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※図は、サブプライム証券(SUB-PRIME MORTGAGE BOND)の価格変動を表すグラフです。2006年の11月頃から下降を始め、2007年3月~4月にかけて急激に暴落しています。サブプライム証券については、本文を読んでください。
■サブプライムローンって何?
本来、ローンは信用力のある優良顧客(=一定のお金と社会的地位のある人)向けに優遇金利=低金利(これをプライムといいます)で貸付られるものですが、サブプライムローンは、「優良顧客ではない下位層向けに高金利で貸し付けられるローン」で、プライム(優遇金利)のサブ(補助・下位)的なローンと言う意味です。
要はお金のある人ではなく、お金のない人に高金利でお金を貸すという、サラ金のようなローンです。なお、このサブプライムローンは主要には住宅ローンのことを言います。サブプライムローンのおかげで、今まで住宅を買えなかった層も、家を買えるようになりました。
下位層とは、低所得者層や事故歴があるなど信用力の低い層を指し、概ね年収2.5万ドル(≒280万前後)以下、アメリカの収入分位で下位50%(貸付できない最貧困層を除くと人口の約25%)の層を指します。
■サブプライムローンってどんなローン??
特徴は、以下の3つです。
1.金利(利率)が高い。
2.信用リスク(要は貸しても返ってこない恐れ)が高い。
3.住宅を担保にしている。
一般的に、ローンにおける金利と信用リスクは比例の関係にあり、信用のない相手=信用リスクの高い相手ほど、金利は高く設定されます。サブプライムは低所得者層向けのローンですから、信用リスクが高い。だから金利も非常に高い。(初年度~3年目まで6%、以降10%と言う驚くべき高金利)まさにサラ金そのものです。
しかし、高金利とするだけでは、リスク回避しきれないし、何より返済が滞る恐れも非常に高い。そこで、融資専門会社(平たく言うと住宅ローン会社)は、貸し付けた相手がローンで購入した住宅を担保に取ります。
アメリカの住宅市場は、右肩上がりで上昇していた為、担保に取っていた住宅を処分すれば、融資会社は債権回収が十分可能になるのです。
つまり、低所得者と言う信用リスクを、確実に値上がりする住宅を担保にすることで回避する。こうしてリスク回避ができる上に、高金利で貸付できるので、融資会社にしてみれば、サブプライムローンは非常においしい手法なのです。
また、このサブプライムローンは借り手側から見てもおいしい手法になります。
ローンで購入した住宅価格が上昇していけば、この住宅価格の値上がり分を担保にして新たな追加借入れを行うことも可能となるので、ローンの破綻を先延ばしするだけでなく、消費を拡大することもできたからです。またサブプライムローンで購入した住宅を転売してローンを返済し、差益を得ることも可能でした。
つまり、サブプライムローンで住宅を購入すれば、住宅の価値がどんどん上昇していき、その価値上昇分で更に車や家具を買うこともできる。まさに錬金術のごとき手法だったのです。
このように、貸し手にも借り手にもおいしい手法だったので、サブプライムローンは急速に拡大していきます。住宅ブームの中で、低所得者層や移民間もない外国人にまで半ば強引な貸付が行われ、サブプライムローンは住宅ローン全体の13%を占めるようになります。
■サブプライムローンが焦げ付いたのは何で?
しかしこの錬金術も、住宅バブルの終焉とともに、一気に破綻が始まります。
2006年、住宅価格上昇率が急速に鈍化。
アメリカにおける住宅の供給量はもはや十二分の状態。にも関わらず住宅価格はどんどん上がっていく。当然買い手がいなくなるので、バブルの崩壊は必然です。
住宅価格上昇率が鈍化→価格下落が始まると、まず債権者はローン返済が不可能になります。債権者がサブプライムローンを返せなくなると、住宅を処分しても焦げ付き又は貸し倒れが発生します。
2006年末には利払いが3ケ月以上滞る延滞率が13%を超えました。
債務者の延滞が増えてくると、次はサブプライムローンの貸し手である融資会社に対して融資することに金融機関が慎重になり、融資会社の中には資金繰りが悪化して経営破綻する会社が出始めます。(お金の流れは、金融機関→<融資>→融資専門会社→<融資=サブプライムローン>→債権者)
2007年3月13日、大手融資専門会社が経営破綻の懸念から株式取引が停止され上場廃止が決定。この後3月20日までに、資産保全を申請した会社が4社、業務停止が20社以上となります。
ポチっと押してから、②に続いて下さい!!まだまだこれからが本番だよ!
Written by NISHI
■サブプライムローンって何?
本来、ローンは信用力のある優良顧客(=一定のお金と社会的地位のある人)向けに優遇金利=低金利(これをプライムといいます)で貸付られるものですが、サブプライムローンは、「優良顧客ではない下位層向けに高金利で貸し付けられるローン」で、プライム(優遇金利)のサブ(補助・下位)的なローンと言う意味です。
要はお金のある人ではなく、お金のない人に高金利でお金を貸すという、サラ金のようなローンです。なお、このサブプライムローンは主要には住宅ローンのことを言います。サブプライムローンのおかげで、今まで住宅を買えなかった層も、家を買えるようになりました。
下位層とは、低所得者層や事故歴があるなど信用力の低い層を指し、概ね年収2.5万ドル(≒280万前後)以下、アメリカの収入分位で下位50%(貸付できない最貧困層を除くと人口の約25%)の層を指します。
■サブプライムローンってどんなローン??
特徴は、以下の3つです。
1.金利(利率)が高い。
2.信用リスク(要は貸しても返ってこない恐れ)が高い。
3.住宅を担保にしている。
一般的に、ローンにおける金利と信用リスクは比例の関係にあり、信用のない相手=信用リスクの高い相手ほど、金利は高く設定されます。サブプライムは低所得者層向けのローンですから、信用リスクが高い。だから金利も非常に高い。(初年度~3年目まで6%、以降10%と言う驚くべき高金利)まさにサラ金そのものです。
しかし、高金利とするだけでは、リスク回避しきれないし、何より返済が滞る恐れも非常に高い。そこで、融資専門会社(平たく言うと住宅ローン会社)は、貸し付けた相手がローンで購入した住宅を担保に取ります。
アメリカの住宅市場は、右肩上がりで上昇していた為、担保に取っていた住宅を処分すれば、融資会社は債権回収が十分可能になるのです。
つまり、低所得者と言う信用リスクを、確実に値上がりする住宅を担保にすることで回避する。こうしてリスク回避ができる上に、高金利で貸付できるので、融資会社にしてみれば、サブプライムローンは非常においしい手法なのです。
また、このサブプライムローンは借り手側から見てもおいしい手法になります。
ローンで購入した住宅価格が上昇していけば、この住宅価格の値上がり分を担保にして新たな追加借入れを行うことも可能となるので、ローンの破綻を先延ばしするだけでなく、消費を拡大することもできたからです。またサブプライムローンで購入した住宅を転売してローンを返済し、差益を得ることも可能でした。
つまり、サブプライムローンで住宅を購入すれば、住宅の価値がどんどん上昇していき、その価値上昇分で更に車や家具を買うこともできる。まさに錬金術のごとき手法だったのです。
このように、貸し手にも借り手にもおいしい手法だったので、サブプライムローンは急速に拡大していきます。住宅ブームの中で、低所得者層や移民間もない外国人にまで半ば強引な貸付が行われ、サブプライムローンは住宅ローン全体の13%を占めるようになります。
■サブプライムローンが焦げ付いたのは何で?
しかしこの錬金術も、住宅バブルの終焉とともに、一気に破綻が始まります。
2006年、住宅価格上昇率が急速に鈍化。
アメリカにおける住宅の供給量はもはや十二分の状態。にも関わらず住宅価格はどんどん上がっていく。当然買い手がいなくなるので、バブルの崩壊は必然です。
住宅価格上昇率が鈍化→価格下落が始まると、まず債権者はローン返済が不可能になります。債権者がサブプライムローンを返せなくなると、住宅を処分しても焦げ付き又は貸し倒れが発生します。
2006年末には利払いが3ケ月以上滞る延滞率が13%を超えました。
債務者の延滞が増えてくると、次はサブプライムローンの貸し手である融資会社に対して融資することに金融機関が慎重になり、融資会社の中には資金繰りが悪化して経営破綻する会社が出始めます。(お金の流れは、金融機関→<融資>→融資専門会社→<融資=サブプライムローン>→債権者)
2007年3月13日、大手融資専門会社が経営破綻の懸念から株式取引が停止され上場廃止が決定。この後3月20日までに、資産保全を申請した会社が4社、業務停止が20社以上となります。
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Written by NISHI
これって住宅価格の上昇がずーっと継続することが前提条件ですよね。
ちと考えると、あり得ないってすぐに分かる気がしますが、目先しか見てないと乗っかっちゃうんでしょうか。
サブプライムでなくても「ローン」って仕組み自体がそもそも目先って感じですが…