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まずは身近なところから・・・
今年の「るいメールマガジン」の中でも取り上げられた、
◆新燃料自動車のウソ
◆再生紙のウソ
◆マイバックのウソ
◆ペットボトルリサイクルのウソ
◆クールビズのウソ
のウソ5連発は、「こうした実態もあるのか」と、ただただ驚いてしまうばかりの投稿でした。
でもクールビズなんか男にとっては「ネクタイなしで楽で良いな~」という実感もあるし、ブームに乗ってしまおうかな って気軽な感じで実践できたこともありますね。
しかしこんなブームのレベルでは済まされない、国家間の壮絶な駆け引きが繰り広げられ政治問題になっているもの。
それが京都議定書で採択された二酸化炭素の削減割合です。
この議案を巡るEU、アメリカ、日本の攻防戦の詳細はるいネットの
京都議定書で嵌められた日本 1 2 3 5
に詳しく記述があります。かなりの長文ですが、是非多くの人に読んでもらいたい内容です。
EUといえばドイツ、フランスなどの環境先進国というイメージが先行し、マスコミや知識人もこぞってEUに学べと宣伝していましたが、ここには大きなトリックがあったのです。
その象徴が基準年の取り方を1900年に置いていることです。
エネルギー効率の推移グラフ を見るとわかることですが、1900年時点から2004年にかけて日本はほぼ横ばいの推移を続けているのに対して、ドイツやフランスは右上がりの推移=エネルギー効率が高くなっているのがわかります。
また 2001年のエネルギー効率グラフ を見ると、日本は先進国の中で最もエネルギー効率の高い国であるということがわかります。
ここから言えることは、CO2削減に積極的なEU諸国は、京都議定書が締結された1997年時点で、1900年を基準年にした場合のエネルギー削減の見通しは概ね立っており、かつ、ポルトガルやギリシャなどといった低排出国の排出権に余力ができることを想定し、足りなくなるであろう日本などにその権利を売って儲ける計画までも織り込んでいたのです。
そのような背景にも関わらず、日本は、乾いた雑巾を絞るような努力(もともと効率の高いエネルギー利用を実現しているにも関わらず、さらなる努力を限定された期間の中で実現せよという困難課題)を強いられながら、目標達成が困難な状況に陥っています。
このようにして日本は、排出権市場の拡大に加担していきます。
こういった新市場はCO2だけではありません。2009年にスタート予定の 「REACH規制」も同様な罠が仕掛けられています。
>実質的に2009年にスタートする「REACH規制」もおそらくEUが化学物質規制の世界標準に向け先鞭をつける試みであろう。この規制は約3万種類の化学物質について、企業に安全性評価を義務付け、化学物質についての情報を登録させる制度である。登録の対象となる業種も自動車、電機や、玩具などの製造業だけではなく、たとえば化学染料が使われた布地を用いるアパレル業などにも及ぶ。EUで商品として流通するためにはこれらの製品ごとに登録する必要があり、莫大なものとなるであろう登録料が新設された欧州化学庁の運営費となる巧みな制度である。
こういった環境市場を推進しているアル・ゴア前米副大統領、映画「不都合な真実」でノーベル平和賞を授与した人物の素顔はこのとおりです。
>ゴアは米議会公聴会で証言。「二酸化炭素の排出量を直ちに凍結させ、2050年までに90%削減する必要がある」と指摘し、「京都議定書より強力な国際条約が必要だ」と議会に訴えた。地球環境が破壊されていることは真実だが、温暖化そのものは根拠のない数字であり、それを熟知しているブッシュ米大統領は京都議定書への署名を拒否している。ゴアはこれに対し、「より強力な国際条約を」と訴えているのだが、それはすなわち「排出権ビジネスを国際的に認知しろ」と言っているに過ぎない。 アカデミー賞受賞の翌日、ゴア家の電力消費が一般家庭の12倍にものぼると報道されると、ゴアは「その分の排出権を購入している」と弁明して失笑を買ってしまった。環境をおカネに変え市場取引して儲けようとするプロパガンダに誤魔化されてはならない。
「エコってなんだろう?」 という問いかけが毎日のようにテレビや新聞を通じて発信されます。
元来もっている豊かな応望性と、「もったいない」という言葉に象徴される自然への畏敬の念が高い日本人にとって、環境問題への関心は今後もますます高まってくると思います。
しかし現実はこのような本源性に裏付けられた価値判断や努力も、市場原理を信奉しさらなる市場拡大のために、したたかに戦いを挑んでくる彼らによって完全に踏みにじられていくのです。
社会を変えていく、環境問題を解決していく、ということはこのような現実から目をそらすことなしには実現されません。
抽象的な環境問題ではなく、もっと生々しい現実(事実)に向かわせることが、私たち全員の役割になるのです。
nomura
ここにちょっと疑問を持ったのですが、日本でもエネルギー消費量は年々増え続けています。特に、家庭からの排出量が増加しています。
最近、エネルギー効率の良い省エネ商品がどんどん登場しています。しかし、企業がそれを大々的に宣伝することで、人々は、「省エネ商品を使ってれば、環境にやさしい」と思いこんで、どんどんエネルギーを使ってしまっている気がします。
>ここにちょっと疑問を持ったのですが、日本でもエネルギー消費量は年々増え続けています。特に、家庭からの排出量が増加しています。
紹介されてるグラフでみると、2004年まではほぼ横ばいに見えるんですが、それ以降上昇してるってことですかね?
あるいは、全体としては横ばいだが、家庭での消費量が増加してるってことですかね?
其の二、排出権の売買って、なんか架空の取引で、セカンドライフとなんら変わらない、と感じてしまうのは私だけでしょうか?
同感です!
排出権取引ってお茶を濁してるだけ。
それどころか、CO2悪玉説を振りかざして環境市場の開拓をしているだけですよね。
本質は
「環境問題=市場拡大を優先してきた社会システムの破綻」http://www.rui.jp/ruinet.html?i=200&c=600&t=6&k=0&m=167116
であることを見据えないといけませんね。
エネルギー効率は横ばいでも、消費量は増えてるんですよ。
http://www.enecho.meti.go.jp/topics/hakusho/2007energyhtml/html/2-1-1-2.html
http://www.iae.or.jp/energyinfo/energydata/data1030.html
ご指摘の通り「民生部門」=家庭で使うエネルギーの利用は増加しています。エネルギー効率がいいからといって日本は胡坐を組んでいいということにはなりません。
環境問題の本質はエネルギー問題であり、食料問題です。これらは待ったなしで迫ってくる【危機】です。この問題を追及する必要が高いことは間違いです。