都市と楽しみ

都市計画と経済学を京都で考えています。論文や講演も。楽しみは食べ歩き、テニス、庭園、絵画作成・鑑賞、オーディオと自転車

学芸セミナー 修学院: いよいよためになる

2012-04-24 05:01:22 | 京都

 桂離宮に続き、修学院のセミナー。宮内庁を退官した川瀬氏の独演会みたいで、写真(250枚)を用いた講演。枝の剪定の実演もあり、大いに楽しめた。(参加費は1,000円です)京都造形大学の仲教授が内容をとりまとめたようで先回よりまとまっていた。造園は門外漢だが学んだことは:<o:p></o:p>

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1.苔と道の管理 自然と庭園のジレンマ<o:p></o:p>

・苔は道に向かって延びてくる<o:p></o:p>

・苔と道の間に「アイライン」を入れないとちきんと管理できない<o:p></o:p>

・ごみも道の中心に沿って集める<o:p></o:p>

・苔の上の枯葉は取り除かないと腐葉土になり苔が枯れる<o:p></o:p>

・苔の掃除は箒など、ブロアーではごみを苔の中に入れるだけ<o:p></o:p>

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2.御所透かしと町家透かしの剪定と効率、効果( 参考 http://ci.nii.ac.jp/naid/110004308278 )<o:p></o:p>

・枝の「懐」を透かして奥まで光があたるようにする<o:p></o:p>

・樹形を保つのは「町家透かし」で、散髪みたいなもので毎年必要<o:p></o:p>

・御所透かしは5年くらい持ち、効率的<o:p></o:p>

・枝が下にしな垂れるのが良い<o:p></o:p>

・つんつんに上に向く枝は、根本から剪定していく、密集したところも枝から剪定する<o:p></o:p>

・松は芽を摘む。下の枝が20葉だと上の枝は12葉というようにする<o:p></o:p>

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3.自然の石の素晴らしさ、侘び<o:p></o:p>

・自然の地形と石は関連がある<o:p></o:p>

・風化して苔むしたのに風情がある、京都の加茂七石が良いというものではない<o:p></o:p>

・侘びは枯葉や冬の枝にある<o:p></o:p>

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その他<o:p></o:p>

・ミツバツツジは良い→先日、桂離宮の松琴亭から賞花亭の間にある土橋のたもとにも咲いていた<o:p></o:p>

・むらさきさきごけ 、睡蓮が生えている<o:p></o:p>

・大紅葉は修学院独自<o:p></o:p>

・大刈り込みで、上手が使うと刃が上に反る、下手はその反対<o:p></o:p>

・大刈り込みの道具は歴史が編み出した合理性がある、刈り込む効率が良い<o:p></o:p>

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自然と造園の意義は「芸術性と調和」だろうか、自然に寄り添いながらも美しさを発揮するため造園し、不断の手入れをする。造園と公園との違いも「美と実用」ではないか。都市計画でも計画都市から都市の自立的な界隈性づくりや用途・住民の混合への変化と同じだ。町並みや歴史に沿いつつ変革や開発を「沿わせる」 のが似ている。<o:p></o:p>

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知り合いが全くいないが、この後の懇親会で色々な方々のお話もできた。造園関係は「職人」が多いと感じた。<o:p></o:p>

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今度、修学院離宮に行ったら、セミナーの要点をよく見てみよう<o:p></o:p>

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コメント
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