指揮者 神尾昇の一言

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まど・みちおさんの思う「おんがく」

2012年04月13日 | Weblog

 

いま、混声合唱団ショコラで、秋のコンサートに向けて練習をしている、
木下牧子 アカペラ・コーラス・セレクション の中で、
まど・みちおさんの詩による曲が二曲あります。

一曲目は「うたを うたうとき」

うたをうたうとき
わたしはからだをぬぎます
からだをぬいで
こころひとつになります
こころひとつになって
かるがる とんでいくのです

うたがいきたいところへ
うたよりもはやく
そして
あとからたどりつくうたを
やさしくむかえてあげるのです



二曲目は「おんがく」

かみさまだったら
みえるのかしら

みみを ふさいで
おんがくを ながめていたい

目もつぶって 花のかおりへのように
おんがくに かお よせていたい

口にふくんで まっていたい
シャーベットのように広がってくるのを

そして ほほずりしていたい
そのむねに だかれて
 
以前に「自分」について哲学者の池田晶子さんの記述に基づき書いたことがありますが、
では「自分」とは何か、ということでとりあえず池田さんは「魂」という言葉を使います。
「魂」と言ったってこれも目に見えないもの。
「魂」をわかる、ということもこれまた永遠の謎なのです。
本当かウソかわかりませんし、重量があるならそれは物質に違いないのですが、
「魂の重さは21g」という俗説があります。
そういう意味では、「音楽」は「空気の振動」である、という科学的な証明は出来ます。
しかしそれでは「音楽そのもの」の説明にはなっていない。
「音楽」とはやはり、まど・みちおさんが仰っているようなものなのだと思います。


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2 コメント

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Unknown (deinos74(たはら))
2012-04-13 17:08:43
まど・みちおさんは、橋兄弟や私が所属していたフレーベル少年合唱団の団歌「ぼくらの歌」の作詞者(作曲は磯部俶)です。

ぼくらの歌よ
風に羽ばたけ、風と行け
野原を渡り、林を抜けて
山の谷間の草花を
やさしくなでて切り立つ峰へ
青空はるか希望の星へ

ぼくらの歌よ
波に弾んで、波と行け
早瀬を走り、大海越えて
群れにはぐれた子燕に
行く手を教え、みどりの陸(おか)へ
世界の友の住む国々へ

「おんがく」の詩と通じるものがありますね。恩師磯部俶の曲と共に大好きな歌詞です。

100歳を超えて、まだお元気のようで、何よりと思います。
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たはらさん (Noboru)
2012-04-14 10:23:58
凄いペアの曲ですね!
しかも詩がやはり素晴らしいです。
世界の友の済む国々へ。
いいですね。日本人ならではの感覚だと思います。
まど・みちおさんは現在102歳だそうです。
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