夢路/ジュエル・ド・パリ!!」

2023-05-19 | 雪組

雪組大劇場公演も残り少なくなって来ました。感想を簡単に。

ネタバレありますよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

お芝居「Lilac(ライラック)の夢路」演出謝先生。

公演が始まってチラホラと耳に入ってくる評判があまりよろしくなかったので

ドキドキしながら観ましたが、そんなに悪くなかったです謝先生との相性が意外といいのかもしれません

ツッコミどころは色々ありますけど、完全オリジナル作品としては普通かなと思います。

 

「眩耀の谷」の時も思いましたがセットが凄く綺麗。大橋さんでもなく松井さんでもなく、國包さんって方でした。

今更ですが、プログラムだけでなく公式の公演情報頁にスタッフの名前が出るのいいですね

 

ストーリーはイギリス産業革命後のドイツ、プロイセンで、様々な困難にぶつかりながら、

鉄道事業を立ち上げようと奮闘するドロイゼン家の長男ハインドリヒ。

仲はいいけれどバラバラでまとまってなかった5人兄弟が、次第に結束してその道筋が見えるところまで。

 

その時代のドイツにはあまり馴染みがないですが、漠然とでも知っていると分かりやすいのかなと思いました。

ドイツ統一前の話で、関税とか政策に一貫性がないのでしなくていい苦労をしたり、資金集めに苦労したりとか。

プロイセンが発展してドイツ統一に向かうのはもう少し後の時代で、

もしかしたらハインドリヒの鉄道事業が一役買ったかもしれない、と暗示してるような感じでした。

 

また日本人にはわかりにくい感覚ですが大陸で地続きなので、他民族や異教徒が普通に入ってくることによる偏見や差別、

軋轢があったんだろうな、となんとなくはわかるんですがそういうことも含めて、

時代背景を夢人チームにもう少し狂言回しとして語ってもらうと、わかりやすくなったのではと思います。

 

その夢人チームは美穂様筆頭に、歌ウマな娘役が集められていたんですが、

はばまいちゃん(音彩唯)も入ってて確かに歌ウマだけど、ちょっと勿体ない使われ方でした娘役の役が少なかったからでしょうけど。

 

ひまり(野々花ひまり)が娘2の扱いでしたけど、う~んな役でしたね。

あーさ(朝美絢)フランツが想いを寄せてて、悪い子じゃない?のかもしれませんが、

大富豪の銀行家の娘でチヤホヤされてないと気が済まない。その子はやめた方がいいぞ、とみんな思ったと思います

 

そんなディートリンデが自分を持ち上げないハインドリヒにイラついて、三男ゲオルグの上官の弱みにつけこんで

引き起こした事件が単なる脅しにしてはちょっと悪質すぎ

頭がイイのと浅はかなのは別なのかって感じですが、これは流石の、ひまりも難しかったのでは

その事件が物語のヤマなのかな、と思うんですが盛り上がりに欠けてたなと思います。

 

悪役って物語の中で凄く大事ですよね。主人公のライバルだったり、敵役だったり、存在感が大きい方が面白くなります。

意外性を買って、ディートリンデを黒幕にするなら思いっきり悪い方に振り切った方が、ひまりもやりやすかったんじゃないでしょうか

ハインドリヒを狙った実行犯、あすくん(久城あす)ヴェーバー少佐も小物過ぎだしどちらも中途半端だったな思います。

ただ最終的にフランツとくっつくことを考えれば、いくらなんでもそれは無いってことになりますから

やはり黒幕をディートリンデにしない方が良かったのでは。

 

そういった話に更に亡き父のスキャンダルから、生き別れになっていた弟の存在とかも絡んでくるわけですが。

アントン役はもう少し下級生の方が良かった気がします

末弟ヨーゼフは体が弱くて途中で亡くなる役なので、ちさとちゃん(縣千)には似合わないのでそうなったのかな

色々と盛りだくさんな話でしたが、前情報ほぼゼロでもちゃんと話に付いていけました

 

 

謝先生が新公を担当したことが無いのを問題視してる人を見かけましたが、あんまり関係ないのでは

何より元ジェンなので宝塚に対する理解度が深いですし、外で演出、作・演出をたくさん経験されてます。

この秋には、たまきち(珠城りょう)も出演する何度も再演されてきた「天翔ける風に」が上演されます。

宝塚でも「凱旋門」など柴田先生作品の演出を度々されてますからね。

まあそれと今回の作品の評価はまた別ではありますが

大劇場公演は時間が短い割に、出演者が多いので難しいと思いますが、謝先生には頑張ってほしいです

 

 

ショー「ジュエル・ド・パリ!!」演出大介先生

普通に楽しいショーでしたが、大介先生というだけでハードル上げて、期待値が盛り上がってしまうのでなんか申し訳ない

 

始まって割とすぐ初舞台生のロケットだったのには驚きましたけど後半にカンカンの場面があるからなんですね。

ニュースの中で披露されてるのを見た時も思いましたが、今年の初舞台生ロケット凝ってましたね。素敵な振り付けでした。

お衣装はちょっと微妙な気がしました好みの問題ですけど。

 

お衣装と言えば、中詰めのお衣装も微妙だったなぁ。色味とデザインも。

フリルがダメというわけでは無いんですが、あの生地感であのラインでフリルだと、女の子っぽさが強くなってしまうのでね。

 

中詰め以降の方が楽しかったです。


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