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隊長曰く/RFC名古屋

7月頃にブログ移転予定。詳細は後日。

道東必食グルメ【3】釧路和商市場の勝手丼

2016年10月19日 07時51分08秒 | 北海道遠征ガイド

 旅慣れた人、食に関心の深い人なら、地方の公設市場が最高の観光スポットになることはご存知のはず。北海道にはそんな市場が多いのですが、釧路駅前の釧路和商市場(以下、地元民にならって和商市場)もそのひとつです。函館朝市や札幌二条市場のようにほぼ観光地化された場所も中にはありますが、和商市場は正真正銘市民が日常的に買い物をする場所で、そこに観光向け要素もプラスされているという感じ。だから品揃えはローカル色が濃いし、価格も品質も文句なし。たとえば公式Facebookの特売情報見てください!
 和商市場には鮮魚や塩干物をメインに、青果、惣菜、菓子、日用品など様々な小売店が集まります。観光客が土産を選ぶにしても、花咲ガニ、シシャモ(輸入物のカペリンではない、地元産の本シシャモ)、サケ・イクラ・筋子、チーズといった、いかにも道東らしい地場産品を選ぶことができます。

 そんな和商市場ですが、その場で食べられるグルメスポットとしても要注目。なにしろここは昨今全国に広まりつつある「勝手丼」発祥の地なのですから。まずは勝手丼のシステムを簡単にご紹介。

1. 惣菜店で温かいご飯を買う。量が選べるし、酢飯にすることもできる。
2. 鮮魚店で好きな刺身を買い、ご飯に乗せてもらう。刺身は様々な種類が用意されており、小皿1皿(魚ならたいてい1~2切れ)から買える。1皿は50円~800円程度で、ほとんどのネタが100~300円。鮮魚店のハシゴも可。
3. 鮮魚店で醤油とワサビをもらい、市場内のテーブルで食べる。

 高価な食材ばかり選べば価格は天井知らずだけれど、常識的な選択をすれば1人前1,000~3,000円程度で収まるはず。釧路の寿司屋ならもっと安いかもしれないけれど「好きなネタだけ選べる」「珍しいネタに挑戦できる」ところがポイント高し。たとえば生のホッケ、シシャモ、カレイ類、高いけれど鮭児やブドウエビなど、他ではなかなか味わえないネタも大量に並んでいます。勝手丼を食べれば、道東の魚貝類に関してはひととおり制覇できます。釧路には他にもザンギやスパカツなど名物グルメが多いので、心置きなくそれらに挑戦できるのも大きなメリットです。

 ここで僕達が発見した勝手丼を上手にいただくコツをご紹介。

「朝食に行くべし」生魚は刺し身に切りつけた瞬間から味が落ちていきます。すべてのネタが仕込んだばかりの朝に行くのが、いちばん美味い。逆に閉店を見据えた夕方はNG。

「まずは歩いて吟味すべし」ご飯を買う前に、まずは鮮魚店をひとまわりして、気になる店とネタをチェックしておきましょう。あれも食べればよかった、あの店のほうが美味そうだった、などと後悔しないために。

「店の方によく聞くべし」美味いものは地元の人が知っています。季節ごとのお薦め、地物の素材など、遠慮せずどんどん聞いちゃいましょう。夏場に行くと最近道東でもよく獲れるシイラを薦められたりして笑っちゃうこともありますが。仲良くなれば、もう1品とかサービスしてくれることも。

 このように美味いだけでなく、独特のライブ感を味わえる楽しさも勝手丼の魅力。これを知っちゃうと、たとえ魚が釣れなくとも釧路にまた来たくなっちゃいますよ。

 ところで和商市場には寿司、定食、そば、ラーメンなどの飲食店や惣菜店もあり、どの店も安くて美味いので、機会があればそちらもどうぞ。餅屋の「べこ餅」とか、道外の人は知らないでしょ(笑)和商市場向かいのくしろ丹頂市場(規模はごく小さい)には、魚醤ラーメンが人気の「らーめん工房 魚一(うおっち)」もあります。

▲ビール瓶級のアブラコ(アイナメ)が2本で600円って、名古屋や岐阜じゃ考えられないプライス!赤いのは超高級魚メンメ(キンキ)ですが、この程度のサイズだと1尾数百円と安い!
 
▲観光客はやっぱりカニがほしくなりますよね。もちろんどの店からもクールで送ることが可能。大野君価格交渉するの図。
 

道東必食グルメ【2】鳥松のザンギ

2016年10月06日 08時35分29秒 | 北海道遠征ガイド

 北海道では鶏唐揚げを「ザンギ」と呼びます。道内でもザンギにことのほか熱いのが釧路エリア。釧路市民は自分達のザンギを「釧路ザンギ」と呼んで愛していますが、その発祥の店とされているのが「鳥松」です。
 鳥松はザンギ専門店と呼んで差し支えないでしょう。ザンギは鶏ぶつ切りを使い、骨付きと骨なしの2種。他には手羽先を揚げたものや、鶏肉の炒め物などの酒肴数種と、おにぎり等があるだけの極めてシンプルなメニュー構成です。実際のところザンギと酒しか頼まない客が多いですね。客席は大きめなコの字型カウンターがあるだけで、おそらく20人は無理かなという感じの小さな店ですが、いつも大賑わいです。地元民に言わせると「ザンギの美味い店は他にいくらでもあるけれど、ザンギ目当てに行くなら鳥松っしょ!」とのこと。

 釧路ザンギは濃い目の下味を付ける店が多いのですが、鳥松は違います。骨の有無に関わらず、塩コショウをベースにしたあっさり目。そこに粉をまとわせ、高温のラードで一気に揚げます。 ラード効果でしょうか、はじめはカラッとした食感が、徐々にしっとりとしていき、その変化が楽しい。味はそのままでも美味いのですが、カウンターに置かれたオリジナルのソース(ウスターソースベース)や、塩、コショウ、一味等を自分好みにブレンドして付けていただくのが鳥松の流儀。地元民にはソースに一味かコショウを振り入れるのが人気なようですが、これがまた不思議と良く合うんです。思わず1人前、2人前、3人前と箸が進んでしまいます。
 骨の有無に関しては個人の好みで。昨今は客の大半が骨なしを頼んでいるようですが、じっくり食べ比べれば骨付きの方が僅差ですが美味いと僕は感じます。ちなみに鳥松ではただ「ザンギ」と頼むと骨付きが出てきます。

 鳥松は酔客のお土産利用もとても多いのですが、その際のパッケージングが素晴らしい。写真のように何の変哲もないのですが、平成の世にはほとんど見かけることがなくなったザ・昭和なプレゼンテーションです。カウンターの端に吊るされた大きなボビンから、テープをするするっと引出して縛る手際がまた懐かしい。オヤジ世代には感涙ものですよ。
 仲間内でもひときわ鳥松LOVEな大野君&浦嶋君に言わせると、ご主人と従業員のオバちゃんとの掛け合いがまた絶妙の面白さなんだとか(分かる人には分かるよね〜笑)。そこはぜひ皆さんも実際に訪問してお確かめいただきたいところです。

 場所は「末広」と呼ばれる釧路の繁華街のど真ん中。ラビスタ釧路川やパコ釧路に泊まれば歩いてすぐの立地です。店から通りを挟んで向かいには、ろばた焼き発祥の店とされる「炉ばた」があり、発祥店のハシゴもできますよ。


ホテルTAITO〜道東最愛の温泉

2016年09月24日 16時35分13秒 | 北海道遠征ガイド

 道東エリアでこれまで入浴した中で、個人的にも最も好きな温泉を紹介します。それが「鶴居ノーザンヴィレッジ ホテルTAITO」。鶴居村の市街地にある小奇麗なプチホテルで、自家源泉を持ち、日帰り入浴も可能です。実は僕達も日帰り入浴でしか利用したことがないのでホテルとしての評価はできませんが、タンチョウの聖地とも言える鶴居にあり、オーナーが自然写真家でもあることから、写真愛好家には大人気の宿のようです。

 さて温泉です。十勝川温泉のモール温泉(十勝地域限定で北海道遺産に指定されているためか、他地域ではモール温泉という呼称はふつう使わない)同様に、透明感のある紅茶色の湯が湧いています。湯の花は黒に近い褐色。独特の色の正体は、温泉成分表では表しきれない腐植質(地層中の植物成分)で、これが天然の保湿成分となって、評判の「美人の湯」を作り出しているそうです。ナトリウム-塩化物-炭酸水素塩泉(低張性アルカリ性高温泉)の泉質も、アルカリ泉ならではのヌルヌル&ツルツル感をもたらしてくれます。泡付きも多め。さらにこの湯、香りが素晴らしい。特に内湯には、上品な花のような美しいアロマが漂い、リラックス効果抜群です。湯使いは基本的に源泉掛け流し。源泉の温度は確か50℃くらいで、冬季は加温する場合あり、らしいです。これまでの経験からして内湯は熱め適温(42~43℃くらい?)、露天は温め適温(40℃くらい?)なことが多いようです。

 とにかくいいオヤジ達でさえうっとり長湯するような、素晴らしい温泉です!色も成分も十勝より濃いかも?釧路湿原の周縁部には同様の泉質を持つ温泉が多いのですが、僕たちはまだ入浴したことがありません。いずれはそちらの開拓もしなければと思っているのですが、TAITOで十分に満足しちゃっていて進みません(笑)。余談ですがサウナ横の水風呂の冷たさは鳥肌もの。それからホテルのフロントで売られている鶴居村産のソフトクリームはウマイですよ。

 鶴居村は釧路から弟子屈・屈斜路湖へ向かう摩周国道(R391・R243)と、釧路空港から阿寒湖へ向かうまりも国道(R240)に挟まれた道道53号沿いに広がっています。摩周国道は道東にしては交通量が多く意外と時間がかかるので、その裏道として僕達は(もちろん地元市民も)鶴居村を走ります。なので釣りの途中に寄る機会も多くなるというわけ。


道東遠征モデルプラン【3】秋の屈斜路湖&阿寒湖

2016年09月11日 16時36分47秒 | 北海道遠征ガイド

▲写真はどちらも10月の屈斜路湖。上はオスのヒメマス、下はニジマス。

 今回は秋の屈斜路湖・阿寒湖をメインにした、セントレアからの3泊4日プラン。屈斜路湖・阿寒湖といえば6月のワカサギパターンやモンカゲロウパターンの釣りが有名ですが、秋も相当に熱いんです。しかも本州より1か月以上早く紅葉が見られるとあって~というか屈斜路湖・阿寒湖は北海道屈指の紅葉名所~観光志向の旅にもうってつけ。

【屈斜路湖について】
 ここで両レイクのおさらい。屈斜路湖(弟子屈町)は79.3平方キロで国内6位の規模を誇り、カルデラ湖としては日本最大。その水は釧路川となって釧路湿原を作り太平洋へ注いでいます。屈斜路湖は昭和初期に水質が酸性化しほとんどの魚が死滅しましたが、21世紀に入るあたりから水質改善と放流活動の効果により北海道屈指のトラウトレイクへと再生しました。現在生息する魚種はトラウトではアメマス、ニジマス、ヒメマス、他にウグイ、ワカサギ等です。漁業権は設定されておらず、いつどこでも(1~4月あたりは結氷してしまいますが)無料で釣りを楽しめます。
 屈斜路湖は湖畔のほぼ全周を自動車で走ることができ(北岸は未舗装林道のため倒木等で通行止めの場合があり)、釣り場選びが自由にできます。10月頃だと主役はヒメマスになりますが、もちろんニジマスやアメマスの可能性も十分にあります。なおフライマン諸氏に、秋の屈斜路湖の釣りではカメムシパターンが有効な場合が多いことをお伝えしてしておきましょう。カメムシをたらふく食べている魚は、かなり臭いらしいです(笑)

【阿寒湖について】
 屈斜路湖の南西に位置する阿寒湖(釧路市)は13.25平方キロのこれまたカルデラ湖。トラウトではアメマス、ニジマス、ヒメマス、ヤマメ(湖沼型サクラマス)、イトウ等が、他ではウグイ、ワカサギ、コイ、フナ等が生息しています。こちらは湖畔に温泉街が広がる観光名所ということもあり古くから釣りが盛んで、北海道では珍しく漁業権が設定され、阿寒湖漁協が管理しています。阿寒湖のトラウト釣期は5月1日~11月30日、遊漁券は1日1,500円です。なお船舶やフローターを持ち込む場合は1日2,000円となります。阿寒湖から太平洋へ注ぐ阿寒川も中上流域は阿寒湖漁協が管理しており、そちらの釣期は5月1日から10月31日と1か月短くなっています。また上流部はC&R区間となっています。遊漁券は阿寒湖と共通です。阿寒湖・阿寒川さらに阿寒湖漁協が管理する他の湖沼では、他にもいくつかのルールがありますので漁協サイトで確認してください。余談ですが阿寒湖では結氷する冬のワカサギ釣りも盛んで、観光プランにも組み込まれています。
 阿寒湖は南岸以外は自動車でのアクセスができず、禁漁区も設定されているので釣り場は限られます。その代わり阿寒湖漁協による常設の渡船サービスやボート釣りサービスがあります。屈斜路湖のようにヒメマスが濃いわけではなく、ターゲットはアメマスとニジマスが主となります。

 屈斜路湖も阿寒湖・阿寒川も地元有志や漁協の手によって定期的にトラウト(特にニジマス)放流が行われています。そのためヒレの欠けた魚に出会うこともあるのはご愛嬌。特に阿寒湖・阿寒川はそんな魚に出会う確率が高くなります。

【秋のヒメマスについて】
 さて秋の屈斜路湖の名物、ヒメマス(チップ)について。ヒメマスは普段は沖の深場を泳いでいるため、船から専用仕掛け(サビキ的なものやレイクトローリング的なもの)を用いないと釣るのが難しい魚です。ところが10月頃に入り産卵を意識しはじめると岸寄りし、ルアーやフライへの反応もよく陸っぱりで簡単に釣れるようになります。魚影は増加傾向にあり、良い場所に当たれば爆釣!サイズこそ30cm前後ですが引きはなかなか強く、楽しく遊べます。また沖にいる時は白銀の魚体なのですが、岸寄りすると婚姻色で背はオリーブ、胴は赤銅色に染まり、オスはセッパリになって、その美しさも人気のひとつです。ただし、トラウトの中でも美味中の美味として知られるヒメマスですが、婚姻色の出たものは味が落ちるそうで、キープする価値はありません。産卵前の魚ですし、あまり虐めすぎず、リリースも丁寧にしてやってください。
 岸寄りしたヒメマスを狙う際に効果的なのが、管理釣り場同様の小型スプーンによるスローリトリーブ。レイクが広いのでスプーンは2g以上、大きなニジマスやアメマスが交じることもあるのでラインは4LB以上を用意しておきたいですが、他は本州の管理釣り場のメソッドがそのまま流用できます。とはいえ大きめのスプーンでも釣れますし、ミノーでも、もちろんフライでも釣れます。フライの場合はポイントが浅いので、フローティングまたはインターミディエイトラインで、小型の引っ張り系が良いようです。

【1日目】
セントレア午後便→女満別空港(1日1便のみ)
宿泊:鱒や、川湯温泉、摩周温泉等、夕食付き
 女満別着が16時過ぎ(2016年10月の場合)、道東の秋は夕暮れが早いので初日は移動のみ。まずは情報収集を兼ねて釣り人が集まる鱒やへ宿泊するのがお薦め。他にも屈斜路湖の近くには川湯と摩周の温泉街や、湖畔の屈斜路プリンスホテル等があります。食事処のあまりない地域なので夕食は宿で。鱒やの食事は家庭料理だけれど美味しいですよ。

【2日目】
屈斜路湖で釣り
宿泊:釧路市街素泊まり
夕食:釧路市街地(末広)
 まずは屈斜路湖で釣り。ヒメマスをそこそこ楽しんだらニジマスやアメマスを狙いましょう。止水の釣りに飽きたなら、釧路川上流部で遡上アメマスを楽しみましょう。宿泊は初日と同じ宿、あるいは阿寒湖畔の宿でもいいのですが、食の楽しみを求めてあえて釧路市街をご提案します。屈斜路湖から阿寒湖へ向かうと峠越えのため1時間ほどかかります。屈斜路湖から釧路へ走っても、釧路から阿寒湖へ走っても1時間半ほどなのでタイムロスは小さいんです。で、夕食は末広(繁華街)でお好きなものを。夜は寒いくらいの時期ですから、炉端焼きがお薦めです。

【3日目】
阿寒湖・阿寒川で釣り
宿泊:阿寒湖畔温泉(鶴雅ウィングス、ニュー阿寒ホテル等)、夕食付き
 阿寒湖・阿寒川での釣り。遊漁券を買いがてらまずは湖畔のフィッシングランド阿寒(漁協事務所)に立ち寄り、情報収集を。その上で、どのような釣りをするかはご自身で決めてください。宿泊は湖畔で。巨大温泉郷ですので、宿の規模もグレードも幅広い選択肢から選べます。例示した2軒は、湖畔の大型ホテルの中でも釣り情報が充実しています。阿寒湖畔は温泉街の散策やお土産ショッピングもかなり楽しいので期待してください。お金に余裕があるなら、阿寒川C&R区間の畔のラビスタ阿寒川なんかもいいですね。

【4日目】
阿寒湖・網走川で釣り
女満別空港夕便→セントレア
 帰りのフライトが16時過ぎ(2016年10月)なので、それまでもうひと釣り。阿寒湖や屈斜路湖でもいいし、より空港に近い網走川水系でもいいでしょう。阿寒湖やオンネトーの観光に費やすのもアリです。個人的には阿寒湖から30分程度の網走川上流域にまわり、昼食を津別町の西洋軒でというのがお薦め。

 日程的には今秋の屈斜路湖・阿寒湖に間に合います。ただし紅葉シーズンと重なるためフライトが確保しにくいのが難点。アメマスプランでもご紹介したように新千歳空港から走ることも可能ですので、そちらもご検討ください。10月中旬からの紅葉は、涙がでるほど綺麗ですよ!

 

 


道東遠征モデルプラン【2】忠類川&知床サーモン

2016年09月05日 08時48分40秒 | 北海道遠征ガイド

▲写真2点とも忠類川(10年くらい前)にて

 さて、掲載が遅くなってしまったけれど夏~秋のカラフトマス・サケ(忠類川釣獲調査&知床渡船)をメインにした、セントレアからの3泊4日プランをご紹介します。

 その前にまず知っておきたいのは忠類川の釣期。今年(2016年)の場合、サーモンフィッシングができるのは8月4日から11月6日までの約3ヶ月間。例年これくらいのタイミングで設定されます。釣りをするには事前申し込みにより承認証を取得(無料)しておかなければならず、さらに釣行時には参加料金(大人1日4000円等)が必要です。ただし本州の河川のように日にちの指定等はなく予約も不要で、当日に参加料金さえ払えばいつでも何回でも釣りが可能です。忠類川(に限らず道東)では2種類のサーモンが狙えます。開幕当初から9月いっぱいくらいまではカラフトマス、9月下旬から閉幕まではシロザケが主体となります。年によってズレはあるのでご了承を。

 渡船を使った知床半島での釣りも事前知識が必要です。渡船が行われるのは例年7月後半から9月半ばまで。以前は9月に入ると土日祝日のみでしたが、最近は期間中ほぼ毎日受け付けているようです。もちろん予約が必要なので、英人丸などの業者に数日前までに連絡しておきましょう。なお渡船が行われてるのは羅臼側だけで、ウトロ側は道路沿いの海岸で釣りをするのがメインです。時期が早いこともあり、渡船で狙えるサーモンはほとんどがカラフトマスです。魚影は盆あたりから終盤まで濃いのですが、魚の活性が高く(=まだ婚姻色が出ておらず食べても旨い)爆釣の夢を見られるのは例年なら8月末までです。

【1日目】
セントレア午後便→女満別空港(1日1便のみ)
宿泊:標津(ホテル楠、ホテル川畑等)夕食付き
   または中標津素泊まり&外食
 女満別着が15時頃(2016年秋の場合)ですから、初日はほぼ移動のみ。明日からに備えて忠類川に近い標津の街なかに宿をとってはどうでしょう。食事処があまりない街なので夕食付きで。
 好きなものだけ食べたい派なら、中標津のシティホテルに素泊まりして外食を。標津からクルマで15分ほど内陸に位置する中標津ですが、けっこう大きな街で(ユニクロもある!)知床ジンギスカンそら、ミシュラン北海道にも載った手打ちそば伊とう等、選択肢には事欠きません。大型釣具店(つり具センター中標津店=旧きくち釣具店)があるので情報収集やタックル補充もできます。

【2日目】
忠類川サーモン釣り
宿泊:羅臼(民宿本間等)
 釣りは終日リバーサーモン!忠類川は夕暮れ前にはクローズとなるので、そこから羅臼まで1時間ほど走りましょう。ちょっとだけ早めに川から上がって標津サーモン科学館に寄るのもお薦めです。
 夕食は宿で食べるも、寿司屋や海鮮居酒屋を堪能するも、お好きな方で。団体客御用達の宿はともかく、僕達がお気に入りの民宿本間など羅臼の宿は、海鮮好きなら十分に満足できる食事を出してくれると思いますけれどね。なお羅臼に店は少ないので要注意。

【3日目】
知床半島サーモン釣り(渡船)
オショロコマ釣り(周辺河川)
宿泊:ウトロ温泉
 朝イチから渡船で半島の先に渡り、海岸からのサーモンフィッシング。14時前後には港に戻ることになるので、その後は近隣河川でオショロコマにご挨拶。1時間も釣れば堪能できるはず。なおシケ等で渡船が不可となった場合は、クルマで行ける範囲のショアからサーモンに挑戦する、漁港でロックフィッシュを狙う、忠類川に戻る、釣りはとっととあきらめて観光や秘湯巡り(熊の湯、相泊温泉、セセキ温泉等)を楽しむなどの選択肢が考えられます。
 宿泊地はいろいろ候補があるのですが、知床をさらに満喫したいなら峠越え(知床横断道路)でウトロへ。あるいは標津や中標津に戻ってもいいし、養老牛温泉へ走っても2時間かかりません。

【4日目】
知床半島サーモン釣り(ショア)
知床観光
女満別午後便→セントレア
 ウトロの海岸線にはクルマを停めてすぐ目の前というポイントが多数あるので、サーモンを釣り足りないならそこで。もちろん釣りはせず知床五湖など世界遺産観光に費やすのもありです。お土産ショッピングはウトロの温泉街でどうぞ。昼頃まで知床で過ごしたら女満別空港へ。帰りの便は15時過ぎのはずです。
 中標津や養老牛温泉に泊まったなら、空港までの道すがらですので摩周湖(裏摩周展望台)や神の子池にぜひ寄りましょう。

 こんな感じで今回は往復とも女満別空港利用のプランを組んでみました。もしここに遡上アメマスを加えたいなら(知床半島にはアメマスはあまりいない)、夜に新千歳空港に入って釧路方面へ走り、1日目はアメマス、2~3日目はサーモンを狙い、最終日はレンタカーを女満別に乗り捨てするようなパターンがいいと思います。なお知床半島はガヤ(エゾメバル)やソイ(クロソイ、シマゾイ等)、ウサギアイナメなどロックフィッシュの宝庫ですので、その釣りもぜひどこかのタイミングで試してください。昨今の知床は9月上旬あたりまでならブリ狙いのショアジギングも盛んなので、よければそちらも。また知床の渡船が終了しても、道東の沿岸や港では11月頃までサーモン(主にシロザケ)が狙えますので、遅い時期の遠征に組み込んではいかがでしょう。

 ちなみに今年(2016年)の知床渡船は絶好調!9月に入っても、忠類川が増水で長期クローズしていても、爆釣続きです!ヒグマがやってきて場所移動となる(渡船業者が沖で監視してくれている)ことも多いみたいだけれど、考えようによってはヒグマウォッチングもできてお得(笑)。