園長です。
今日からお盆です。子供たちはいつもの約3分の1くらいです。1年で一番子供が少ない時期かもしれません。おかげで職員は普段おろそかにしている部屋の掃除やワックスがけなどをしています(もちろん子供を見る時間以外です。)。私も少し落ち着いたので午前中、畑の草取りをしました。ただの草ならいざ知らず、雑草は逞しい。そしてしぶとい。たった40坪くらいしかない畑なのに汗だくでした。ここ1週間くらい台風やぐずついた天気のおかげで、雑草には「恵みの雨」になったようで、さすがに素手では無理でした。約1時間半・・・雑草との戦いに勤しんでいましたが、強い日差しの中では、老人の私に分が悪い。目立つ大きいものだけ引っこ抜き、あとは職員へのお土産にしました。
さて、子供・子育て支援新制度がいよいよ動き出しました。懸案だった「定員」のあり方や「職員配置の考え方」、「公定価格の計算の仕方」など、細かい点にまで説明や解説がされ、いよいよ私たちが「判断」する場面がやってきたようです。少し前の新聞には青森県や八戸市が行った「保育教育のニーズ調査」の結果が発表され、おおまかな以降の考え方が判明しました。私の園では、進む方向性は一貫して決まっていましたが、みなさん本当に悩んでいるようです。
先日青森県保育連合会の常務理事会という会議があり出席しましたが、青森県のこども子育て会議の様子や幼稚園団体、認定こども園団体との県を交えての協議の様子などをききました。最初の思惑とはだいぶ違った状況になっているようです。公定価格が発表されてから多くの疑問、不満が噴出し幼稚園団体はほとんど新制度に移行しないことになったようです。いつでも移行できる制度なのでこれから紆余曲折が予想されますが、制度の入り口から混乱しているようです。
利用定員と認可定員のあり方がやっとわかるようになりました。基本は今の入所児童が全員入所でき、その上来年度以降の入所分を考慮して定員超過しないように1、2・3号定員を設定することです。3号については乳児と1・2歳児に分けて設定し、2.3号については11時間利用できる保育標準時間と8時間まで利用できる保育短時間利用に分けられます。短時間利用児については経過措置もあるようでいろいろ複雑な取り決めになりそうです。そのような状況を鑑み、職員数と年間公定価格を計算してみました。基本文にもろもろの加算を加え、ねがいましては・・・・・チ~ン・・・高いのか安いのかわかりませんが、定員130名と140名、定員割れを想定した100名と110名でそれぞれの結果がでました。要するに今までがバブルだったのでこれからは堅実にいきましょう・・・ということだと思います。福祉施設・教育施設はほとんどfが人件費なので、それをどう考えるかだと思います。今度は職員の処遇も計算してみたいと思います。できれば全員が正規職員になる方法など・・・。
明日はもう少し子供の登園が減ると思われるので、この際、子供の最善の利益とは何かを考えてみたいと思います。そうそう、青森の会議で津軽の園長に言われました。「川口先生はなぜ、幼保連携型認定こども園を選ぶんですか。」と。まあ、国が推奨していることもあるし、これだけ騒いだのだから総合こども園制度みたいに途中で「や~めた」というのはないだろう。まして消費税を導入してまで作り出したこれからの新制度・・・。などと頭をいろんな理由が駆け回りましたが、結局、私は今の制度では保育園の子供たちは「教育」を受けていないという国に役人に「保育園でも教育をしているんだ」ということを認めてもらうために幼保連携型認定こども園を選んだと思います。外からいくら文句をいっても、所詮「負け犬の遠吠え」。中から物事を変えていく、それが今の判断だと思います。とりあえずは相手の懐に入り、中で改革していく。多分、その通りにはならないでしょうが、ある研修会で講師が言っていた言葉が思い出されます。「この制度で強いもの、賢いものが生き残るわけではない。時代の変化に対応できるものだけが生き残っていく。」私もそうだと思います。時代は動いているのです。世の中の変化に対応できないものはおいていかれるのです。この新制度が世の中の要請だということが大前提ですが・・・。お盆明けには大きな制度研修が2つあります。これが最後の研修になりそうです。日本の子供たちがどのように育つのか、私たちに大きなボールが手渡されようとしています。さあ、どう投げ返しますか・・・・。う~ん難しい判断だ。