奈良散策 第578弾
9月14日は田原本町にある法楽寺と黒田大塚古墳に行ってみました。奈良に来ると、どうしても古いお寺や神社、それに古墳を回ることになりますね。
法楽寺は第7代孝霊天皇のお住まいであった黒田廬戸宮跡(くろだいほどのみや)に聖徳太子により建てられたという古いお寺です。真言宗御室派というので、仁和寺を総本山とする宗派です。推古天皇より「黒田山磯掛本寺」の勅額をいただいたという寺伝があるようです。また、奈良時代の707年には元明天皇から「黒田山法性護王院」の号を給わったと沿革に書かれていました。鎌倉時代に火災にあったのですが、その後、再建され、全盛期には25堂宇があったのが、今は本堂1坊だけになっているとのことです。
本堂にあった彫り物です。この本堂に96歳の元気なご婦人が座っておられたのですが、この寺には97歳の方が一人で住まわれているということでした。それで、全体としては廃れているという印象だったのでしょう。
でも、ここに来たのは寺そのものよりも、ここが「桃太郎」発祥の地として知られているからでした。孝霊天皇の皇子である彦五十狭斧彦命(吉備津彦)が吉備を平定したという伝説を、後世に脚色して桃太郎の話に作り上げたということです。従って、この黒田廬戸宮が桃太郎発祥の地と言うことになるのでしょう。
法楽寺の境内を通って近くにある古墳に行ってみました。境内に鐘楼もありました。本堂1坊だけというのですが、この鐘楼は古くはないのかな。
法楽寺のすぐ隣に黒田大塚古墳がありました。古墳時代後期(6世紀初め)の前方後円墳で、墳丘長が70m、前方部の高さ7.7mの立派な古墳です。
トイレを兼ねた休憩所があって、そこに説明が書かれていました。墳丘自体は時代と共にだいぶ削られてしまったようです。
この墳丘周囲のコンクリート部分にお濠があったようです。
ついでに見た植物の写真も載せておきます。これは道端で咲いていたヤノネボンテンカ。
これはハナミズキの実かな。
古墳の横に咲いていたヒャクニチソウ。
そして、これはその花後です。
これはカラムシ。
キノコはこの間奈良公園で見たマントカラカサタケの幼菌に似ていますが、よくは分かりません。
雑談)大阪北部に住んでいたころはブログに虫の話ばかり出していました。でも、奈良に来てみると、周りに古い寺社や古墳が山のようにあります。住んでいる限りは近くにあるものだけでも知っておきたいと思って回っているのですが、本当にきりがないほどたくさんあります。一応、ブログに出して記録として残しているのですが、最近はブログの記事の1/4~1/5がこんな記事になってしまいました。それで、一つまとめてみようと思って昨日から冊子の形で編集し始めました。タイトルは「奈良 名所探訪」です。ブログに出した写真と文章を使って1カ所1頁から2頁にまとめているのですが、すぐに50頁にもなってしまいました。出来上がったら、製本してみようと思っています。
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