WTCになんで拘るか分析と提言

世の中が当面、短期、プロジェクト単位というマイクロ志向になり、当面主義の波乗りになりつつある。府議も選挙に勝たなくてはというのか、WTCの購入2009年度補正予算案（決定ではない）を可決した。<o:p></o:p>

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しかも、橋下知事はWTC周辺開発を睨んでか大阪を「猥雑、いやらしい街　カジノとバクチ打ち、風俗街やホテル街」にすればよいという。安易過ぎる発想ではないか。都市はそれぞれに表と裏がある　分散してこそ面白い。日本の色街の歴史でも勉強してはどうか。ラスベガスをモデルとしたいようだが、あの超大規模なホテル群を南港に立地できるか。更に観光客の輸送問題がある。都市づくりは思いつきではいけない。<o:p></o:p>

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　先ずはWTC の復習をしよう。（大阪府の分かりやすい資料がある）<o:p></o:p>

経緯<o:p></o:p>

http://www.google.co.jp/search?sourceid=navclient&hl=ja&ie=UTF-8&rlz=1T4HPNN_jaJP309JP222&q=%e3%80%8c%ef%bd%97%ef%bd%94%ef%bd%83%e3%81%ab%e3%81%a4%e3%81%84%e3%81%a6%e3%80%8d%e3%80%80%e5%a4%a7%e9%98%aa%e5%ba%9c%e3%80%80%e5%88%a5%e5%86%8a<o:p></o:p>

予算　103億円（購入費のみ　移転や補強で合計206億円となるようだ）<o:p></o:p>

http://www.pref.osaka.jp/yosan/cover/index.php?year=2009&acc=1&form=07&proc=5&ykst=2&bizcd=20092203&seq=1<o:p></o:p>

WTCは貸床面積73000㎡（うちオフィス61000㎡、商業12000㎡）で大規模ビルだ。オフィスは大阪市30,000㎡、空室15,000㎡とありその他がオフィス16,000㎡と推察される。（公表データはないようだ）<o:p></o:p>

大阪市のWTC賃料22億円/年（4,700円/㎡）で2千人就業、30,000㎡使用、ということは15㎡（4.5坪）/人、110万円/人・年となる。<o:p></o:p>

それに対し、大阪府は民間ビルが14,000㎡、年間6億円の賃料（3,571円/㎡）、本庁舎23,000㎡　の合計37,000㎡で5,207人就業とある。7.1㎡（2.1坪）/人で効率的な上、賃貸は面積の比例按分で1,970名として30万円/人・年で財政負担は少ない。（WTCの3割だ）この数値の比較を良く考えて頂きたい。また、WTCの場合の移動コスト、時間コストはさらにかかるだろう。（淀屋橋からトレードセンター前は片道270円で26分）<o:p></o:p>

しかも大阪市はWTCからATCへ移るという。マクロ的には府庁から一部が移転するのは単に都心からの業務機能流出にすぎない。つまりは府庁周辺のビジネス活力が南港に行く影響がある。<o:p></o:p>

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次に大阪の位置づけを考えよう。<o:p></o:p>

投資が需要を生み、都市格差は拡大（スパイキー）となりつつある。全総の対応があっても東京への集中はとまらない。東京対抗には「生活の質」が考えられるが、京都や神戸（阪神間）にはある。<o:p></o:p>

大阪はどうか。大阪の歴史は難波高津宮から始まり、太閤の大坂城（今のものとは石垣から違う）、その後、天下の台所としてインフラとして沿岸水運、河川港の整備に埋め立てと運河、蔵の整備で米経済を仕切り、取引市場として米の先物（Foward、Future）で活況を呈した。その後、鉄道と高速道路の整備と米の位置づけの低下で今日の状況に至っている。大阪から、ついに日清食品まで東京に本社を移した。この状況で、拡大や、周辺開発の再利用に拘るのか分からない。むしろ、ビジネスを呼び込むための都心の快適さや職住近接を売り込むべきだ。それが、バクチとカジノと風俗ではあまりに戦略的ではない。関西州の州都をWTCにしたいのかもしれないが、関西州自体の競争力とテーマという「大きな絵」をかくのが知事の役割だ。<o:p></o:p>

次に大阪市も都心整備の「大きな絵」がない。北ヤードはどうするのか。課題開発処理ばかりでは夢が無い。大阪の明日を共感付け、企業誘致での活性化と税収増が市長の役割だろう。<o:p></o:p>

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都市を変えようという大きな夢のある政治家はでないのか。<o:p></o:p>