音楽を聴く仲間の会

スウェディッシュ・トラッドや世界の民族音楽の制作を行う「音楽を聴く仲間の会」のブログ。自然農や料理の話題も。

狭山で茶つみ

2006-05-05 19:58:35 | 自然農
お茶仲間のお誘いで入間市からバスで30分のところにある増岡園の有機栽培のお茶摘みの手伝いをしてきた。お茶つみをするのは初めてだが、狭山はうちからも近いので、一度、やってみたいと思っていたのだ。

8時に現地集合。集まった茶摘ボランティアは約20名で、そのほとんどは地元のおじさんたちだった。「お茶作り業界でも後継者不足は深刻で、できればお茶作りに興味を持ってくれる人を発掘したくてこの講座を開始した」と入間市の担当者は話していた。

山を10分くらい登ったところにある茶畑まで徒歩で移動。
摘む前に増岡さんから簡単な説明があった。まず行うのは一芯二葉つみ。これはお茶の品評会に出すために作るお茶を3キロを摘む。新茶のいちばん美味しい部分のみ厳選して摘む作業だ。少しでも虫食いの跡があったり、形が悪いものは摘んではいけない。迷ったら、摘まないようにと指示された。そんな大切なことを素人に任せて大丈夫かとボランティアは思っていたようだった。

籠を持って、黒い網で遮光された茶畑に入り、作業開始。
新芽はやわらかく、爪を立てなくても、横に倒してひっぱるとぷつんと折れる。3キロなんてあっというまだと思ったが、小一時間かかった。
お茶はすぐに酸化するそうで、お茶っぱたちはすぐに工場へ運ばれていった。

小休止を入れて、お昼の12時まで茶摘第二段を行った。今度はそんなに神経を使わずに新しい芽をすべて摘んでいく。こうして、手摘みしたお茶はほとんど一般市場には出せないそう。売るとしたら一芯二葉茶で100g5000円以上、次に摘んだお茶でも3000円以上はするそうだ。手にいれて、自分たちで摘んだお茶を味わってみたいと思った。美味しいお茶作りには手間がかかるのだ。

増岡さんの畑は有機農法に切り替えて25年経つ。
虫がさぞたくさんついているんだと思ったが、この日、お茶畑にいた虫は尺取虫、かめむし、アブラムシと蟻、蜘蛛くらいだった。山の落ち葉とお茶の木が落とした葉っぱを一年以上発酵させて堆肥を使うくらいで化学肥料は使っていないそうだ。
「恰好のいいものを消費者が喜んで買うから、生産者は農薬を使うんだ。そんなものを買わなくなれば、農家も考え方を変えるだろうに」という言葉に好感を感じた。


写真:一芯二葉つみした葉を秤で量る


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