水に降る雪

おもに宝塚、そして日々のこと

ヴィーゼンタール機関と表現の不自由展

2021-07-24 | 世の中

税金を湯水のように使いながら、直前までドタバタでグダグダの東京五輪が始まりましたね

この殺人的酷暑とコロナの中ご苦労様です。

 

東京五輪には正直関心は無いですデルタ株の感染爆発が起きて、また色々なことが止まるような事態にならなければ別に。

ただ日本の権力者は昔から隠蔽の常習犯ですから大本営発表みたいなことにならないといいなと思っています。

 

そんな中、開会式の演出の方が過去にホロコーストをお笑いのネタにしたことがあったそうで、

ヴィゼンタール・センターの非難声明が出て、すわ国際問題!というわけで解任されたそうな

・・・相変わらず黒船が来ないと変えられないところが情けない

それに演出家はクビにしたけど開会式の演出は何やかや理由を付けてそのままだそうで、ホントにそれでいいの?

未練たらしいなぁ後で問題にならないといいんですが。

 

五輪に関心は無いんですが、ヴィーゼンタール・センターに反応してしまいました

昔、水さんの退団公演「ロジェ」に出て来たので。

作・演出ハリー(正塚晴彦)。めちゃめちゃハードで重くて暗くて役も少なくて、全然宝塚らしくないので、好き嫌いがはっきり分かれる作品です。

駄作呼ばわりする人も多いですが、私は駄作だとは思ってないですよ

罪と罰、悔恨と許し、誰かが一方的に悪で、またその反対も無い、という描き方をするところがさすがハリーだなと思います。

ごく普通の善良な市民の運命が、戦争によって大きく変えられるさまが描かれていて、考えさせられる作品です。

 

ホロコーストは特に欧米でセンシティブな問題ですからね日本人には本当のところ理解しきれないところがある気がします。

 

それで思い出したのがつい最近大阪で騒ぎになった「表現の不自由展」。

以前名古屋でも問題になってましたね。

 

私自身は表現の自由は守られなければならないと思ってます。

支持政党はありません。ただ権力の側は監視されなければいけないと思っているので、自民党政権の時には自民党を、

民主党政権の時には民主党を批判的に見るようにしています。

なので「表現の不自由展」と聞いてどんな先鋭的で反逆的な展示品があるのか、ちょっと見てみたいと思いました

でも結局見には行きませんでした。

 

なぜかというと(第二次大戦中に)特攻に行った人たちを、バカにするような展示があると聞いたからです。

今回の展示にあったかどうかはわかりませんし、実際に見てもいないのに批判するのはどうかと思いますが。

 

権利に義務が伴うように、「自由」は何をしてもいいというわけではありません。

人を殺したり人のものを盗んでいいわけはありません。人は一人では生きられないんですから、最低限のルールは守らなければなりません。

 

国の未来を担う若者たちを大勢死に追いやった特攻を、認めることも許すことも出来ません。

だからといって美化もしてはいけないと思っています。再び同じことを繰り返さないために。

 

ホロコーストの犠牲者を茶化したり笑いのネタにしてはいけないのと同じように、

特攻に行かされた人たちを貶したり笑いものにすることは、人としてやってはいけないことだと思っています。

もし「表現の不自由展」が本当にその類の展示をしているのなら、私は「自由」を履き違えていると思います。

コメント
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