
『虎(とら)の威(い)を借(か)る狐(きつね)』

他人の権勢に頼って威張る小人物の喩え。

類:●晏子(あんし)の御(ぎょ)●笠に着る●甲に着る

寓話:「戦国策-楚策」 虎に捉えられた狐が「天帝が私を獣の長とされたのだから、私を食べると天帝の意に背く。嘘だと思うなら、どんな獣も私を見て逃げるのを、後について来て確かめよ」と言った。確かに獣たちは皆逃げ出した。虎は、獣たちが狐の後ろにいる自分を恐れて逃げたことに気付かなかった。

<松下幸之助一日一話> PHP研究所編

値引く以上のサービスを
商人は、自分の信念なり事業観に基づいて適正利潤というものを確保し、顧客を大事にしつつ商人としての社会的責任を果たしていくことが肝要で、それが社会共通の繁栄に結びつく望ましい姿だと思います。そして、そうした望ましい商売をしていくためには適当にかけ引きをして値段をまけるというのではなく、最初から十分勉強した適正な値段をつけて、それは値切られてもまけない、逆にお客さんを説得し納得していただくということでなければいけません。その上で“あの店は値引く以上に価値あるサービスをしてくれる”という評判をお客さんからいただくような商売をすることが大事だと思います。

デフレに突入した今、安いのが当たり前で定価に近づけて売っていようものならたちまち高い店となります。大手企業であれば価格破壊も容易でしょうが、一般の小売店ではどんどん難しい状況に追いやられます。規制緩和をしすぎたあまり格差社会になり「勝ち負け」などと言う言葉が子供にまで浸透して希望の無い世の中に